R社株主総会風景
江嵜企画代表・Ken
ROUND1(ラウンドワン)の株主総会が6月26日(金)午前10時から南海本線堺駅下車、駅傍のホテル、アゴーラ、リージェンシー大阪堺で開かれ楽しみにして出かけた。
そもそものラウンドワンとの出会いはほぼ3年前に遡る。同じマンションにお住いのさるご婦人に「兵庫県が認知症の進行を抑える効果があるとの振れ込みで格安のボーリング教室を企画している。参加されませんか」とお誘いを受けた。出かけた先がJR三宮駅南に見えるボーリングセンターROUND1だった。昨年春、設備が一新された。その時、当社に特別な魅力を感じ最小単位の100株株主となった。
今回の株主総会は新型コロナウイルス感染防止のための異例のスタイルの開催となった。接触リスクを減らす。座席間の間隔を空ける。席数を大幅に減らす。そのため参加者は抽選で選ばれ、後で知ったが、108名がこの日参加した。
まずアルコール消毒。検温をクリアした。早く着いたこともあり、受け付けでもらった札には「二列目」。「一列目」は空ける。「二列目」は目の前に役員さんが座るひな壇のみが控えていた。文字どうりかぶりつきだった。横一線、10名のみが座った。とりあえずスケッチはしたが、異例の図柄と相なった。
今年3月末までの事業報告では、消費税率増加、個人消費の落ち込み、年初来の新型コロナウイルス感染拡大の影響で不透明な状態が続いている。売上げ1,048億円(前年同期比3.4%増)、営業利益、89億円(同22.4%減)、経常利益、87億円(同22.3%)、純利益48億円(同33.0%減)と厳しい報告があった。
事業報告の後、質問の時間に入った。手をあげたところ一番に指名された。前段に触れた当社株主になった経緯に触れたあと「事業報告書によれば、御社は国内103店舗、米国104店舗で営業を展開している。カリフォルニア州は10店舗と多い。国内では新型コロナの感染は落ち付きがみられる。一方、今朝の複数の外電がカリフォルニアで新型コロナウイルスの新規の感染拡大がエスカレートしていると伝えた。まず社長さんにお聞きしたいことは「新型コロナウイルス感染が最初に伝えられた時、どんな印象を持たれたのか」次に「ラウンドワンのブランドの確立と事業報告書にあるが、現状コロナ危機への対応とポストコロナに向けたご見解をお聞きしたい。」と質問した。
杉野社長は「年初に中国武漢でのウイルスと伝え聞いたとき正直大きな問題にならないと思った。ところが日本寄港のクルーズ船以降状況判断を変えた。追いかけて米国の感染拡大が始まった。当社は直ちに全店の閉店を決めた。同業他社はなぜ閉店なのかと疑問視した。その判断は間違っていなかったと今も確信している。当社のお客様は正直65歳以上の方が多い。小中学生を無料招待している。100株以上の株主様に500円割引券5枚を配布している。子供の時に経験してもらって大学生など大人になった時にいい思い出として持ってもらいたいためでもある。」と話した。
杉野社長は「当社は、今年40周年を迎える。25年前には阪神淡路大震災で多くの店舗を失うなど致命的な打撃を受けた。その後リーマン金融危機、北日本大震災。2,000億円の赤字にも遭遇した。廃業寸前まで追い込まれた。いろいろあった。全て乗り越えてきた。そしてこのたびのコロナ危機に今、正に直面している。」と話した後で、杉野社長は「来年の5月、6月になったときコロナ以前の元に戻っているかもしれない。それはバラ色のシナリオ。半分程度客が戻っている。二番目の想定。ワクチンも治療薬もできていない。今と変わらない状態が継続している。それは最悪のシナリオです。しかし。必ず優れた智慧の持ち主が現れる。人類は今まで智慧を出し難関を克服してきた。自分はそれに期待したいし信じたい。その一方で、ラウンドワンへ行けば安心だ。行ってみたら十分プレーできそうだという声を待てるよう、一つ一つ現場と一体となって真摯に対応していきたい。」と答えた。
この日、5人の株主が手を挙げた。2番目に質問した白髪の紳士は「配当年20円を増やす予定はないか」と聞いた。杉野社長は「配分の問題です。大幅赤字の時も安定配当20円を変えていない。新しい店舗開設に資金を使う。この方針は変えない。」と答えた。
この日の杉野社長と株主との応答で「安心と安全を届けたい。ポストコロナは、日本が世界を支える番だ」という言葉が強く印象に残った。(了)