個人と個人で人間関係をもつ場合、わたしは、相手に対して「・・・してあげた。」とは思いません。
してあげた、のではなく、した、のです。わたしが「した」のです。頼まれてする場合も同じです。もし、ほんとうにイヤなら断るべきで、「あなたのためにしてあげた」、という考え方・言い方ほどイヤラシイものはありません。
それは個人に対してではなく、社会への関わりにおいても同じです。皆のためにしてあげた、という言い方は、不遜です。
してあげている、という意識は自他を殺します。
自分自身が心身の健康を保ち、人とのよい人間関係を築くためには、自分がしているのだ、という意識を持ち、前向きに取り組むことが大切です。したのだ、という責任意識を持つと、自分の生が充実し、自分が得をするのです。
自分から、という能動的な心は、心身の免疫力を高め、パワーを生み、健康をつくる。わたしは、そう思います。
武田康弘