ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

水鳥(お金)に国境はない。鳥インフルとインフレに要警戒だ(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-10 10:53:49 | 経済学
『エジプト危機の誤解と真実』のタイトルで近着のニュ-ズウイーク日本版が特集を組んでいた。「民衆を抑圧し堅固な牢獄に押し込めて自分自身の王朝を築こうとする独裁者たちがアラブの人々の「怒りの雪崩」によって倒されはじめた」などと書いていた。その中で「大昔の独裁者は概して清貧だった。ところが最近の独裁者は自分の金儲けに熱心だ。」と言うくだりが面白かった。

特集記事の中で「オバマに幻滅した。」というくだりも面白かった。「オバマが独裁者の作る安定を肯定し、独裁者たちにおもねっていることが分かったからだ。」と書いていた。今朝の「おはよう世界」でドイツZDFがインターネット検索のグーグル、エジプト社幹部で最近エジプト政府の拘束を解かれたワエル・ゴニムという人物が英雄扱いで群衆の前で演説している映像を流していた。日本ではエジプト情勢は他人事だが、茶の間でリアルに伝えてくれる「おはよう世界」は貴重だ。

9日のNY株式市場は、NYダウが後半盛り返して前日比6ドル高、12,239ドルで取引を終了した。「おはよう世界」が紹介する米ブルームバーグに出演したディ-ラ―のマイケル・ハリマン氏は「いまの株価は勢いで動いている。」と一言で解説していた。「雇用、インフレ、中東の3つがリスクである。食糧不足、燃料不足だが企業は利益を出している。米FRBは何の政策変更もしていない。2~3週間の調整のあと上昇を続ける。」と強調していた。

「おはよう世界」(経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「トウモロコシ、小麦相場が最高値を更新、インフレ懸念が高まっている。しかし、企業業績が好調なため全体としては景気回復期待感が存在している。バ―ナンキFRB議長が議会証言し、インフレ懸念を表明したが、雇用の回復には時間がかかると発言した。」などと解説していた。

先のマイケル氏も大宮氏もバ―ナンキ議長はアメリカの金融の量的緩和政策に変更がない。それが株式市場を下支えしていると見ているのであろう。「おはよう世界」で香港ATVを見たが、中国政府はわずか4ケ月の間に3回の利上げをしたが、テレビ画面にインタビューに答える投資家はさほど重大に受けとめていないと紹介していた。全てが世界的な金余りの結果である。それを世界が容認しているのであろう。

9日、日本の自動車メーカーが好決算を発表した。いずれも日本国内での稼ぎでなく中国で自動車の販売が増えたことが大きな理由である。一方、アメリカの交通安全局がトヨタ車には電気系統の欠陥はなかったと正式に認めた。決算発表日にまるで合せたようで、八百長臭いが、アメリカ当局が『トヨタは安全だ』と認めたことは大きい。

9日の東京証券取引の取引で、トヨタ株はゴムマリのように弾んで、商いを伴って5%以上値上がりした。円高をあれだけ非難し、今すぐにでも会社がつぶれそうだと言わんばかりだった。様変わりである。

NY外国為替市場では、金利差からドル、ユーロとも買われ1ドル=82.36~38円1ユーロ=113.03~12円で取引された。水鳥(お金)には国境はない。鳥インフルとインフレには要警戒だ。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銅と小麦の戦い―インフレが金属相場のリスク;2月8日付けwsj紙(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-10 07:28:07 | 経済学
飢餓人口が2010年、穀物相場急騰の影響で急増したと題して、8日付けのWSJ紙にCarolineHenshaw氏は「世界全体で数百万の人々を飢えから救うための補助金として国連は前年比30%増、12.5億ドル(約1,025億円)を拠出した。」と書いていた。恵まれ過ぎた環境の飽食ニッポンに住んでいると実感が沸かない。

