※「心の中のベストフィルムまとめ 角川映画」カテゴリー内【わが青春の角川映画 10作品】に追加します
知世ちゃんのカバーをようやく見つけて入手したのはかなり前で
そのまま本棚に置いたままだったのをようやく読んだ
初めて読んだのは中学の時か?
映画が先だったろうな
映画には和子がタイムリープして自宅へ戻るシーンはないけれども
この静かなシーンがやけに印象的でずっと頭の隅に残っていた
映画の記憶が強いから、深町くんは高柳良一だし
吾朗ちゃんは尾美としのりだけれども
挿絵を見たり、吾朗が"ずんぐりむっくりで怒りっぽい"と書かれていて
所々違うから、これはこれで楽しめる
大林宣彦監督が尾道三部作として、日本の古風な家屋、町並みを選んで
吾朗ちゃんの家を昔ながらの醤油屋さんに設定したのも素晴らしい
生々しすぎる交通事故シーンは削り
中年夫婦を老夫婦にかえたのも効果的だった
久しぶりに夢中で読んで、ドキドキして感動した
谷俊彦さんの挿絵も昭和っぽくてステキv
【内容抜粋メモ】
■『時をかける少女』
高校3年の芳山和子は、同じクラスの深町一夫、浅倉吾朗と理科教室の掃除を終えた
カズオは背が高くやせ型、ゴロウはずんぐりむっくり
ゴロウは直情径行型、カズオは夢想型で何を考えているか分からない
誰もいないはずの実験室から物音がして
落ちた試験管から液体がこぼれ、白い湯気がたっている
黒い影が薬品だなの向こうに消えて
その奥のドアは鍵がかかっているのに誰もいない
甘いにおいがして、どこかで知っている気がする
不意に意識が薄れて、床に倒れてしまう
カズコを見つけた2人は驚いて医務室に運ぶ
福島先生を呼び、注射を打つと目が覚める
(理科の教師がなぜ注射???
事情を話すが、薬瓶などなかったと言うカズオ
確かめに行くと試験管の破片はない
甘いかおりがラベンダーのにおいだと思い出す
もっと大事な思い出がある・・・
(これがカズオの植え付けた記憶の断片だとすると
物語が始まる前から、すでにパラレルワールドがあることになる
3日後の夜
カズコはずっとフワフワした感じがして眠れない
大きな地震があり、風呂屋で火事が起きる
その隣りは“荒物屋”のゴロウの家
心配して行くと、パジャマ姿のカズオと会う
その晩は悪夢を見て、起きると遅刻
大通りで同じく遅刻したゴロウと会い
横断歩道で大型トラックがつっこんでくる
轢かれる!
こんなことになるのなら、もっと寝ていればよかった
次の瞬間、自分のベッドで起きる
今のが夢だとしても、あまりに生々しい
朝7時半で余裕で登校
カズコ:ゆうべの地震と火事騒ぎで眠れなかった
カズオ:ちっとも知らなかったなあ
カズコ:あなたはパジャマを着ていた
カズオ:僕は持ってない
授業が始まると昨日やった問題
だが、昨日書いたはずのノートが白紙
カズコ:今日は19日の水曜日でしょう?
マリコ:今日はたしか18日の火曜日のはずよ
時間が逆戻りしたのか?
周りが気づいていないということは、自分だけ逆戻りしたのか
誰かに聞いてもらいたくてカズオの家を訪れる
洒落た西洋風の家
温室にはカズオの父が育てるいろんな花があり
ラベンダーを見せてもらったことがある
ゴロウも来ていて、勇気を出して一部始終を打ち明ける
カズオ:君はテレポーテーション(身体移動)の超能力を持っているのかも
自宅が火事になると言われたゴロウは信じず
精神病院の電話を調べる(驚
ゴロウ:芳山くんは頭が変だよ 医者に診せないと本当に気が狂ってしまう
カズオ:今夜、火事が起きるか待ってみよう
その夜、やはり地震が起きて、ゴロウの家に行く
カズオはパジャマを着ていて驚く
母が今夜からこれを着てと渡したという
カズコ:
元に戻りたい みんなが私の能力を知ったら
人間でないみたいに思うにきまってる!
帰宅してから、翌日はトラックに轢かれそうになったことを思い出し
慌てて家を出て、ゴロウを待ち
カズコ:遅刻しそうな時、よく車に轢かれるんですって と忠告する
信じないゴロウ
そこに居眠り運転のトラックがきて
主婦をはねて、店に突っ込み、血だらけの店主が出て来る
(こんなシーン見たら一生トラウマに残るよ/汗
3人は理科の教師・福島に相談する
福島:
科学では理解できない事件が起きると
忘れてしまいたがる傾向がある
科学は不確かなものを確実にする過程の学問だ
事実、これに似た不思議な現象が世界各地で起きていて
フランク・エドワーズという研究家もいる
テレポーテーションとタイム・リープ(時間跳躍)の例を挙げる
1880年 アメリカのテネシー州でダビット・ラングという人が
妻、子どもを含め5人の前で突然消えた事件など
実験室の薬がそんな能力を持たせたのでは?
