霜後桃源記  

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ロシアは一日にして成らず その二

2022-05-08 20:55:21 | 社会
 ロシアの暴走はプーチンの強権的な独裁政治が招いたものだが、国民が監視
の目を怠ると日本でも当然起こり得ること。
 そんな危機感を共有する記事を二つ紹介したい。

〇毎日新聞政治プレミア 田中秀征元経済企画庁長官(2022.5.6)
   「アイゼンハワーから遠いプーチン氏の野心」から抜粋  

 世界は、年々、権力欲、猜疑(さいぎ)心、復讐(ふくしゅう)心の強い指
導者が増えている感じがする。共通するのは、言論、報道の自由を規制し、批
判し敵対する人を排除する傾向が強まっていることだ。
 ロシアや中国の報道規制が歪(ゆが)んだ世論を形成することを思い知る
と、あらためてわれわれもその轍(てつ)を踏まないよう気をつけねばならな
い。そして国内政治でも国際政治でもそうだが、政治指導者の本質を見抜く鑑
識眼を磨く必要があろう。2020年の日本学術会議の任命拒否問題を考えると、
わが国も例外とは言えない。

〇「松尾貴史のちょっと違和感」毎日新聞(2022.5.8)
 「憲法改正 権力者の口車に乗ってはいけない」から抜粋

 私は、改憲に絶対反対という立場ではない。「改正」というならば「正しく
改める」のだから異論はない。しかし、憲法を軽んじ、順守もしない現政権
が、国民の権利を保障してくれている憲法をいじろうとしていることに、猛烈
に反対する。国民のための憲法を、国民の中から「こう変えよう」と世論がわ
き上がるのであれば仕方がないが、自民党の議員の中には「基本的人権の項目
を削除せよ」とはっきり訴える者までいる。
 最も危険な動きは、新型コロナの騒ぎが始まった時にも与党議員の発言や投
稿に散見された「緊急事態条項」の追加だ。「緊急事態になったら政権に強い
権限を与えるのはしょうがないよね」という安易な感覚で賛成などしてしまっ
てはならない。憲法のあらゆる条項の効力を停止させて、国会の承認も得ずに
内閣だけで好き勝手ができるようになる、めちゃくちゃなものだ。
 しかもそれは、首相の独断で何度でも延長することができるようになる。民
主的だと言われたワイマール憲法のもと、アドルフ・ヒトラーが独裁を続ける
ことができたのは、同質の「授権法」を利用した結果だ。強制的に、国民を戦
場へ向かわせることも、私財を没収することも、戦争を批判する者を投獄する
ことも全て可能になる。SF映画のディストピア(反理想郷)のように感じるか
もしれないが、安易に賛成すると、その地獄はあっという間に私たちを取り巻
いてしまう。

 (田植えは予定通り今日で完了)
 
コメント
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