手渡し型「おれおれ詐欺」急増!!
江嵜企画代表・Ken
最寄りの読売新聞販売店の案内で「防犯対策講座」が2月25日(土)午前10時から神戸市東灘区民センターで開かれ楽しみにして出かけた。警備保障会社ALSOKの営業の方による約1時間のクイズ様式の話だった。会場の様子をいつものようにスケッチした。普段着姿の筆者含め、年相応の年配の男女が、へえー、とか、ほー、とか、「気をつけな、あかんなあ-」とか言いながら、10数問出されたクイズごとに手を挙げながら会は進行した。
最近は犯人が直接訪問し、現金やキャッシュカードをだまし取るケースが急増していると聞いて、まず驚いた。2015年度の調査では、①手渡し詐欺43%、②送付30%、③振り込み24%となっていると、聞いたとき、会場で大きなどよめきがおこった。新幹線に乗って東京駅まで届けた方がおられるそうだ。クイズ方式だから、①60代男性、②70代女性、③80代女性、一番詐欺に引っかかるのは何番ですか? と。まさかと思ったが、正解は③だった。
一件当たりの被害額は? の質問では、①240万、②340万、③440万、さてどれでしょう?正解は、②340万だった。おれおれ詐欺の件数はここ10年で半減している。ところが金額は倍増している。それも394億円に上ると聞いて驚いた。最近の手口では、古典的な息子を装ったものから警察官、社会保険庁などを装ったケースが増えている。
関西人は振り込め詐欺は関東の人より少ないという俗説がある。ところが、関西人は、例えば今日中に手続きをすれば医療費の還付が受けられますというと詐欺にあうという話が面白かった。お金が還ってくると聞くと関西人は敏感に反応する。そのすきを狙った手口である。
息子を名乗るケースでは会社のかばんをなくしたというケースが多い。声も息子と違うとはわかりながら、今すぐに届けなければ息子が首になる。動転すると見境なくキャッシカードの暗証番号まで教えてしまうと話していた。
警備保障会社の説明会だからドロボーの話も出た。ゴミ出しに出ている間を狙われるケースが多い。ゴミ出しの時ぐらいと思うところにスキが出る。洗濯物を干しているときも多い。ドロボーはそこを狙う。そこでクイズ。①窓ガラスを割る、②ピッキング、③カギがかかっていない。さて、どれでしょう? 正解は? ③番です。窓ガラスを割る。ピッキングも5分あればドロボーには苦にならない。しかし、カギがかかっていないケースが、ドロボーが一番入りやすいと聞いて大いに納得した。
ソ・レ・ウ・ソ・カ・モと会場正面のプロジェクターに映した。ソ:相談する。レ:連絡する、ウ:鵜呑みにしない、ソ:送金しない、カ:確認する、モ::もう一度確認することが大切ですと話を終えられた。講演を聞いていて、ご近所同士が声を掛け合っている町内会やマンションは、ドロボーも入りにくいと聞いて大いに納得した。
もう一つドロボーは記録に残されることを嫌う。もうひとつ、鵜呑みにしないで警察に相談するということが一番のようだ。面白い話がいっぱい聞けたが紙数が付きた。いい機会を提供してくれた某新聞販売店に感謝している。(了)