もう一度4日前の現場に引き返して
それをつくった人間に会う必要があるな
その帰り道、工事中の材木が歩道に落ちたばかりの所で
福島先生:逃げろ! 鉄骨が落ちてくるぞ!
カズコは恐怖で足がすくんで逃げられず、再びタイムリープする
(3人の前からカズコが消えたままの世界もあるということか?汗
深夜の道路には人気がない
タイムリープさせるために福島先生が脅かしたと分かる
このまま帰宅したら、もう1人の自分がいるのだろうか?
裏庭にまわり、窓から覗くと、ベッドは今まで誰かが寝ていたように乱れているが
同じ時間に2人の自分は存在しないと分かる
部屋に入りたくても鍵がかかっていて入れない
寒くて凍えてしまう!
目の前がまた暗くなり、真昼の家にタイムリープする
カズコ:私は自分だけの力でタイムリープできた!
土曜の午後
自分がこんなことに巻き込まれることになった事件の日
学校に行くとちょうど休憩時間だったが
マリコらに授業中、急に消えたのはどうして?!と問い詰められ
トイレに行っていたと誤魔化す
ここでも二重存在の矛盾は解決した
理科実験室で怪しい人物と話さなければならない
侵入者は薬品だなを開けて、カチャカチャやっている
物陰に隠れたカズコは寒くもないのにガタガタ震えた
「もう出て来ていいよ そこに隠れているのは知ってるから」
その声がとても身近な人物で驚く
カズオ:君を困らせるためじゃないんだ 信じておくれよ
カズコ:あなたは、誰なの?
カズオ:
僕はひと言でいうと未来人なんだ
テレポーテーションとタイムリープで来た
話す前に時間を止めよう
(トランジスタラジオに似た装置を出して
言われるままに外を見ると、みんな止まっている
止めたというより、時間が進むのと同じ速度で僕たちが後退している
周囲に強力なエネルギースクリーンを張り巡らして外界と遮断しているんだ
2660年の世界
2600年、人口は激増し、下層階級は月や火星に移住
2620年 原子力の平和利用で文化が飛躍
専門家が増えたと同時に初歩的な知識も知らない“精神的不具者”が増えた
(今で言う発達障害みたいな人かな
オートメーション化が進み
サラリーマンになるには4歳から小学校に入り
初等教育が終わるのは38歳、遅いと50歳になる人もいる
40歳以降に結婚するため、少子化が進んでいる
2640年 睡眠教育が確立
3歳から始めて、中1で今の大学卒業程度になる
食べ物の栄養価が高まったせいで成長も早い
カズオは11歳で大学の薬学部にいる
身体移動の超能力を発揮させる刺激剤を研究
時間移動もタイムバリヤーなどで可能
2つを組み合わせるためラベンダーが必要
自分で効果を実験して、比較的平和なこの時代に跳躍
もう一度薬を作るためにこの学校の生徒になって実験室に忍び込んだ
カズコはその薬を嗅いで、一時的に能力を得た
カズコ:どうしてそんなに説明してくれるの?
カズオ:君が好きになったからさ
実際に一緒にいたのは1か月間
架空の記憶を与えた
集団催眠効果のような仕組みで大勢にかけるほうが易しい
深町夫婦には子どもはいなかった
善良で植物の好きな夫婦を選んだ
ほんとうの名はケン・ソゴル
カズオ:
原則として過去の人に未来のことを話してはいけない
悪用する人が出るから
僕に関する記憶を消してしまえばいい
悲しいけど、そうしないと僕の時代で罰せられる
カズコ:
そんなのいやよ!
あなたは私のこと覚えているんでしょう?
いつ未来に帰るの?
カズオ:
今すぐだ
僕は未来よりこの時代のほうが好きだ
のんびりしていて、温かい心を持った人ばかりで、ずと住みやすい
でも薬の研究は僕の生きがいなんだ
カズコは記憶を消さないでと頼むが
物分かりの悪い女の子と思われたくなくて
流れ落ちる涙を慌てて拭いた
カズコ:この時代へはもう来ないの?
カズオ:来るだろうね いつか・・・
カズコ:じゃ、また私に会いに来てくれる?
またラベンダーのかおりがたちこめ、意識が遠のく
カズオ:
きっと会いに来るよ
その時はまったく別の人間として
*
ゴロウは倒れているカズコを見て医務室に運ぶ
ゴロウ:きっと疲れたんだ あんなに広い教室を“たった2人で”掃除させるなんて無茶だ!
