ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

美術の秋全開、「相楽園」はいかがですか?(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-25 08:58:17 | 経済学
近くの喫茶店での今朝の話題は、兵庫県立近代美術館で「だまし絵展」をやっているという話ではじまった。この店の馴染み客のいなせな職人さんの話である。朝6時半に店が開く。一人、また一人、いつもの人がいつもの時間にまるで申し合わせたようにやってくる。

当の「だまし絵展」には大勢の老若男女がつめかけていたそうだ。神戸には神戸市立美術館がある。ここは元銀行だった建物を見事に改装して、おしゃれで、かつぬくもりが感じられるから気に入っている。そういう意味では先の近代美術館はコンクリ―トむき出しだから疲れますなぁという評判を特に年寄りからよく聞く。某有名建築家の作品だ。

当の客人は、絵の話しのあと、今朝、エレベーターで新聞配達のご婦人に会った。「どこの星から来られたのかと思った。きれいな方ですなぁ」と言ったら、「いやぁ、はずかしいです。」とにっこり笑った。その笑顔がまた素晴らしく、今朝は気持ちがいいと話した。

聞き役に徹して話を続けて聞いた。先日、端前を洗い張りに出したが、なかなか戻って来ない。出来上がりに時間がかかるのが不満だと話していた。最近は洗い張りということばも日本では死語になりつつある。子供と老人との話の場が少なくなったせいもあるだろう。

四十四、五年前から愛用している端前で、それを着ていると、旦那さんは粋でんなぁとほめてくれたと、にこにこして話してくれた。粋という言葉も今の日本ではだんだん死語になりつつあるようで誠に淋しい。

話を続けて聞く。最近、清水さんへ行ってきた。関西の人間は、清水寺のことを清水さん、きよみずさんという。そのきよみずさんへの道に二つあり、そのうちの一つに茶わん坂がある。茶わん坂にある店の床几に腰をおろしていた舞妓さんが粋な着物を着ていた。

茶わん坂から焼き物の話しになり、萩焼はなかなかよろしい。お椀の肌がまったりしていて、やさしいから好きだと話した。萩焼に傷をいれたような線がはいっている。それは萩のお殿さんが傷を付けたのを下賜したのがいわれだと話は続いた。

これから日本画、猪熊佳子教室があるから、これで失礼しますと、腰を上げたら、「小磯美術館の切符をもらったから、よかったら何ぼでもええから、持って帰って」と店の馴染みのさるご婦人客に声をかけられた。なんでも知人が美術館に勤めていて、券をもらえるから心配せんといてと言うので、遠慮なくいただいて帰った。

美術の秋,全開である。相楽園では菊花展と第44回神戸市老人美術作品展も開かれている。今朝の神戸は肌寒いが、お近くの方は、是非、散歩がてらに相楽園はいかがでしょうか。(了)

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利上げ観測懸念、NYダウ109ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-24 12:37:25 | 経済学
10月23日のWSJ紙は、米FRB内部で、利上げのタイミングと幅をめぐって激しい議論が戦わされている。11月3,4日に開かれる次回FOMC(公開市場委員会)で出される声明文の文言がどのように変わるかに焦点が絞られてきていると書いていた。

ナメクジに塩という言葉がある。株式相場に利上げはまさにナメクジに塩で、利上げ観測が流れたことを嫌気して、前日比109ドル安、9,972ドルで取引を終了した。マイクロソフトやアマゾン・ドットコムの好決算は完全に無視された格好である。

NY外国為替市場では、ドル買い戻しの動きから、前日の1ユーロ=1.5031ドルから1.4998ドルへ、1ドル=91.28円から92.07円へ、1英ポンド=1.6620ドルから1.6310ドルへ、1ドル=1.0047スイスフランから1.0094スイスフランへドルは主要通貨に対して上昇した。

NY原油(WTI)先物市場では、一時、バレル79.82ドルまで値下がりし、結局バレル69セント値下がりし、80.50ドルで取引された。ドル相場が下がれば原油が上がる。ドル相場が上がれば原油が下がる最近のパターンを絵に描いたようにたどった。

日本では日々の相場の上がった下がったという話を嫌がる人が多い。また相場の話しかと言うのである。ところが狩猟民族である欧米人は、風の向き、潮の流れ、餌がもらえるか、水が飲めるかについて,農耕民族から見れば理解困難なほど敏感に反応する。

