昔の「ウルトラQ」とか「ロボコン」にあったような、子どもの夢を表現している作品だと思う。このような作品では、作品の中で親が死んだり生き返ったりすること自体が、宇宙人をペットにして優しくしたりいじめたりすることと同じで、夢物語なのである。子どもは屡々そういう夢を見る。すなわち、素朴なのではなく、発想の質としては、むしろ、残酷さを含むものである。
こういう作品が成立するためには、親が子どもを庇護しながら子どもに依存していないこと、子どもも親に庇護されながら依存していないことが大切ではなかろうか。お互いに精神世界を交流させないということである。
いまの日本の絆とやらは、親子が、お互い、相手の世界に土足で踏みこんで、相手を徐々に自分に遠慮させる習慣をつけさせる奸策を、あたかも善であるかの様に見做すたちの悪いものである。