この世界にカズオはいなかった
3日後、火事は起きず、トラックに轢かれそうになることもなかった
カズオが未来に戻る時、気を配った措置だった
(これはどうやったんだろう?
時間を止めるだけじゃ、居眠り運転は止められないだろうに
カズコは学校の行き来に西洋風の家の前を通るたび
ラベンダーのかおりを嗅ぐと
このかおりを私は知っている
いつか、どこかで、このにおいを・・・
いつか、だれか素晴らしい人物が現れる気がする
その人は私を知っている
私もその人を知っているのだ
(ツインソウルみたいな話だな
■悪夢の真相
これも昔読んだことがあるという感覚がぼんやりあるが
内容は思い出せないから、夢中で読んだ
トラウマの裏側に罪悪感がある、か
こんな風に劇的に自分で解決できたらスゴイな!
コレを読んだせいか、般若の面に興味を持って
中学の修学旅行で京都に行った時
お土産で中学生らしくない本格的な般若の面を買って
しばらく部屋に飾っていたけれども
その後何度も引っ越ししている間に
どこかに紛失したうちの1つになった
眉村卓さんもやたらと落ち武者が怖い
『疲れ』っていう短編があったな
わけも分からず怖いのは、前世記憶とかが絡んでいるかも?
直面することで乗り越えられるって認知行動療法は理解できても
わざわざ怖い場所に行くのはムリ…
こうして信頼する人に同行してもらうのも1つの手だけど
【内容抜粋メモ】
中2の昌子は文一と小学校からずっと同級で仲がいい
数学の宿題を教えてもらうため家に誘われると
自分でも驚くくらいの声で「いや!」と拒絶
それでも行くと文一の母は、昌子が小学校の時に来て
なにか怖いものを見て驚いて気絶してから来てないと言われる
何に驚いたのか思い出せないまま、文一がイジワルで
その時の般若の面をつけて驚かすと、裸足のまま家から逃げる
昌子:どうしてあんなものが怖いのか、なにか理由があるはずだ
小学校の時好きだった図工が嫌いになったのも
中1の時、般若の面を写生したのが原因だと思い当たる
昌子の5つ下の弟・芳夫もとても臆病で
夜中にトイレに行けずにいつもおねしょをしてしまう
理由を聞くと、髪が乱れた、怖い顔のハサミを持った女の人が
トイレに立っていると言う
そんな人はいないと分からせるために
夜中にトイレに起こしてついていってやる
ヨシオ:誰もいないのは姉ちゃんと一緒だからだよ
文一の叔父は心理学者で、なぜ怖いか分かれば怖くなくなるものだと言う
ヨシオはいつも近所の女の子とままごとをして遊んでいるため
悪童NO.1のヒロくんから「男おんな」と呼ばれて泣いて帰る
母:
だらしないわね
女の子とばかり遊んでると、おチンチンをちょん切ってしまうから
母の何気ない口ぐせから
トイレの女性を想像したのだと分かり説明してあげると
その日から1人でもトイレに行けるようになる
(親の言動の影響はたしかに大きいよね/汗
「高所恐怖症」
昌子は高い所も怖い
手すりが腐って壊れて、まっさかさまに落ちるのではないかと思うと近寄れない
文一に相談すると笑われるが、文一はクモが怖くて仕方ない
昌子は学校の屋上にある時計塔にのぼって克服するのに文一も誘う
下を見てはダメと言われても、途中で一歩も動けなくなる
その時、クモの巣が体にかかって悲鳴をあげた文一が
バランスを崩して、両手だけでぶらさがり
昌子は驚くほどの力で引っ張り上げる
昌子(こんなことが前もあった気がする)
*
その後、高所が平気になるが
文一の叔父が「怖さの背景には罪の意識がある」と言う
2人で橋にさしかかると、やはり既視感とともに恐怖がわいて立ちすくむ
文一:君が怖いのは高所じゃなくて、手すりだったんだ
昌子:あの電柱の影から何か飛び出してきそう
なにもかも思い出せそうで
思い出すと苦しいから真実を探り当てられないもどかしい数日が続く
ヨシオは今度はトイレに行く前の廊下に
男のクビがあるから怖いと泣く
昌子:怖いと思うから怖く見えるのよ 何もないわ
ヨシオ:おかしいな さっきはあったのに・・・
昌子(人間の心ってなんて複雑で、ふしぎで、面白いんだろう)
翌朝、父と一緒に家を出て、ヨシオの話をする
父はいつもと逆のプラットフォームに立っているのを見て
なんだか隠し事を見たような気がして1日ふさぐ
深夜、勇気を出して母に打ち明けると
父がクビになったが技術者だから他にも仕事はたくさんあると説明する
父:酒を飲んで帰ってきて、クビになったと大声で言った
それでヨシオが男の首を見たことが分かる
母から川向うの店に買い物を頼まれて、橋を渡ろうとしたら
白い布をまとって叫び声をあげながら、般若の面が出てきて
夢中で逃げるがよろめくばかりで
「悦ちゃん」という呼び声を聞く悪夢を見て起きる
悦ちゃんは田舎にいた頃の友だちだと思い出す
昌子は恐怖を乗り越えるため、文一と田舎を訪れる決心をする
6歳までいたが父の仕事の都合で街へ出た
行くと、夢に出てきたのとそっくりな橋がある
文一と渡ろうにも怖くてまともに前を見れない
そこに幼馴染の悦子が声をかける
悦子:
あんなに仲が良かったのに、まだあのことを気にしてるのかと心配してたの
まさかあのことを忘れたんじゃないでしょうね?