1ユーロ=1.50ドルを突破したあと、天井が近いと感じる。原油がバレル80ドルを突破して一時バレル82ドルを付けた時、行き過ぎではないかと立ち止まる。日本人の場合は、一度方向が決まるといつまでも同じ道を進もうとする。雪山で道に迷い遭難の恐れが出れば一端出発点に戻ることが鉄則と言われる。ところが日本人はひたすら前進して全滅する。

「ノモハン事件」(小林秀夫著、平凡社新書)に詳しいが、ソ連側の資料によれば、「日本兵はよく訓練されている。特に接近戦闘に優れている。一方、高級将校が訓練に欠け、紋切り型の作戦しか展開できない。」と現在の日本と生き写しで日本軍の特徴を喝破している。

今朝のWSJ紙はかなりのページを割いて、実質ゼロ金利に固執(stand pat)するのか、次の手を打つために入念に計画を練る(strategize)段階に来たと判断するのか議論が二分している。インフレの芽のドル安が進むことを米FRBは懸念していると指摘していた。

米企業業績には回復の兆しが見られる。しかし、9.8%の失業率、住宅差し押さえ物件の増加、商業用不動産の焦げ付きが多発と足元の景気は良くない。今朝のNYダウ値下がり、ドル買い戻しの動きは何を意味するのか。潮目の変化の兆しかどうか興味は尽きない。(了)

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第44回神戸市老人美術作品展・日本画部門金賞(ご報告)

2009-10-24 09:11:49 | スケッチ


第44回神戸市老人美術作品展・日本画部門金賞

江嵜企画代表・Ken



 第44回神戸市老人美術作品展が、JR元町駅下車徒歩10分のところにある、相楽園会館で、10月23日~27日期間開催されている。図らずも日本画部門で筆者が金賞を受賞した。05年に初参加で「努力賞」をいただいたあと、06,07,08年と3年間、落選が続いた。世の中甘くないと自ら戒めながら精進を続けているが、正直、入賞すら期待していなかったので、ラッキーの一言に尽きる。

 日本画の出展数が33点(男性20女性13)と例年より比較的少なかったことも幸いしたかもしれない。日本画の審査員は例年通り、日本画家、山田美那子氏である。その他の審査員としては、神戸市福祉局長、神戸長寿祭推進協議会会長、神戸いきいき勤労財団理事長、神戸社会福祉協議会常務理事、神戸老人クラブ連合会理事長が並んでいる。

 入賞者は、金賞(71歳男性)、銀賞(77歳女性)銅賞(2名)(76歳女性)(65歳男性)、努力賞(84歳女性)合計5名であった。

 日本画以外では、洋画の部123点と圧倒的に多かった。写真の部71点、書の部22点、陶芸9点、彫刻5点と多岐にわたっている。

 日本画を始めて今年で8年目を迎える。何事も奥が深いが、日本画は伝統に根ざした独特の画法を持つ。日々新たなる発見があり、興味は尽きない。日本画教室の先輩の一人が80歳で初めて個展を開かれたことが、現在の筆者の目標となっている。

 これから先、何年現役で絵を描きつづけられるだろうか。日本画の手ほどきを最初に受けた森田りえ子先生は、絵を描くことは正に格闘技だといつも話される。その意味で健康第一であろう。

 健康に留意しつつも、楽しみながら、森田りえ子先生のあと教えを受けている猪熊佳子先生にご指導を仰ぎつつ、これからも研鑽を続けていきたい。(了)

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Kenさんのスケッチ

2009-10-23 14:26:50 | スケッチ


江嵜企画・Ken作


昨日、「学校で教えてくれない経済学」と「スケッチ&コメント」をご寄稿して頂いているKenさんが来られ、お茶を飲んで休んでいる間に院内風景をスケッチしてくれた。

ほんの5分ほどだったと思いますが、ササッと書き上げて、ポンと置いて帰られた。
「どうするのだろう。明日のスケッチ&コメントに載せるのかな?」と思いながら、そのまま私の机の上に載せておいた。

このスケッチのスピードを見て考えましたねー。
私が考えるプロとは、「時間の計算が出来る人」も含まれている。
お茶を飲む5分ほどの時間で、ササっとスケッチをする。
これはもうアマチュアではない。
プロの領域だ。