出費の39%は小麦が占め、前年比59%増加した。特に洪水で飛散したパキスタン住民救済に国連は翻弄された。小麦の平均コストがトン218ドルが246ドルへ13%上昇した。反ムバラクデモで300人の犠牲者を出したエジプトは、GDPの1.8%を占める40億ドルの補助金を出し国際相場を国内相場と平準化させてている。

アルジェリアは昨年200万トン以上の小麦を輸入した。エジプトは小麦の最大の輸入国だが、これ以上の騒乱回避のために備蓄用小麦の輸入を増やした。ヨルダンでは、国際相場との格差を調整するため、砂糖、コメなど含む包括補助額1億2,500万ドル(103憶円)の予算を計上した。昨年、パキスタン、エチオピア、南アフリカ含めて世界で小麦は320万トン供給されたがこのうち260万トンが開発途上国が占めたと書いていた。

一方、8日付けのWSJ紙日本版は、「銅と小麦の戦い―インフレが金属相場の主要リスク」と題して、MyraP.Saefon記者が長文のレポートを書いていた。コモディティ・ブローカーのジョナサン・バラット氏は「人々の『嗜好』が変化し、貯蓄が増えるにつれて、食品やインフラに対する消費者の需要を満たすため、世界は一次産品の導入が一段と必要になる」と述べたと紹介していた。

ハルガ―テン&カンパニー、鉱山ストラテジー、クリストファー・エクレストン氏は「古典的な経済学のトレードオフは、銃とバターだった。現在は銅と小麦がそういう関係になっている。アルジェリアやルワンダは難しい選択を迫られるが、中国とブラジルはトレ―ドオフの関係はない。豊富な流動性を活用し、物価上昇をカバー出来るインフレを容認している。」と紹介していた。

エマ―ジング・マーケット・ストラテジーズ、ウイリアム・ギャンブル氏は「記録的な食料品高騰は貧困層が最も打撃を受けるため社会不安を醸成する。物価統制、輸出規制、パニック買いや政府の補助金がインフレを悪化させる。最終的に市場はバブル化し、工業用金属需要は崩壊する。」と厳しく指摘していると紹介していた。

ワイスリサーチの天然資源アナリスト、ショーン・ブロドリック氏は「コモディティは、米ドル建てだ。自国通貨が対ドルで上昇すれば価格上昇の影響を軽減できる。」「世界の自動車販売は今年6%増加する。パラジウム、プラチナ、銅、銀はその恩恵に浴する。何をさておきドクター・コパー(銅価格)に注目すべきである。銅価格は、世界経済の体温と規模を図る上で重要で、状況は上向きになっている。」と述べた、と紹介していた。

小麦など商品相場は急騰した。全てドル建て価格の値上りだ。ドルの値打ちが下がり続ける限りドル建て価格は上がり続ける。日本国債の格下げが引き金となって円が売られる時に初めて日本に悪夢の狂乱物価が訪れる。ヘッジファンドが「エジプト売り」を仕掛けて、通貨、株価とも暴落した。エジプトは他山の石であり政治の安定が全てだと教えている。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長期金利上昇は、デフレのぬるま湯から出ろと教えている?(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-09 09:17:55 | 経済学
中国人民銀行が9日から政策金利を0.25%引き上げると発表した。これにより1年物貸出金利は5.81%が6.06%に、1年物預金金利は2.75%が3.00%となる。中国は昨年10月、3年振りに政策金利を引き上げた後、12月に再利上げ、今回で3度目である。日本は相変らず実質ゼロ金である。ただ、8日、日本の長期金利が9ケ月振りの水準の1.315%へ上昇しているから日本でも金利動向に否応なしに関心が向けられるだろう。

今朝の「おはよう世界」が伝える米ブルームバーグニュ-スは、中国の利上げは、織り込み済みとして、8日のNYダウは、薄商いの中、前日比71ドル高、12,233ドルで取引を終了したとザラ・バートン記者が紹介していた。ゲスト出演したストラテジストのミッチェル・ヨシカミ氏は「中国の利上げは好い利上げである。」と歓迎していた。