あなたは私を突き落としたじゃないの
昌子:
私がそんなことするはずない
あれはわざとやったんじゃないわ
すべて思い出す
母からいつも「あの欄干にもたれると危ない」と言われていたから
真ん中を歩いていたが、父の部屋から持ち出した般若の面をつけた悦子が
白い浴衣を着て、イタズラで最初に来た人を驚かそうと電柱から飛び出した
怖さで突き飛ばして、川に落ち、町の人に助けられ
治った頃には昌子は引っ越した後だった
昌子は熱を出して寝込み、やっと起きた時は記憶をなくしていた
悦子を殺してしまったと思い込み、般若の面を見ると思い出しそうになるから
押し殺していたと分かる
2人は互いに謝って、ふたたび仲直りして、橋を歩きだす
*
その後、近所の女の子とままごとをしているヨシオを影から見ていると
ヨシオ:
きょう会社をクビになったけど、よその会社からぜひ来てくれって
たくさん言われてるんだ
とクビになったのが嬉しくて仕方ないというように話していて吹き出しそうになる
(子どものままごとは深層心理を反映してるよね
そこにヒロくんが来て、また「男おんな」と言って蹴とばしそうになり
ヨシオは体当たりして2人ともひっくり返る
昌子:
けんかは悪いことよ
でもいつの間にか強くなったのね!
■果てしなき多元宇宙
パラレルワールドものでも、1人が別の次元に移動すると
他の時間軸の自分も波及して運命が狂うという展開はひねりが効いてる
実際はどうなんだろう?
【内容抜粋メモ】
高校生の暢子は学校の帰り道で
いつもの不良学生3人と出くわしてウンザリする
一緒にいる秀才の糸川史郎はとても穏やかな性格で
脇腹を蹴られても抵抗せず、何事もなかったようにやり過ごす
それでも男なの?
若さがなく、老人の態度だという軽蔑の気持ちがわく
それでも心配して電話をかけようとした時、周りがぐらりと揺れた
3921年 トーキョー市
16歳の女性発明家ノブは光子の実験で事故が起きる
気を失って、気づくと多元宇宙の同時存在の自分と入れ替わってしまう
世界は時間の連続であり、布にたとえるとヨコ糸が時間、タテ糸が世界
隣り合うタテ糸はとてもよく似ていて
糸の数ほど無限の自分がいるというのが「多元宇宙」の考え方
ノブコが電話をかけようとするとダイヤルが5つしかなくて驚く
普段、数字に疎くて、番号を覚えるのがヘタだったから
その望みがかなったなんておとぎ話だ
鏡を見て、二重になっていてまた驚く
小学生の時、テレビタレントになるのを夢見ていたが
歌がヘタで半音階が出せずに諦めたのだが
部屋にあるピアノには半音階の黒い鍵盤がない
学校ではノブコの嫌いな授業はすべて易しいものになり
得意な英語などはネイティブの教師でとても難しかった
自分が別の世界に来てしまったことに気づく
慣れてしまえば住みやすいはずだと慰めようとする
学校の帰り道、シロウと歩いていると
例の不良学生がいてまた絡まれるが
シロウは彼らを殴ったり蹴ったりして
ノブコが止めても聞かず、相手は血まみれになる
まるでケンカが楽しくて仕方ないという風で笑いさえ浮かべている
(この件がすごい陰惨/汗
これは私の望んだシロウなのだ
こんな世界は私は否定する もとのシロウさんになって!
泣いて願う光景がまたぼやける
ノブは移動した世界でも科学者で、実験をやり直して元に戻るが
他の時間軸の自分に影響を及ぼしていることに気づかない
*
ノブコの周りは誰もいなくなり、家に歩き出すと
自分が黒いハイヒールを履き、ワンピースにネックレスをつけた格好に気づく
また別の世界に来てしまった 私は誰なんだろう?
前から不良学生が来て「テレビタレントの沢田のぶ子さんですね?」とサインをせがむ
逃げると、シロウらまで必死に追いかけてくる
ノブコ:
タレントなんてイヤ!
もとの世界が一番いいわ!
