霜後桃源記  

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むつけベゴ

2009-01-27 20:37:43 | 家畜
いじけたり、へそを曲げたり、ふてくされたりするのを「むつける」という方言で表現する。
子供の頃に、すぐにむつける仲間を称して「むつけベゴ」と呼んだものだったが、何故そのように呼ぶかについては何の疑問も抱かなかった。

その理由を知ったのはつい最近のこと。
ベゴ(牛)を登録審査やセリに出すためにトラックに乗せる際、猛烈な抵抗に遭い難儀することがしばしばある。
何せ仔牛でも300kg、親牛だと600kgにもなるので牛が本気になって逆らうと大の大人4~5人がかりでも動かすことは容易ではない。
手分けして前で手綱を引っ張り、後でお尻を押したり鞭を入れたりするのだが、当の牛は前足を突っ張りにしたりしてテコでも動かない姿勢をとって頑強に抵抗する。
そしてその時の牛の顔がまさに「むつけている」心情を如実に示している。
「むつけベゴ」の語源はこれかとその時に合点がいった次第。



普通の顔で写真に写っているのは3月にセリに出す予定の仔牛。
今は250kgぐらいだがジイチャンはセリまでには300kgにするつもりでいる。
先日、この仔牛が母牛の居る牛舎に入りこんでしまったことがあった。
老夫婦と若夫婦の四人がかり(傍から見たら老人ばかり)で連れ戻そうとしたが、例によって「むつけベゴ」になってしまい引き出すのに30分以上もかかってしまった。

その時の仔牛の顔を撮影していたら「むつけベゴ」状態がどんなものか一発で分かって貰えたのだが、そんな大変な状態の時にノンビリと写真を撮る余裕などあろう筈もない。
コメント (4)
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