腕を捻ると、一回転するのではないかと思われるほどフニャフニャです
病院を何件も回り、CTやMRIでの画像検査も何度かやり、鍼灸院や接骨院はも「いい」と聞けばすぐに行ったという方が来られました。
若い方なのですが、寝起きもスムーズにできません。
こういう方の多くが、「減塩」をしています。
筋肉は塩分が不足すると、どうなるかというと、塩(食塩)は、「塩化ナトリウム」という物質でできていますが、これは「塩素」と「ナトリウム」が結合してできたものです。
この中で、ナトリウムは細胞の外にある液体(細胞外液)に存在し、細胞外液にある液体の濃さを一定に保つ働きをします。
そのためナトリウムが不足したり過剰摂取したりすると、一定に保たれていた細胞外液の浸透圧が変わり、結果的に細胞内の浸透圧のバランスが変わってしまいます。
人間の神経伝達や筋肉の動きには、ナトリウムが必須であり、さらにナトリウムは胃や腸などの消化液の成分にもなっています。
体で主にはたらくのはこのナトリウムの方ですが、塩素も胃酸の成分になるなどして体内ではたらいています。
少し専門的に説明しますと、血漿中(血漿とは血液で、赤血球や白血球を除いた成分)のナトリウムや塩素が不足すると、細胞の外にある液体の濃さが低くなりますが、体は低くなった濃度を正常に戻そうとして水分を体外に排出します。
これによって血漿の量が減って血液が濃縮されるわけです。
このため、各臓器への血流の量が少なくなり、体に流れる血液の量が減ってきます。
すると血圧が低くなり、血液の循環不全が起ります。
この血液循環不全の状態は、生物にとって危機になりますので、防ぐ必要があるわけです。
「人間は食物を摂らなくても2か月を生き延びることができる」と言いますが、ナトリウムが腎臓から一日に0.5g以上減ると、人間はすぐに死んでしまいます。
そして、ナトリウムが不足すると、人間の神経伝達と筋肉の動きに大きな支障が出ます。
これは過剰摂取のときに起こるよりも深刻で、必要量から不足するだけですぐにけいれんが起こるだけでなく、低血圧やめまい、神経障害も起きるので、場合によっては命に関ってきます。
それで、減塩と腰痛の関係は、減塩をすることで筋肉の機能が落ちてしまうので、骨を支えるはずの筋肉や腱が骨を(体重を)支えることができずに、骨自体に過重を掛けてしまい、脊椎や股関節や仙腸関節に歪みを作ってしまうわけで、歪んだそれらの骨格は、神経に影響を与え、痛みという警告を発するわけです。
ですから、そのような弱い筋肉になった人の腰痛を治すには、塩分俸給が必須になるわけです。
ところが、減塩を続けてきた人にとって、塩分を増やすことは一種の恐怖になります。
「塩分が体に害がある」と信じ込んでいたのですから無理もありません。
そこで、塩分が過剰か不足かを、どのように決めればいいかという問題が出てきます。
それには、30数年前から当院で指導しているいい方法があります。
「梅牆番茶」というのを飲んでもらい、「美味しい」と思ったら、塩分が不足しているので、美味しくなくなるまでの意味続けて構いません。
しかし、「塩気が多くて美味しくない」と思ったら、塩分は足りていますので、続けて飲む必要はありません。
舌足らずの説明ですが、字数制限で自動削除されましたので、割愛しました。