「おはよう世界」(経済情報)に出演したみずほコーポレーション、柳原秀俊氏は「中国の利上げの影響は限定的で、米景気の先行き期待から、NY株式市場は終始堅調に推移した。NY外国為替市場では、米3年物国債入札不調を受けて債券が売られ、10年物国債の利回りは3.737%まで上昇、これを受けて、ドルが買われ、1ドル=82.33~35円、1ユーロ=112.19~25円で取引された。」などと解説していた。

中国関連のニュースでは「おはよう世界」で中国中央テレビ(CCTV)が、「中国で干ばつの被害が拡大して、深刻な事態に直面している。そのため、中国政府は、灌漑用の水を引くために農家への政府補助金を35%増やした。」などと伝えていた。中国の干ばつに関しては、8日日付けのWSJ紙でJamesT.Areddy記者がかなりのぺ―ジを割いて、国連関係者の談話として、中国小麦の生産が干ばつの影響で大幅に減少するリスクがあると紹介していた。

同記事によれば、今回のような早い段階で、FAO(世界農業機関)が、食糧危機について警告するのは異例だと書き、新華社電が「干ばつの被害はここ200年の歴史から見て最悪で、小麦生産地帯の水不足は深刻だ」と伝えたと紹介していた。同紙は「小麦粉の小売価格は12月,1月と2ケ月連続で前月比8%上昇、前年同月比では16%上げた。」と伝えた。

日本のスーパーではいまのところ食パンの値段は据え置かれている。しかし、下げる時は反応が鈍いが、上げる時はなぜか対応が早い。政府の小麦の売り渡し価格が上がれば、これ幸いとスーパーは値上げして来るものと見られる。小麦粉が上がれば、パンに限らず、スパゲッティー、うどんなどへも当然波及してくるだろう。

一方、8日のNY原油(WTI)先物相場は前日比バレル54セント値下がり、86.94ドルで取引を終了した。ただ、エジプト情勢次第では原油相場も反発してくるだろう。日本ではデフレのぬるま湯にどっぷり浸っており、風呂から出るに出られない状態が続いている。風呂からそろそろ出なさいと8日の東京債券市場での相場下落、長期金利上昇が教えている。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「お名刺」も大事だが、仕事に対する誇りはもっと大事だ(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-09 09:15:09 | 経済学
「お名刺を頂戴します」。初対面の日本人同士が繰り広げる典型的な光景である。大の男がどこの会社に勤めていようが、中身さえしっかりしておれば問題ない。「お名刺」が仕事をしているわけではない。にもかかわらず「名刺」にあくまでこだわる日本の文化が日本の国際化の、全てではないが、大きな妨げになっていると常々思っている。

「どちらの大学のご出身ですか。」ということをいい年齢をした男がしきりに聞きたがるのも日本独自の傾向である。こういう話をすると中国や韓国はもっとひどいですよ、と先日、さるひとからたしなめられた。日本人の多くは、名刺が物を言う世界というものは、それだけ遅れている証しだと言う風に捉えないのである。中身こそが大事なことを忘れている。その傾向が昨今益々ひどくなって来たように思えてならない。

なぜ今またこのようなことを書くのか。実はある職人さんの対応につくづく感心したからである。私ごとで恐縮だが、お風呂の排水ミスで階下のお宅に迷惑をける事故を起こした。ユニットバスは5年も経てば専門家にチエックされた方がいいと漏水原因をつぶさに調べてもらった職人さんからアドバイスを受ける機会があった。震災後の再建マンションだが12年経った。まさか風呂の流し場の壁に亀裂が出来、そこから水が漏れるとは想像しなかった甘さがあった。

建て替えマンションは2年前大規模修繕を実施した。ユニットバスのチエックをしっかりやっておくべきだったと反省している。人間の体で言えば年1回健康診断しているから健康には自信があると豪語している人が結構多い。ところがそれが大きな誤りであることは人間の体に限らず生き物は日々変化している。防腐剤なしでは生ものは腐り、朽ち果てるからだ。