「こうなりたい」と夢見ても、現実は違って
元に戻りたいと切願するって皮肉なラスト
知世ちゃんのカバーをようやく見つけて入手したのはかなり前で
そのまま本棚に置いたままだったのをようやく読んだ
初めて読んだのは中学の時か?
映画が先だったろうな
映画には和子がタイムリープして自宅へ戻るシーンはないけれども
この静かなシーンがやけに印象的でずっと頭の隅に残っていた
映画の記憶が強いから、深町くんは高柳良一だし
吾朗ちゃんは尾美としのりだけれども
挿絵を見たり、吾朗が"ずんぐりむっくりで怒りっぽい"と書かれていて
所々違うから、これはこれで楽しめる
大林宣彦監督が尾道三部作として、日本の古風な家屋、町並みを選んで
吾朗ちゃんの家を昔ながらの醤油屋さんに設定したのも素晴らしい
生々しすぎる交通事故シーンは削り
中年夫婦を老夫婦にかえたのも効果的だった
久しぶりに夢中で読んで、ドキドキして感動した
谷俊彦さんの挿絵も昭和っぽくてステキv
【内容抜粋メモ】
■『時をかける少女』
高校3年の芳山和子は、同じクラスの深町一夫、浅倉吾朗と理科教室の掃除を終えた
カズオは背が高くやせ型、ゴロウはずんぐりむっくり
ゴロウは直情径行型、カズオは夢想型で何を考えているか分からない
誰もいないはずの実験室から物音がして
落ちた試験管から液体がこぼれ、白い湯気がたっている
黒い影が薬品だなの向こうに消えて
その奥のドアは鍵がかかっているのに誰もいない
甘いにおいがして、どこかで知っている気がする
不意に意識が薄れて、床に倒れてしまう
カズコを見つけた2人は驚いて医務室に運ぶ
福島先生を呼び、注射を打つと目が覚める
(理科の教師がなぜ注射???
事情を話すが、薬瓶などなかったと言うカズオ
確かめに行くと試験管の破片はない
甘いかおりがラベンダーのにおいだと思い出す
もっと大事な思い出がある・・・
(これがカズオの植え付けた記憶の断片だとすると
物語が始まる前から、すでにパラレルワールドがあることになる
3日後の夜
カズコはずっとフワフワした感じがして眠れない
大きな地震があり、風呂屋で火事が起きる
その隣りは“荒物屋”のゴロウの家
心配して行くと、パジャマ姿のカズオと会う
その晩は悪夢を見て、起きると遅刻
大通りで同じく遅刻したゴロウと会い
横断歩道で大型トラックがつっこんでくる
轢かれる!
こんなことになるのなら、もっと寝ていればよかった
次の瞬間、自分のベッドで起きる
今のが夢だとしても、あまりに生々しい
朝7時半で余裕で登校
カズコ:ゆうべの地震と火事騒ぎで眠れなかった
カズオ:ちっとも知らなかったなあ
カズコ:あなたはパジャマを着ていた
カズオ:僕は持ってない
授業が始まると昨日やった問題
だが、昨日書いたはずのノートが白紙
カズコ:今日は19日の水曜日でしょう?
マリコ:今日はたしか18日の火曜日のはずよ
時間が逆戻りしたのか?
周りが気づいていないということは、自分だけ逆戻りしたのか
誰かに聞いてもらいたくてカズオの家を訪れる
洒落た西洋風の家
温室にはカズオの父が育てるいろんな花があり
ラベンダーを見せてもらったことがある
ゴロウも来ていて、勇気を出して一部始終を打ち明ける
カズオ:君はテレポーテーション(身体移動)の超能力を持っているのかも
自宅が火事になると言われたゴロウは信じず
精神病院の電話を調べる(驚
ゴロウ:芳山くんは頭が変だよ 医者に診せないと本当に気が狂ってしまう
カズオ:今夜、火事が起きるか待ってみよう
その夜、やはり地震が起きて、ゴロウの家に行く
カズオはパジャマを着ていて驚く
母が今夜からこれを着てと渡したという
カズコ:
元に戻りたい みんなが私の能力を知ったら
人間でないみたいに思うにきまってる!
帰宅してから、翌日はトラックに轢かれそうになったことを思い出し
慌てて家を出て、ゴロウを待ち
カズコ:遅刻しそうな時、よく車に轢かれるんですって と忠告する
信じないゴロウ
そこに居眠り運転のトラックがきて
主婦をはねて、店に突っ込み、血だらけの店主が出て来る
(こんなシーン見たら一生トラウマに残るよ/汗
3人は理科の教師・福島に相談する
福島:
科学では理解できない事件が起きると
忘れてしまいたがる傾向がある
科学は不確かなものを確実にする過程の学問だ
事実、これに似た不思議な現象が世界各地で起きていて
フランク・エドワーズという研究家もいる
テレポーテーションとタイム・リープ(時間跳躍)の例を挙げる
1880年 アメリカのテネシー州でダビット・ラングという人が
妻、子どもを含め5人の前で突然消えた事件など
実験室の薬がそんな能力を持たせたのでは?
