at三宮ピアジュリアン
江嵜企画代表・Ken
Tea Time Concertと題して、Violin尼崎有実子、Piano秋月舞、お二人の演奏会が、9月24日(月・休)午後2時から神戸三宮ピアジュリアンで開かれる。いかがですかと尼崎有実子さんから案内があり楽しみにして出かけた。尼崎有実子さんとは、昨年、改装なった御影公会堂で演奏会があり、その時描いたスケッチで、ご縁をいただいた。
会場の三宮ピアジュリアンのあるビル9階の窓からは、JR三宮駅高架をくぐり抜けて南北に走る、フラワーロードが足元に見える。東西にJRと阪急が往来する。三宮界隈を三宮駅の山側、それもビル9階の高さから見るのは初体験だった。
先の大戦での米軍の空爆にも残ったそごうビルとほどなく24年目を迎えるが,阪神淡路大震災後に建てられた国際会館、そして神戸市庁舎が見える。はるか南方は神戸港である。年末には神戸ルミナリエの電飾が見えるのかもしれない。眼下には先の震災で倒壊した阪急会館跡地が見える。今、工事が進んでいる。どんな新しい顔が見られるか今から楽しみだ。
前置きが長くなった。当のピアジュリアンは、そもそもショットバーであることをブログで調べて分かった。9階でエレベーターを降りると、目の前が入り口。中に入ると左右に大きなテーブルがあり、右手奥にピアノが見えた。テーブルを囲み、窓際の席を入れて、40~50人は入るのかもしれない。
この日のチャージは、ワンドリンク込みで@2,500円である。白ワインを注文した。男性はビール、ご婦人方はコーヒーの注文が多かった。席につくと注文を取り、手際よく配膳していく。開演まで20数分ある。甲子園球場を描くときと同じで、どこに座るかをまず決め、スケッチにとりかかる。
午後2時ちょうどに尼崎有実子さんの演奏がはじまった。曲目はバッハ無伴奏バイオリンパルテイータ第3番、ついでブラームスFAEソナタよりスケルツォと尼崎さんの同級生ですと紹介された秋月舞さんのピアノ伴奏による熱演が続いた。
10分ほどのインターミッションのあと第2部は、チャイコスフキーのクルミ割り人形より花のワルツの曲から始まった。尼崎さんは「チャイコフスキーの曲が好きです。皆様に喜んでいただける、楽しんでいただける曲を選びました」と話した後、一気に3曲続けて演奏した。
一息入れた後、「これからグラズノフというロシアの作曲家の曲を弾きます。チャイコフスキーを大いに意識した曲です。グラズノフという作曲家の名前を憶えていただいたら嬉しです」と言葉を添えた後「グラズノフ バイオリン協奏曲」の演奏に入った。
尼崎さんは「今年1ケ月ばかりイタリアに留学しました。その時の曲を最後に演奏します」とアンコールに応えた。アンコール曲は、マスカーニ―作曲,オペラカヴァレアルスティカ―ナより間奏曲で、ご馳走の後にいただくのにぴったりの爽やかなメロディーを堪能した。
3時10分過ぎにお二人の演奏はお開きとなった。文字通りのTea Time Concertである。 心地よい余韻を楽しみながらJR三宮駅乗車、帰路についた。素晴らしい機会をご紹介いただいた尼崎有実子さんにひたすら感謝である。(了)