筆者は今から30年前だが網膜剥離という大病を経験した。今は日々スケッチを楽しんでいるが、眼底の様子を見れば、正に奇跡だと定期検診ごとに担当医師に言われる。お世話になった県立西宮病院の市橋賢治先生のお陰である。市橋先生から色々なことを教えていただいた。特に印象に残っているのは「人間は突然、病気にはなりませんよ。」の言葉である。

ユニットバスと人間の体を同列に置いて、さもわかったような講釈をたれるな、との声が飛んで来そうだが、まだ10年そこそこでなぜ、漏水なのかと?と問うた。「10年も使っていると脆化は進む。ごく自然な現象です。」と調査に訪れた初対面の職人さんは穏やかに指摘した。

何が言いたいのか。同じ話をする場合でも、物の言い方一つで、スーっと頭に入る時とそうでない時とがある。そんなことも知らないのかといわんばかりに指摘されると悪印象を持たれ易い。一寸したやり取りだったが,日本という国は,まだまだ、見捨てたものではないと実感した。職人さんが今までの日本を支えて来た。これからの日本はリ―ダ―が方向を見失わなければであるが、職人さんの心意気さえあれば日本は十分世界の中で生き続けられると思った次第である。

「名刺」も大事である。しかし、名刺以前にもっと大事な物は何か。それは仕事に対する誇りである。たまたま職人さんと出会ったが、彼らの仕事ぶりと応対の立ち居振る舞いは、仕事に対する誇りから生まれたと確信した。行きずりの職人さんにひたすら感謝している。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ことが起こってから目をパチクリさせても後の祭りだ。インフレ懸念がアメリカでも出て来た

2011-02-08 10:59:09 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


「Bond Market Flashes Inflation Warning(債券市場でインフレ警告の閃光走る)」のタイトルでMarkCongloff記者が7日のWSJ紙に長文の記事を書いていた。カメラのフラッシュを急に焚かれて、目をパチクリさせている感じがflashという言葉によく出ている。

記者が目を付けたポイントは、10年物国債の利回りが壁と見られていた3.5%をあっさり超え、30年物国債のそれが4.7%超えた。その一方で2年物国債の利回りが横ばいのため、利回り格差が2.0%から2.8%へ拡大した。米10年物国債の利回りは先週末の2月5日、3.647%を付けた。7日日のNY債券市場では横ばいだった。

コングロフ記者は、長期国債の利回りが上がり、短期国債の利回りが動かないケースは昨年4月にかけて似たような動きがみられたと指摘した。ところが昨年春、ギリシャ危機が突如起こり、5月に欧州金融危機に発展した結果、景気悪化を嫌気して長期国債の利回りが低下、長短金利差が2.0%まで縮小していた。欧州金融危機は完全に収まっていない。しかし、最悪の危機は脱したとマーケットはとらえた。欧州経済の機関車、ドイツ経済が欧州景気をリードしている。

おひざ元のアメリカ景気はどうか。予想外の早いピッチで回復してきている。住宅は冴えないが、9%なかばで高止まりしていた失業率が9.0%まで下がった。これは予想外の動きである。相次ぎ発表される米企業業績は明らかに改善している。FRBによる量的緩和政策は今年6月に終わるが早めに切り上げる必要が出て来たのではないか。放置しているとインフレが進行してむしろ取り返しがつかない恐れがあるではないかとコングロフ記者は指摘していた。

一方、週明け7日のNY株式市場では、NYダウは先週末比69ドル高、12,161ドルで取引を終了した。「おはよう世界」が紹介するブルームバーグに出演したあるインベストメント・アドバイザーは「米企業業績に改善が見られる。ただ、個人の消費が増えている割には賃金が増えていない。お金を借りて買い物に走ったため貯蓄率が若干下がった。株価は5ケ月連続で上げて過熱感があるが、エジプト情勢に対する懸念が後退したことも投資家に安心感を与えている。」などと語っていた。