もう一度4日前の現場に引き返して
それをつくった人間に会う必要があるな
その帰り道、工事中の材木が歩道に落ちたばかりの所で
福島先生:逃げろ! 鉄骨が落ちてくるぞ!
カズコは恐怖で足がすくんで逃げられず、再びタイムリープする
(3人の前からカズコが消えたままの世界もあるということか?汗
深夜の道路には人気がない
タイムリープさせるために福島先生が脅かしたと分かる
このまま帰宅したら、もう1人の自分がいるのだろうか?
裏庭にまわり、窓から覗くと、ベッドは今まで誰かが寝ていたように乱れているが
同じ時間に2人の自分は存在しないと分かる
部屋に入りたくても鍵がかかっていて入れない
寒くて凍えてしまう!
目の前がまた暗くなり、真昼の家にタイムリープする
カズコ:私は自分だけの力でタイムリープできた!
土曜の午後
自分がこんなことに巻き込まれることになった事件の日
学校に行くとちょうど休憩時間だったが
マリコらに授業中、急に消えたのはどうして?!と問い詰められ
トイレに行っていたと誤魔化す
ここでも二重存在の矛盾は解決した
理科実験室で怪しい人物と話さなければならない
侵入者は薬品だなを開けて、カチャカチャやっている
物陰に隠れたカズコは寒くもないのにガタガタ震えた
「もう出て来ていいよ そこに隠れているのは知ってるから」
その声がとても身近な人物で驚く
カズオ:君を困らせるためじゃないんだ 信じておくれよ
カズコ:あなたは、誰なの?
カズオ:
僕はひと言でいうと未来人なんだ
テレポーテーションとタイムリープで来た
話す前に時間を止めよう
(トランジスタラジオに似た装置を出して
言われるままに外を見ると、みんな止まっている
止めたというより、時間が進むのと同じ速度で僕たちが後退している
周囲に強力なエネルギースクリーンを張り巡らして外界と遮断しているんだ
2660年の世界
2600年、人口は激増し、下層階級は月や火星に移住
2620年 原子力の平和利用で文化が飛躍
専門家が増えたと同時に初歩的な知識も知らない“精神的不具者”が増えた
(今で言う発達障害みたいな人かな
オートメーション化が進み
サラリーマンになるには4歳から小学校に入り
初等教育が終わるのは38歳、遅いと50歳になる人もいる
40歳以降に結婚するため、少子化が進んでいる
2640年 睡眠教育が確立
3歳から始めて、中1で今の大学卒業程度になる
食べ物の栄養価が高まったせいで成長も早い
カズオは11歳で大学の薬学部にいる
身体移動の超能力を発揮させる刺激剤を研究
時間移動もタイムバリヤーなどで可能
2つを組み合わせるためラベンダーが必要
自分で効果を実験して、比較的平和なこの時代に跳躍
もう一度薬を作るためにこの学校の生徒になって実験室に忍び込んだ
カズコはその薬を嗅いで、一時的に能力を得た
カズコ:どうしてそんなに説明してくれるの?
カズオ:君が好きになったからさ
実際に一緒にいたのは1か月間
架空の記憶を与えた
集団催眠効果のような仕組みで大勢にかけるほうが易しい
深町夫婦には子どもはいなかった
善良で植物の好きな夫婦を選んだ
ほんとうの名はケン・ソゴル
カズオ:
原則として過去の人に未来のことを話してはいけない
悪用する人が出るから
僕に関する記憶を消してしまえばいい
悲しいけど、そうしないと僕の時代で罰せられる
カズコ:
そんなのいやよ!
あなたは私のこと覚えているんでしょう?
いつ未来に帰るの?
カズオ:
今すぐだ
僕は未来よりこの時代のほうが好きだ
のんびりしていて、温かい心を持った人ばかりで、ずと住みやすい
でも薬の研究は僕の生きがいなんだ
カズコは記憶を消さないでと頼むが
物分かりの悪い女の子と思われたくなくて
流れ落ちる涙を慌てて拭いた
カズコ:この時代へはもう来ないの?
カズオ:来るだろうね いつか・・・
カズコ:じゃ、また私に会いに来てくれる?
またラベンダーのかおりがたちこめ、意識が遠のく
カズオ:
きっと会いに来るよ
その時はまったく別の人間として
*
ゴロウは倒れているカズコを見て医務室に運ぶ
ゴロウ:きっと疲れたんだ あんなに広い教室を“たった2人で”掃除させるなんて無茶だ!
この世界にカズオはいなかった
3日後、火事は起きず、トラックに轢かれそうになることもなかった
カズオが未来に戻る時、気を配った措置だった
(これはどうやったんだろう?