Kenさんのスケッチは、5年ほど前から見せて頂いておりますが、素人の私でも年々上達しているのがわかります。

「日々精進!」
正に、その言葉がぴったりのKenさんです。

今後とも、「スケッチ&コメント」をよろしくお願い致します。


後日談ですが、そのスケッチは練習用だったそうです。09.10.24

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ユーロ1.5ドル突破、原油一時82ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-23 09:46:29 | 経済学
ドイツZDFテレビで、「新型インフルエンザにかかるリスクをとるか、予防接種ワクチンの副作用のリスクをとるかについて、ドイツでは2人に1人がワクチンに副作用のリスクがあるから見送っている。当局はこれから流行が益々ひどくなるから、とワクチン接種を盛んにPRしている」と今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介していた。

近くの喫茶店では、不思議と、ワクチンを打たないという人が多い。薬には必ず副作用があると直感しているのだろう。これには新型インフルエンザで死亡する人は1万人に一人か二人で、普通のインフルエンザで死亡する人の比率と変わらないことも影響している。

5月に神戸が、あたかも新型インフルエンザの発祥地のように報道された。当時より新型インフルエンザ患者は増えている。ところが神戸の人は冷静で、マスクを付けている人はほとんど見かけない。免疫力をつけることが基本で、免疫力が落ちれば風邪をひきやすい。

話を「経済」に戻す。今朝のWSJ紙によれば、中国の7~9月のGDPが8.9%増加したがエコノミストの予測は9.1%の予測を下回ったこと、新規失業保険申請件数が予想より増えたことを嫌気して、NYダウは安く始まった。ところが、アマゾンが好決算発表後、値を上げ、一転強気になり、前日比131ドル高、10,081ドルで取引を終了した。

NY外国為替市場では、1ユーロ=1.5031ドルと、ドルが対ユーロで14月来の高値で取引された。ユーロが対ドルで買われた結果、円相場は、1ドル=91.33~35円、1ユーロ=137.20~25円で取引された。ドルが上がっての円安ではない。ユーロが対ドルで上がった結果、対ドルで円安に映っているにすぎない。これからはユーロの動きから目が離せない。

ガイトナー米財務長官は、「強いドルはアメリカの国益」と繰り返している。本来、強ければ、強い、強いと敢えて言わないものだ。第3四半期の企業決算は好調だが、今年のクリスマス商戦が好調だと予測する人はいない。要は、先のことはわからない。ただ、浪費癖のアメリカ人が、「モア・デポジット、レス・スぺンド(貯蓄を増やし,消費を控える))スタンスに生活パターをチェンジした影響はむしろこれから表に現れる可能性が高いだろう。

NY原油(WTI)先物相場は様子見から小幅下げ、バレル81.19ドルで取引された。WSJ紙によると、OPECは目標生産枠より日量150万バレル増産している。本来増産で供給が増えれば相場は下がる。原油は3月の32ドルから82ドルまで上がった。投機資金の仕業である。中国のGDPの8%突破も、4兆元(53兆円)の景気刺激策の結果である。

薬には必ず副作用がある。病気は本来自然に治すものである。異常な景気刺激策には当然副作用を伴う。ワクチンにもリスクが伴うことを肝に命じておく必要があるだろう。(了)

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ユーロ1.50ドル突破、NY原油一時82ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-22 12:03:38 | 経済学
水鳥の動きを観察していると特に株式市場などの動きとの共通点が多い。彼らは危険を察知すれば群れごと一斉に餌場を離れる。安心だと判れば必ず元に戻ってくる。日本人の思考パターンを見ていると一端、餌場を離れると元に戻れないと思い込んでいる人が多い。

NYダウは、米大手銀行ウエルズファーゴが予想以上の好決算を出したことを歓迎して一時10,100ドルを超えて取引された。ところが、ある格付け会社が、手数料収入の増加が利益を押し上げただけで、本業の不振は続いているとレポートしたあと、他の銀行株も下げに転じ、取引終了30分前から急落、前日比92ドル安の9,949ドルでこの日の取引を終了したとNHK・BS「おはよう世界」に出たコメンテーターが解説していた。

この日米国の12地区連銀レポートであるベージュブックが発表された。今朝のWSJ紙によれば、米国景気は回復しつつあるが回復のテンポは緩慢である。特に、商業用不動産事業が依然として問題を抱えている。多くの銀行が苦闘していると書いたと紹介していた。