エジプト情勢は予断を許さないと見られている。ただ、7日のNY原油(WTI)先物相場は、バレル1.55ドル下げて、87.48ドルで取引された。スエズ運河閉鎖の事態は回避されそうだという空気が生まれているのであろう。NY金先物相場も小幅ながらオンス70セント下げ、1,347ドルで取引された。原油相場や金相場は、人間の体で言えば血圧のようなもので、緊張すれば上がる。気持ちが落ち着けば下がる。もちろん中東情勢はいつ何が起こってもおかしくないと言われる。原油相場の先行きは楽観できないが、少なくとも相場が落ち着いてきたことは景気回復にはプラスに働くであろう。

「おはよう世界」(経済情報)に出演した三井住友銀行の呉田真二氏は「失業率が9.0%に低下した。米企業の好業績が発表されている。それが株価を押し上げた。NY外国為替市場では長期金利が3.6%台をつけたことで利回り格差からドルが買われ、1ドル=82.31~35円で取引された。ユーロはドイツの製造業指数の悪化を嫌気してユーロが売られ、1ユーロ=111.79~87円と対ユーロでは円高が進んだ。」などと解説していた。

日本では相変わらずマスコミ含めてデフレ風を吹かしている。インフレは決して好ましいことではないが、病気と同じで、ことが起こってから目をパチクリさせてもあとの祭りだ。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日(猿)米(犬)はまさか「犬猿の仲」?(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-07 09:21:44 | 経済学
2月5日のNHK/BS番組で、宮城県秋保地区で、猿が森から里山に降りて来て田畑を盛んに荒らすようになった。そこで思いついたのが「犬猿の仲」という言葉である。犬を使って猿を森に追い返す作戦を立てた。いまのところ成果を挙げつつあるが今後の成り行きを見守ることになりそうだと紹介していた。

「犬猿の仲」をヤフーで検索した。仲の悪いたとえ。言葉の由来には諸説あると出ていた。ところが、猿と犬を子供のころから一緒に飼うと仲好く育つ。喧嘩をしない。猿と犬は生来仲が悪い動物ではない。猿も犬もそれぞれ縄張りを持つ。お互い縄張り争いするにすぎないと書いてあった。猿が特に犬と仲が悪いのではないというのである。

西遊記に、孫悟空(猿)が、天界で泥棒をしようとした時、犬に噛まれた。そこから犬と猿は仲が悪いと言われるようになったとする説。日本では、戦国時代、織田家の臣下だった秀吉(猿)と幼名が犬千代の前田利家は、お互いを「猿」「犬」と呼んでいた。秀吉は尾張出の人間特有に声がでかい。まわりから常に喧嘩をしているように聞こえた。そこから「犬猿の仲」と言われるようになったという説があると出ていた。

先のNHKの番組に戻す。野生の猿を檻に入れる。犬は檻の中の猿に盛んに吠えていた。さらに犬は檻の中の猿に噛みつこうとする。しかし、調教師は犬が噛みつかないように訓練する。あくまで猿に恐怖心を持たせるよう調教するのだと犬の調教師が解説していた。

犬は嗅覚が異常に発達している。ところが猿が風下にいるときは犬は猿に気付かない。一方、猿の方は犬の気配を察して逃げる。犬は嗅覚を絶たれると猿を追えない。その様子をテレビカメラが鮮やかに写していた。犬の位置を人間が指示する必要があると話していた。

猿が里山に降りて来て作物を荒らすのは作物が美味しいからだ。猿はまずいものは食わない。今里山には食べ物が不足して来ている。結局、猿と人間の知恵比べになる。犬を使うというアイディアは立派である。しかし、予算がつかなければ継続出来ない。

欧米では「犬猿の仲」という言葉はない。仲が悪いケースに犬と猫のようだと言うと先のヤフーのブログに出ていた。欧米人の目から見れば、犬は忠実な動物だが猫は飼い主を平気で裏切る。だから犬と猫は仲が悪いととらえるのだろうか。言葉の由来を教えて欲しい。