時間を止めるだけじゃ、居眠り運転は止められないだろうに
カズコは学校の行き来に西洋風の家の前を通るたび
ラベンダーのかおりを嗅ぐと
このかおりを私は知っている
いつか、どこかで、このにおいを・・・
いつか、だれか素晴らしい人物が現れる気がする
その人は私を知っている
私もその人を知っているのだ
(ツインソウルみたいな話だな
■悪夢の真相
これも昔読んだことがあるという感覚がぼんやりあるが
内容は思い出せないから、夢中で読んだ
トラウマの裏側に罪悪感がある、か
こんな風に劇的に自分で解決できたらスゴイな!
コレを読んだせいか、般若の面に興味を持って
中学の修学旅行で京都に行った時
お土産で中学生らしくない本格的な般若の面を買って
しばらく部屋に飾っていたけれども
その後何度も引っ越ししている間に
どこかに紛失したうちの1つになった
眉村卓さんもやたらと落ち武者が怖い
『疲れ』っていう短編があったな
わけも分からず怖いのは、前世記憶とかが絡んでいるかも?
直面することで乗り越えられるって認知行動療法は理解できても
わざわざ怖い場所に行くのはムリ…
こうして信頼する人に同行してもらうのも1つの手だけど
【内容抜粋メモ】
中2の昌子は文一と小学校からずっと同級で仲がいい
数学の宿題を教えてもらうため家に誘われると
自分でも驚くくらいの声で「いや!」と拒絶
それでも行くと文一の母は、昌子が小学校の時に来て
なにか怖いものを見て驚いて気絶してから来てないと言われる
何に驚いたのか思い出せないまま、文一がイジワルで
その時の般若の面をつけて驚かすと、裸足のまま家から逃げる
昌子:どうしてあんなものが怖いのか、なにか理由があるはずだ
小学校の時好きだった図工が嫌いになったのも
中1の時、般若の面を写生したのが原因だと思い当たる
昌子の5つ下の弟・芳夫もとても臆病で
夜中にトイレに行けずにいつもおねしょをしてしまう
理由を聞くと、髪が乱れた、怖い顔のハサミを持った女の人が
トイレに立っていると言う
そんな人はいないと分からせるために
夜中にトイレに起こしてついていってやる
ヨシオ:誰もいないのは姉ちゃんと一緒だからだよ
文一の叔父は心理学者で、なぜ怖いか分かれば怖くなくなるものだと言う
ヨシオはいつも近所の女の子とままごとをして遊んでいるため
悪童NO.1のヒロくんから「男おんな」と呼ばれて泣いて帰る
母:
だらしないわね
女の子とばかり遊んでると、おチンチンをちょん切ってしまうから
母の何気ない口ぐせから
トイレの女性を想像したのだと分かり説明してあげると
その日から1人でもトイレに行けるようになる
(親の言動の影響はたしかに大きいよね/汗
「高所恐怖症」
昌子は高い所も怖い
手すりが腐って壊れて、まっさかさまに落ちるのではないかと思うと近寄れない
文一に相談すると笑われるが、文一はクモが怖くて仕方ない
昌子は学校の屋上にある時計塔にのぼって克服するのに文一も誘う
下を見てはダメと言われても、途中で一歩も動けなくなる
その時、クモの巣が体にかかって悲鳴をあげた文一が
バランスを崩して、両手だけでぶらさがり
昌子は驚くほどの力で引っ張り上げる
昌子(こんなことが前もあった気がする)
*
その後、高所が平気になるが
文一の叔父が「怖さの背景には罪の意識がある」と言う
2人で橋にさしかかると、やはり既視感とともに恐怖がわいて立ちすくむ
文一:君が怖いのは高所じゃなくて、手すりだったんだ
昌子:あの電柱の影から何か飛び出してきそう
なにもかも思い出せそうで
思い出すと苦しいから真実を探り当てられないもどかしい数日が続く
ヨシオは今度はトイレに行く前の廊下に
男のクビがあるから怖いと泣く
昌子:怖いと思うから怖く見えるのよ 何もないわ
ヨシオ:おかしいな さっきはあったのに・・・
昌子(人間の心ってなんて複雑で、ふしぎで、面白いんだろう)
翌朝、父と一緒に家を出て、ヨシオの話をする
父はいつもと逆のプラットフォームに立っているのを見て
なんだか隠し事を見たような気がして1日ふさぐ
深夜、勇気を出して母に打ち明けると
父がクビになったが技術者だから他にも仕事はたくさんあると説明する
父:酒を飲んで帰ってきて、クビになったと大声で言った
それでヨシオが男の首を見たことが分かる
母から川向うの店に買い物を頼まれて、橋を渡ろうとしたら
白い布をまとって叫び声をあげながら、般若の面が出てきて
夢中で逃げるがよろめくばかりで
「悦ちゃん」という呼び声を聞く悪夢を見て起きる
悦ちゃんは田舎にいた頃の友だちだと思い出す
昌子は恐怖を乗り越えるため、文一と田舎を訪れる決心をする
6歳までいたが父の仕事の都合で街へ出た
行くと、夢に出てきたのとそっくりな橋がある
文一と渡ろうにも怖くてまともに前を見れない
そこに幼馴染の悦子が声をかける
悦子:
あんなに仲が良かったのに、まだあのことを気にしてるのかと心配してたの
まさかあのことを忘れたんじゃないでしょうね?