WSJ紙は、現在、世界的にリバランスの動きが生まれていると指摘したあと、それがアメリカの消費者に貯蓄増・消費減、アメリカの外では、貯蓄減・消費増を促している。その結果、外国為替市場で、ドルを売りその他国通貨を買う動きを助けていると書いていた。

NY外国為替市場で、ドルが対ユーロで引き続き売られ、08年8月来のドル安値の1ユーロ=1.5ドルを突破した。ドルの対6主要通貨バスケット指数は、年初の90から75.085水準まで低下した結果、原油、小麦、トウモロコシなど商品相場が軒並み上昇した。

NY原油(WTI)先物相場は、バレル前日比2.25ドル高、81.37ドルで取引された。ドル安の動きに加えた、米国で原油とガソリン在庫が共に減少したことを材料に値上がりした。米低金利長期化を見越してのドル売り、資源国通貨やリスク資産買いの動きである。

ココアの国際相場が、ドル安を材料に売られ、トン51ドル値上がり、3,384ドルで取引された。年初から30.4%の値上がりである。ココア生産は象牙海岸を含むアフリカ西部で世界の40%を占め、当地の生産が昨年122万トンから10万トン減るとの観測が相場上昇を助けているとWSJ紙は紹介していた。

ココアはチョコレートの原料である。ココア相場上昇の背景として、チョコレートの消費はアメリカ、欧州では減少しているが、インド、中国での中間所得層がチョコレート消費を増やしていることが相場を下支えしているとの専門家の見解をWSJ紙は紹介していた。

日本では相場の話を嫌う人が多い。相場から学ぶことも多いと水鳥なら言うだろう。(了)

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ブラジルに根づく”NIPPON”(スケッチ&コメント)

2009-10-22 08:21:04 | スケッチ


ブラジルに根づく”NIPPON”

江嵜企画代表・Ken



 「ブラジルに根づく“NIPPON”」と題して、特別写真展が、「海外移民と文化の交流センター」(神戸市中央区山本通3丁目19-8)で10月20日から12月20日まで開かれている。会場はJR元町駅下車、鯉川筋を北へ直進、神戸おなじみの坂道を徒歩15~6分のところにある。「ブラジル移民発祥の地」の記念碑を前にスケッチした。

 建物正面左に「祝 2016年オリンピック、リオデジャネイロ市決定」の大きな垂れ幕が目に飛び込んで来た。リオ・デ・ジャネイロ(Rio De Janeiro)とはポルトガル語で「1月の川」の意味で、1502年にポルトガル人がこの地に到達した際名付けられたという。

 オリンピック開催は7年先の話である。しかし、南米大陸初のオリンピック開催は、BRICsの一角を占めて経済発展のシンボルとされるブラジルが、経済面だけでなく、文化全般にわたって、今後ますます幅広く世界の目を引きつけることになるであろう。

 神戸とブラジルとの縁は、1908年、第1回の移民船笠戸丸が、移住者を乗せて、神戸港からブラジルに向けて出発したことにはじまる。今回の写真展は、はじめての移民を送り出してから100年、ブラジルに根を下ろし、育った日本文化の一端を100枚近い写真を通して紹介している。

 サンパウロ州市内を通る街道に、4車線をまたぐ大鳥居が建っている写真に最初にくぎ付けになった。ブラジルに広がる日本の祭りの様子や幕の内弁当を並べて売る店のカウンターの写真も興味深かかった。

 ブラジルというとカーニバルの踊りをすぐにイメージする。当然、観光目的にとした「売り」も大事である。しかし、それ以前に、日本人移民が、数々の苦難を乗り越えて、ブラジル社会に溶け込み、今日、息づいている日本文化にスポットを当てた今回の写真展の意義は大きいだろう。

 会場のある建物は、大正15年に建てられた。81年の歴史を持つ由緒ある建物である。63年前の神戸大空襲のときも米軍の空爆を逃れた。15年前の阪神淡路大震災にも生き残った。建物に心引かれた。1階の写真展もそこそこに、2階、3階、4階、最後は屋上へ抜ける5階まで足を伸ばした。

 床も天井の梁も素人目に見ても、実に頑丈に出来ている。神戸からブラジルまでの50日間の船旅に慣れるために移民船の船内をイメージして建物が造られたというエピソードが残っていると聞いた。

