昨日は「中休み」にして今日からウルチ米の田植えを始めた。
代かきが上手く行かなかったところで苦戦はしたが予定通り進めることが
出来たので明日が最終日となる。
夜明け前、毎日新聞の「余禄」(2022.5.7)を読んで涙した。
人は空を飛べない。そのため「翼」に願いを託す。東大阪市の米野嘉朗(こ
めの・よしろう)さんも12歳の時、病室のベッドで「つばさがあれば」と題す
る詩を書いた▲1993年に生まれてすぐ、ミルクを激しく吐いた。息づかいもお
かしい。体調は戻らず、母の綾子(あやこ)さんは各地の病院を回る。こんな
体に産んでしまってと自分を責める綾子さんに、3歳のよっくんは言った。
「病気やからって悪いことばっかりちゃうねんで。病気やからわかることもあ
るんや」▲4歳で原発性免疫不全症と診断された後、次々と難病に襲われる。
学校にもあまり通えない。それでも、「大阪弁で言う、いちびり(調子乗り)
で、いつも周りを笑わせていました」と綾子さんは言う▲さい帯血移植手術の
ため9歳で東京の病院に移り、しばらくして詩を書き始めた。入院生活が2年を
過ぎた頃だ。疲れた綾子さんがベッド脇でうとうとしていると、パソコンに何
かを書いていた彼が「後で読んで」と言って眠った。綾子さんは夜中にパソコ
ンを開く▲<いま、おいらにつばさがあれば/病気を治して/ママをいろんな
ところへつれていってあげたい。/いつも看病してくれているママ。(中略)
/もうちょっと待っててね。病気を治したら、絶対にしあわせにするから。そ
れまで待っててね。>▲約1カ月後、よっくんは息を引き取った。彼の35作品
は詩集「いつかぼくもビーズになる!」で読める。明日8日は「母の日」。
よっくんの詩は今も、「ママ」への最高のプレゼントだ。