あなたは私を突き落としたじゃないの
昌子:
私がそんなことするはずない
あれはわざとやったんじゃないわ
すべて思い出す
母からいつも「あの欄干にもたれると危ない」と言われていたから
真ん中を歩いていたが、父の部屋から持ち出した般若の面をつけた悦子が
白い浴衣を着て、イタズラで最初に来た人を驚かそうと電柱から飛び出した
怖さで突き飛ばして、川に落ち、町の人に助けられ
治った頃には昌子は引っ越した後だった
昌子は熱を出して寝込み、やっと起きた時は記憶をなくしていた
悦子を殺してしまったと思い込み、般若の面を見ると思い出しそうになるから
押し殺していたと分かる
2人は互いに謝って、ふたたび仲直りして、橋を歩きだす
*
その後、近所の女の子とままごとをしているヨシオを影から見ていると
ヨシオ:
きょう会社をクビになったけど、よその会社からぜひ来てくれって
たくさん言われてるんだ
とクビになったのが嬉しくて仕方ないというように話していて吹き出しそうになる
(子どものままごとは深層心理を反映してるよね
そこにヒロくんが来て、また「男おんな」と言って蹴とばしそうになり
ヨシオは体当たりして2人ともひっくり返る
昌子:
けんかは悪いことよ
でもいつの間にか強くなったのね!
■果てしなき多元宇宙
パラレルワールドものでも、1人が別の次元に移動すると
他の時間軸の自分も波及して運命が狂うという展開はひねりが効いてる
実際はどうなんだろう?
【内容抜粋メモ】
高校生の暢子は学校の帰り道で
いつもの不良学生3人と出くわしてウンザリする
一緒にいる秀才の糸川史郎はとても穏やかな性格で
脇腹を蹴られても抵抗せず、何事もなかったようにやり過ごす
それでも男なの?
若さがなく、老人の態度だという軽蔑の気持ちがわく
それでも心配して電話をかけようとした時、周りがぐらりと揺れた
3921年 トーキョー市
16歳の女性発明家ノブは光子の実験で事故が起きる
気を失って、気づくと多元宇宙の同時存在の自分と入れ替わってしまう
世界は時間の連続であり、布にたとえるとヨコ糸が時間、タテ糸が世界
隣り合うタテ糸はとてもよく似ていて
糸の数ほど無限の自分がいるというのが「多元宇宙」の考え方
ノブコが電話をかけようとするとダイヤルが5つしかなくて驚く
普段、数字に疎くて、番号を覚えるのがヘタだったから
その望みがかなったなんておとぎ話だ
鏡を見て、二重になっていてまた驚く
小学生の時、テレビタレントになるのを夢見ていたが
歌がヘタで半音階が出せずに諦めたのだが
部屋にあるピアノには半音階の黒い鍵盤がない
学校ではノブコの嫌いな授業はすべて易しいものになり
得意な英語などはネイティブの教師でとても難しかった
自分が別の世界に来てしまったことに気づく
慣れてしまえば住みやすいはずだと慰めようとする
学校の帰り道、シロウと歩いていると
例の不良学生がいてまた絡まれるが
シロウは彼らを殴ったり蹴ったりして
ノブコが止めても聞かず、相手は血まみれになる
まるでケンカが楽しくて仕方ないという風で笑いさえ浮かべている
(この件がすごい陰惨/汗
これは私の望んだシロウなのだ
こんな世界は私は否定する もとのシロウさんになって!
泣いて願う光景がまたぼやける
ノブは移動した世界でも科学者で、実験をやり直して元に戻るが
他の時間軸の自分に影響を及ぼしていることに気づかない
*
ノブコの周りは誰もいなくなり、家に歩き出すと
自分が黒いハイヒールを履き、ワンピースにネックレスをつけた格好に気づく
また別の世界に来てしまった 私は誰なんだろう?
前から不良学生が来て「テレビタレントの沢田のぶ子さんですね?」とサインをせがむ
逃げると、シロウらまで必死に追いかけてくる
ノブコ:
タレントなんてイヤ!
もとの世界が一番いいわ!
「こうなりたい」と夢見ても、現実は違って
元に戻りたいと切願するって皮肉なラスト