 第2次世界大戦中は戦場へ兵士を送る宿舎になった。当時の様子を語る一期生が展示室ビデオに写っていた。1971年に移民船が廃止された。1972年に看護婦さんを養成する神戸市看護学院だった経歴の持ち主でもある。

 登りはきつかった坂道も帰りは嘘のように楽だった。10分そこそこで坂を下り、JR元町駅から家路に付いた。今回の写真展を機会に、日本とブラジルとの深い絆を知ってもらうためにも、一人でも多くのひとが「海外移住と文化の交流センター」を訪れて欲しいと思う次第である。(了)


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株価は国の通信簿、日本国債増発報道を懸念(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-21 08:52:39 | 経済学
中国政府は、米国、EU,ロシア、台湾からのナイロン6の輸入品にアンチダンピング暫定関税を最大で36%賦課すると発表した。先に米国が中国製タイヤをダンピング提訴したあと、中国は米国からの自動車部品、鶏肉輸入に暫定関税を賦課しているとWSJ紙は伝えていた。

対象国に対するダンピング税率は4~9%、その他の国に対しては23.9%となっている。ドイツのBASF、台湾のLiPeng社のスポークスマンも今回の中国の動きを冷静に受け止めている。中国のナイロン6の需要は54万トンで輸入が半分とWSJ紙は解説していた。

いまの米国は中国抜きに生きられない。バ―ナンキFRB議長の先日の発言も、中国に買い物を増やせと求めていた。ひところの米国なら人権問題を正面から叩く。かっては人民元とドルをリンクさせて中国が為替操作していると言っていた。今はそれも封印している。
今回のナイロン6のダンピング提訴も軽くジャブを入れている程度なのかもしれない。

今朝の米国の経済ニュースでは、9月の米住宅着工件数が年率換算で0.5%増の59万件、住宅許可件数は1.2%減の57万件と米商務省が発表した。いずれもエコノミストの予測を下まわったことを嫌気して、NYダウは前日比50ドル安、10,046ドルで取引を終えた。

昨日のアップル社に次いでキャタピラー社の決算も予想以上に改善していることをマーケットは評価したが、住宅に関するデータがおもわしくなかったことでNYダウは一時100ドル以上下げる場面もあったと今朝のNHK/BS「おはよう世界」で紹介していた。

今朝のWSJ紙は日本からのニュースが比較的目だった。トップは西川・郵政社長の辞任表明、次にJAL再建策の行方、3番目に日本が財源不足補てんのために国債を増やすことを藤井財務大臣が表明したと詳しく報道した。民主党は国債増発はしないと公約していた。

民主党が天下をとってから少なくともWSJ紙は日本の動きに多くの紙面を割いて取り上げるようになった。ロシア国営テレビは民主党が地滑り勝利した朝、日本で革命が起こったと言う表現で伝えた。日本では革命が起こったという捉え方をする人はほとんどいない。

ただ、アメリカは、オバマ訪日も控えて新政権の中身が今一つ掴みきれず困惑していることが今朝のWSJ紙を読むだけでも伝わってくる。日本人の方がのほほんとしているのであろう。見方によればアメリカ人の方が余程日本人より真剣に生きているのかもしれない。

日本が国債を増やすとGDPに占める比率は、先にOECDが予測していた200%をさらに上回る。米国、英国も国債増刷でGDPに占める比率は50%を超えたが日本の比率は度外れて高いとWSJ紙は心配していた。株価は国の通信簿であることを認識して欲しい。(了)

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NY原油79ドル、NYダウ96ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-20 17:19:25 | 経済学
10月19日付けのWSJ紙に、世界の贅沢品市場(Luxury-Goods)は相変わらず低調で、2011年初めごろまで低迷が続くとのコンサルタント会社、Bain&Co社の見通しを、VanessaO’connel記者が紹介していた。08年は横ばいの予測に対して2%減少した。

09年は世界全体では8%減少を予測している。日本、欧州、米国合わせて贅沢品市場の80%を占め、飽和状態にある。日本(マイナス10%)、欧州(同8%)、米国(同16%)ともに減少予測で、米国の落ち込みが最も大きいとBain社の予測を紹介していた。

市場全体では3%以下のシエアにすぎないが、インターネット取引が今年20%増加すると見ている。Bain社によれば、店頭で贅沢品を買うことは時節柄はばかられるという気持ちが消費者に働いていると解説していたところが面白かった。