欧米にはWatch Dog(監視団)とか番犬の意味で使う。犬のおまわりさんという童謡もある。アメリカという国は世界のおまわりさんを今もって自負しているようだ。ところで昔キッシンジャー大統領補佐官は、「日本人はまるで猿だ」と日本人を揶揄したことがある。

まさかと思うが、そもそも、米国人(犬)と日本人(猿)は、「犬猿の仲」だとしたら、日米は相入れないのかもしれない。(了)



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊とアネモネ(スケッチ&コメント)

2011-02-06 10:48:09 | スケッチ



菊とアネモネ

江嵜企画代表・Ken



フラワーショップTANAKAに例のシクラメンのスケッチを持参、亡父の月命日の花を買った。スケッチは若奥さんに大変喜んでもらったので満足している。

この日は珍しいことに店主ご夫妻、若夫婦そろい踏みだった。朝一番だったので店の前に沢山の花を積んだ小型トラックが着いたところで、玄関先で激しく出入りしていた。皆さんとご挨拶出来て幸いだった。

いつも決まった代金を先にカウンターに置いて、よろしくお願いしますと言っておく。花を見つくろってくれるのは若奥さんである。ご主人と談笑している間に、手際良く包み紙に巻いてくれてハイと渡してもらった花を持ち帰る。

明らかにスケッチの効用である。いつものことながら代金以上のお花をいただけて感謝している次第である。

包み一杯の花の束から菊とアネモネを抜いて小びんに挿して軽いタッチで スケッチした。(了)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米1月雇用増3.6万にとどまる、冷静に受け止めNYダウ29ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-05 09:05:15 | 経済学
月刊誌「致知」最新号に21歳、最年少で名人になった棋士の谷川浩司さんと谷岡一郎大阪商業大学長との対談が掲載されていた。谷川浩司さんは「16年前の阪神・淡路大震災を経験したが羽生さんとの王将戦7番勝負の第1局を終えた後だった。不自由な生活をしていたが、羽生さんに対する余計な気負いがふっ切れ対局に集中出来、勝てた。」と話していた。

谷川名人は「私たちプロも、はじめは弱く、負けて悔しい涙を流し、それで強くなっていった。挫折を味合わないで社会にほりだされるとぽきっと折れる。また、自分が辛い思いをすれば相手の痛みもわかる。」と話していた。谷岡氏は「幼少期に負ける悔しさを味わうことは、ものすごく重要だと思う。」と応じていた。

先日、NHKの昼の番組「スタジオパークこんにちは」に元プロ野球選手の張本勲さんが出演しておられ「ひたすら毎日練習する以外上達の道はない。5歳の時広島で原爆の被害を受けた。大好きだったお姉さんと母親を被爆直後になくした。あの時と比べたら今の苦しみなんか大したことはないといつも自分を奮いたたせていた。」と話していた。

こちら神戸も暦通りの暖かい立春を迎えた。その一方で、新燃岳の日々勢いを増す火山活動は遠くに住んでいる者にとっても不気味だ。パソコンで「地震情報」を検索すると毎日のよう日本のどこかで地震が起こっている。今の日本は余りにも恵まれ過ぎているものだから、何が幸せで何が不幸せなのかということさえ分からなくなってしまっているのであろう。いただきものをしても、ありがとうの一言が言えない。挨拶が出来ない人が増えた。

「おはよう世界」は世界の各局が連日伝えるエジプト情勢を紹介している。エジプトが8,700万の人口の大国であることや人口の20%が国連で決めた最低限度以下の生活を強いられていることも今回の大規模デモで教えられた。英BBCのマイクにデモに参加したある女性は「いまほどエジプト人だということに誇りを感じたことはない。」と語っていた。

