★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

哲學ハ有限ヲ以テ宇宙ヲ包括セントスル企画ナリ

2014-08-17 18:24:27 | 映画
朝、「北辰斜めにさすところ」を観ていた……、


誰かがいる


蛙さん


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逃げた


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逃げた


逃げた



森羅万象が悉く我々の為にあると云ふ事実は、最早何等の疑をも容れる余地がない。自分はこの事実を諸君の前に闡明すると共に、併せて全宇宙を我々の為に創造した神に、心からな感謝を捧げたいと思ふ。神の御名は讃むべきかなである。」
 蛙は、空を仰いで、眼玉を一つぐるりとまはして、それから又、大きな口をあいて云つた。
「神の御名は讃むべきかな……」
 さう云ふ語がまだ完らない中に、蛇の頭がぶつけるやうにのびたかと思ふと、この雄辯なる蛙は、見る間にその口に啣へられた。

――芥川龍之介「蛙」

今週のニュースとか

2014-08-17 04:21:28 | 大学


・おにぎり2万個女子マネージャー……ああ、これ、数日前にコメントしたわ。

すきなのよ矢吹くん あなたが!!
すきだったのよ…最近まで気がつかなかったけど
おねがい…わたしのために わたしのためにリングへあがらないで!!

たしか、こんな台詞が「あしたのジョー」にあった気がするが、これから推測するに、女子は愛する男が戦って壊れるのを望まないものである。おにぎり女子は如何に?銃後の母は如何に?しかし、私は知っている。男が戦って死ぬことを望んでいる女子がいるということを。

・県知事選・私の公約(上から届け出順)(http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20140816000141

……そういえば、昔、地方では共産党と社民党はちゃんと共闘しているという伝説を聞いたことがあるのだが、どうもそうでもないらしいのだ。(棒読み)

・登坂広臣の“生告白”に会場熱狂(http://news.goo.ne.jp/article/oricon/entertainment/oricon-2041055.html

……「劇中で能年にストレートに告白するシーンを演じた登坂は、普段も「駆け引きが大嫌いなので、好きだったら好きって言います」と男らしく宣言し、会場を沸かせた。」……完全に原作を踏みにじっとるやないか。

・終戦記念日

……靖国神社に軍服のコスプレなのか、英霊の3Dか何かがたくさん来ているとの噂である。我々の文化では昔から、衣装や仮面、つまりコスプレはイロニーであって「表現」ではない、という感じがあるのかも知れない。しかし、それが通用しない国は多いだろう。参拝しないで玉串料を払うのもそうだが、靖国参拝自体がイロニーと化していることが、私は、参拝が憲法違反であるという自明の理より深刻だと思う。なぜかといえば、イロニーばっかりやっていると、隠している「本心」も虚構じみてくるからである。平和への祈りにしても、英霊への感謝にしても、我々がその幽霊みたいなものに祈っていることが、宗教的な行為にすらなっていないことは重要である。先の大戦で日本の何が問題かと言えば、現実逃避していうちに、戦争を遂行する側も抵抗する側も、自分が何を考えているのかわからなくなってしまったことである。まあ、それはいいとして、一点だけ許せないのは、終戦記念日にいつもでてくる、戦争の犠牲者のおかげでいまの平和がある、とかいう台詞である。事実として違うし、やはり、日本の為政者や庶民の一部が、兵隊を大量に死なせることによって、戦ったつもりになっており、いずれ終わる戦いのための人柱的な犠牲だと思っていた――おそらく戦時中から――ことを示しているのではないかと思う。日本はまだナショナリズムすら経験していないのかもしれない。

・お盆休みとか

……ある哲学者のHPに嘆かれていたが、今週、ある大学で冷房が完全停止したり、空調が止まったりしているそうである。最近、大学側が研究と教育を妨害するのは当たり前になってきているので、特に驚かなかったが、ひどい話である。だいたい、この期間がお盆だから、学生や学者もお墓参りとか親戚まわりなどでぺこぺこするべきだと思っているのであろうか。言うまでもなく、8月9月というのは、学者が学生や大学の、無意識かつ意識的な嫌がらせから逃避できる唯一の期間である。一部の学生にとっても友達を気にせずにゆっくり勉強できる期間である。それを、赤字になってしまうとかの理由で、節電と料金値上げを勝手に強いる、言ってることが殆ど理解不能の一部企業のためにか知らないが、節電を強行するとは……。といって、他の大学を哀れんでいる場合でもなく、わたくしのいる大学でも、図書館の一部が二ヶ月間使用不可になってしまった。理由は「掃除」らしい。昨年も、改装工事か何かの理由で一年間全館使用不可だった。図書館がしょっちゅう使えなくなるとか、いったい、ここは本当に大学なのであろうか。