★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

祝、終わらない日常2

2010-07-03 16:27:31 | 映画
呪!ブログ二ヶ月継続記念!

記念に、なにやらジェネレーションを感じさせる記事を投稿しておきたい。

私はあまりテレビを見て育っている方ではないので、同世代の人間と話が合わない。例えば、おにゃんこクラブなど、まったく当時体験していないので、私にとっては明治の文藝倶楽部と同じく歴史事項に過ぎない。彼女たちの一人を追っかけていた東×紀とか、いつの時代の人なのか分からなかったが、同い年なのだ。

私にとっては、松田聖子はつい最近ネットデビューした新人歌手なので、彼女の髪型は大昔の映画の悪役(ダースベイダー)を模倣した奇妙きてれつなものにみえる。

とはいえ、最近、少し気になっているのが、ポール・バーホーヴェン監督と女優のナンシー・アレンである。

バーホーヴェンは、「ロボコップ」で有名だが「グレート・ウォリアーズ 欲望の剣」もよいし、「ショーガール」もよいし、もちろん「スターシップ・トゥルーパーズ」も素晴らしいと思う。グロテスクなスプラッターや、ビッ×が頻繁にでてくる、家族の団らんにはおすすめできない映画ばかりを撮っているが、上品さがあると思う。わたくしはなんとなく肌に合うのである。最高傑作は「グレート・ウォリアーズ 欲望の剣」だと思う。これはすごい。原題は「Flesh+Blood」。昔テレビで放映されたときには、「炎のグレートコマンド~地獄城の大冒険~」という邦題だったそうだ。まあ、えー、雰囲気は出ている。

ナンシー・アレンは「ロボコップ」の相棒女刑事ででている。「フィラデルフィア・エクスペリメント」では、戦前からタイムスリップしてきて体から電撃が出てしまう青年と恋に落ちる、いなかっぺの女の子を演じている。そういえば「ポルターガイスト3」にもでていた気がするがよく覚えていない。スピルバーグの「1941」ではただの美人役だったが、その後、なんだかおかしな役ばかりやらされている。デ・パルマ監督と結婚していたというところも、「あなた、そのおかしな路線をわざと狙っているのか」といいたくなる。

というわけで、でんこちゃんを抜いて今のミューズはナンシー・アレン。

思うのだが、私が、なんとなしに、八〇年代の映画や美人に引き寄せられている感じがあり、そういう自分に最近絶望した。

結論:テレビを見なくても、世代の感性は存在する!(メディア論者は反省せよ。結局、あなた方は証拠書類がほしいだけに思えるね……)

サロメと幸福の王子はどこかしら確かに似ている

2010-07-03 15:29:21 | 文学
昨年気づいたのだが、――「幸福の王子」ってアンデルセン作じゃなくてオスカーワイルドだったOTL

昔読んだ作品は、総点検が必要だ。私の記憶はあぶなっかしくてたまらない。

今、壇一雄の「花筐」を読んでます。

「痴態、そうだ痴態。ワイルドを身近な友人の一人に数えこんでいるこの教授は十九世紀のものすさまじいダンディズムを自分のきざっぽい赤靴の先まで俗化させねばならないのだ。」

いまなら、パオロ・マッツアリーノなんかに興奮するタイプの教授なんだろうね。