「おはよう世界」を見ていて、今朝、おやっと思ったニュースは、ロシアRTRテレビが、ロシアメドベージエフ大統領が「クリルはロシアの領土である。しかし、日本との平和条約締結に向けて取り組む必要がある。」と語る様子を伝えていたことである。ロシア政府に何らかの変化が出て来た兆候なのか。興味引かれる発言だった。

「おはよう世界」(経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「1月の米雇用が3万6千人増と予想を裏切る結果も大雪の影響が大きかったと冷静に受けとめたようだ。NY株式市場は終始堅調に推移し、NYダウは前日比29ドル高,12,092ドルで取引を終えた。NY為替市場では、1ドル=82.17~21円とドル高・円安に動いた。10年物国債が値下がりし年3.6%台へ上昇したことが影響した。一方、原油相場はスエズ運河閉鎖など非常事態は回避出来るとの思惑から売られ、バレル1.51ドル下げ89.03ドルへ反落した。」などと解説していた。



波乱の中にも改善の兆しが出て来たのかもしれない。期待したい。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食料品価格急騰、新日鉄・住金合併は世界資源戦争激化に向けた布石か(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-04 09:22:42 | 経済学
「おはよう世界」を見ることから一日が始まる。エジプトでの騒乱を世界の各局が取り上げていた。ロシアRTRが「ロシア人記者が攻撃された。NYタイムズなど外国人記者5人が拘束された。外国人居住者に対するル-ルが守られていない。」とエジプトでの騒乱状態がエスカレートしていると伝えた。一方、「ムバラク大統領が姿を消し、代わってシャフイ―ク首相が「ムスリム同胞団」との対話を始めた。」とドイツZDFが紹介していた。

ドイツZDFは「イエ―メンでは砂糖始め食料品価格が1990年来の最高値を更新している。住民の40%が一日2ドル(約160円)の生活を強いられている。エンド―マメの値段は1キロ1ユーロ(約111円)、国民の1/3は栄養不足の状態だ。」と伝え、チュ二ジア、エジプトと来てヨルダンに飛び火して、いまイエ―メンである。全て食料品高騰で住民の不満が高まり政権基盤を揺るがし始めた。エジプトで政変が起こればイスラエルは苦しい立場に追い込まれるとNHK元エジプト駐在記者が昨晩解説していた。

食料品価格の高騰に関してはロシアRTRは「ロシアではジャガイモの値段が3倍になった。いまではオレンジより高い。しかもキズだらけだ。中間業者と投機資金が儲けているのだ。」と叫ぶ主婦の声を紹介し、テレビ画面左に「公定料金」、右に「時価」を並べて、1キロ15ルーブル(38円) のジャガイモが30ルーブル(75円)で売られていると紹介していた。

昨日近くのスーパーで買い物をした。ジャガイモをバラ売りで1ケ38円で売っていた。5ケ入りの袋物の値段は198円だった。バラ売りは昔からあるが一人暮らしの家庭が増えたこともあるが、バラ売りすると多少でも安く感じさせると店の方も思っているのだろう。玉ねぎもバラ売りしている。店によって多少違うが玉ねぎは1ケ98円である。どうしてこんなに高い玉ねぎを売るのかと理解に苦しむが、消費者は知らず知らずのうちに高い品物を買わされているのであろう。

食料品急騰に関連して、オーストラリアABCは「サイクロンの影響で、バナナとサトウキビ畑に甚大な被害が出た。」と伝えていた。「サトウキビ畑の半分が被害に遭った。嵐は数日で収まる。回復には最低3年かかる。」と農民の話を伝えていた。日本ではスーパーでのバナナの値段はいまのところかもしれないが、ひと房高いものでも298円で買えるからありがたい。砂糖はバナナのようにはいかないかもしれない。日本は砂糖の原料の粗糖を豪州から16%輸入していると読売朝刊に出ていた。当然日本にも影響が出て来るだろう。