10月19日、NY株式市場は、先週末から96ドル高、10,092ドルで取引を終了した。アップル社などのハイテク株が好決算を好感して、だぶついた資金が株式市場へも向かい始めたのかもしれない。

NY原油(WTI)先物相場は、ドル先安との相変わらずの流れに乗って買い進まれた。ただ、利益確定売りに押されて、終わり値では先週末比ほぼ横ばいのバレル79.58ドルで取引された。ブレント油もいつのまにか77ドル台である。今年3月のWTIは32ドルだった。

NY金先物相場は、オンス6.5ドル高と小幅ながら値を上げ、1,058ドルと高値圏を維持している。プラチナ、パラジウムもそれぞれ小幅ながら値を上げた。最近の傾向としては、大豆、コ―ンなどの農産物市場にも、目減り防止のため余剰資金が流れてきているようだ。

NY外国為替市場では、株高からドル売りにブレーキがかかった。1ドル=90.58~60円、1ユーロ=1.4960ドル前後で取引された。このところ上げていた豪ドルも、1豪ドル=0.92米ドルで小休止している。ひと汗かいた水鳥は止まり木に止まって休んでいるのであろう。

原油、金、小麦いずれもドル建て取引である。ドル相場の先行きに自信が持てない状態は変わらない。米国は9月までの一年間の財政赤字が1.42兆ドル(ドル90円換算で128兆円)と発表した。IMFの6月末保有外貨でのユーロがほぼ30%を占めた。ドル離れが進んでいる証拠を改めて教えてくれた。

米FRBバ―ナンキ議長は、19日、開発途上国、特に中国に一段の消費を求めた。ドル札でどんどん買いものをしてくれと泣きを入れた。アメリカも地に落ちたものだ。こっそり贅沢品を買う人が増えたとしても、1.42兆ドルのアメリカの巨額の赤字は埋まらない。(了)

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成川美術館より芦ノ湖遠望(スケッチ&コメント)

2009-10-20 06:49:07 | スケッチ


成川美術館より芦ノ湖遠望

江嵜企画代表・Ken



 森田りえ子さんの「パリ帰国展」を堪能した翌日の10月15日、小田急ロマンスカーで新宿を朝8時52分に発ち湯本に10時半過ぎに着いた。そこからはバスである。さすが箱根である。次々バスが出る。いずれも満席に近かった。元箱根港そばにある成川美術館を訪問した。美術館からの芦ノ湖のゆ眺 めはいつ見ても素晴らしい。着くなりスケッチした。

 今回の「パリ帰国展」で展示された絵の中で、パリ人気投票、1位の「春朧朧」と3位の「秋蒼穹」の2点は成川美術館が所蔵している。森田りえ子さんは成川美術館で1996年に「生命燦華 森田りえ子展」,2004年に「華・花・はな 折々の抄 森田りえ子展」を開いている。森田りえ子作品を見るなら「成川」と言われるほど、森田りえ子作品を数多く収蔵している美術館としてもよく知られている。

 この日は「掘文子―命というものー」特別展が開かれており40点近い作品を堪能した。「トスカーナの花野」という絵が特に印象に残った。掘文子さんはNHK料理番組の表紙絵を長く続けておられた。家内の母親も掘文子さんの絵が好きで、家内は、母が元気になるからと言いながら、掘文子さんの絵はがきを買っていた。

 特別展示されていた「中野嘉之―京都十景ー」も、四季折々の京都の山野、社寺など描いた力作ぞろいで見ごたえがあった。

 東京近辺にお住まいの方にとっては、2時間半そこそこで箱根まで足を延ばせる。箱根は東京の裏庭のようなものなのだろう。関西には京都奈良があるではないかと言われそうだが、箱根の素晴らしい景観を久しぶりにエンジョイ出来た。

 この日は芦ノ湖に生憎、雲がかかって富士山が見えなかった。しかし、箱根神社の赤い鳥居、森と湖の景観は見事である。複数の遊覧船が次々桟橋から出ては小一時間で戻って来ては、数分も置かずに、出て行った。桟橋からは小ボートも出している。幅50メートルのワイドの展望を売りにしているティーラウンジからよく見えた。

 帰路、バス、電車と乗り継いで、JR小田原まで出て新幹線で帰路についた。(了)

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