一方、2月3日のNY株式市場は、明日発表予定の1月雇用統計待ちで、NYダウは一時60ドル安で様子見していた。取引終了直前で、米チエ―ンストア売り上げが予想以上に伸びたことを材料に買い直され前日比20ドル高、12,062ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、ECBトリシエ総裁が、利上げを示唆しなかったことからユーロが売られ1ドル=81.60~63円、1ユーロ=111.25~30円、1ユーロ=1.36ドル台で取引された。NY原油(WTI)相場は、バレル32セント下げ90.54ドルで取引された。ユーロ安を受けて金相場は反発したと「おはよう世界」(経済情報)が伝えた。

食料品価格急騰も衝撃だが日本では昨日の新日鉄、住金の合併の二ュ-スは世界市場での資源戦争が企業ののど元を襲っていることを実感させた。世界の動きに目が離せない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ユニークな見方をする人は貴重だ、最近のユーロ高に騙されてはなるまい(学校で教えてくれない経済学)

2011-02-03 09:03:19 | 経済学
「おはよう世界」というNHK・BSの番組にすっかりはまっている。各国の言葉を日本語に置き換えてニュースを流してくれるから誠に重宝している。同じ出来事を伝えるニュースでも国ごとに微妙に違う。日本では違うことを嫌う。日本以外では違いこそが魅力だと受け止める傾向が強い。ユニークといえば外国では褒め言葉である。日本ではユニークをわざわざ「変人」と置き換える。「変わった人」は、なせか日本では好まれない。

テレビ東京系「モーニングサテライト」という番組も最近見るようになった。日替わりでそれぞれの分野の専門家が登場する。株価や為替の動きなどを解説してくれる。日経朝刊のダイジェスト版を紹介するコーナーもある。今朝の二ュ-スではユニクロが外国人の採用を8割増やす話とプラドが香港の株式市場上場を決めた話が特に印象に残った。

今朝の「モーニングサテライト」で大和証券キャピタルマネジメント、シュナイダ―恵子氏が「鉄スクラップの値段がアメリカでトン200ドルが400ドルに値上がりした」と話していた。中国で70ドル、欧州で100ドル高とそれぞれ値上がりしているが、アメリカで突出している。「アメリカでは自動車販売の急回復に加えて土木建設が動き始めたからだ。設備投資減税が下支えている。」と解説していた。

今朝の「おはよう世界」(経済情報)で、米みずほ証券の大宮弘之氏は「NYダウ、ナスダックとも横ばい、前日の大幅高でスピード調整した。1月の雇用統計を見極めたいこともある。一方、商品市場は原油は90.86と横ばいだったが、砂糖が30年振りの高値、小麦が2008年8月来高値でそれぞれ史上最高値を更新した。」と解説していた。

「おはよう世界」では、エジプトで反ムバラク派と親ムバラク派でデモ隊同士で争う様子を紹介していた。エジプトデモ関連ではロシアRTRテレビが「ロシア政府がエジプト便の規制を決めたが、今朝もモスクワ空港ではエジプトに向けて飛び立った飛行機がある。」と批判的に紹介していた。エジプト情勢はいまだ流動的で警戒を要すると捉える放送局が多かった。

一方、NY外国為替市場では1ドル=81.53~55円、1ユーロ=112.50~60円で取引された。1ユーロ=1.38ドル台とユーロ堅調が目立つ。ユーロ圏の1月のインフレ率が急上昇した結果、ECBの会合でトレシ総裁が何らかの形で利上げを示唆するとの思惑が背景にあるようだ。

ただ、2月2日付けのWSJ紙日本版でシャ―・ギラニ氏は「騙されてはいけない。ユーロを押し上げているのは、ユーロ崩壊に賭けた投機家やヘッジファンドのショートカバー(買い戻し)に過ぎない。」と最近のユーロ高を覚めた目で見るユニークな記事を載せていた。

「騙されてはいけない。」この一言が重要だ。「因幡の白兎」は日本人が騙され易い国民だから注意しましょうと教えているのかもしれない。ユニークな見方をする人は貴重だ。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする