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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



ACミラン 3対0 マンチェスター・ユナイテッド
(2007/5/3 フジTV)

UEFAチャンピオンズリーグ・準決勝の第2戦。ヨーロッパの、というよりも世界のベスト4が頂点への挑戦権を目指す試合である。なのに、これほどの大差がついてしまうものなか。

第1戦を2対3で落としたACミランが、ホームのサン・シーロで見事なサッカーを展開し、マンチェスター・ユナイテッドを3対0で下した。とくに前半は、完全にミランが支配し、まさに大人と子どもの対戦のようだった。

ACミランの堅く、しぶとい守備網を個人の力でなんとか突破しようとするルーニーやC・ロナウドが、ただの悪童の悪あがきにしか見えなかった。

注目は、なんといってもACミランのカカだった。第1戦で2得点し、決勝への望みをつないだ。そのカカは、この試合でも先制点を奪い、大活躍したのだが、カカだけではなかったのがACミランだった。

カカの影のように連携しながらチャンスをつくりだすセードルフ。その後方でピルロが試合全体をコントロールする。そのピルロをガットゥーソが力強く、精力的な動きでサポートする。彼らの活躍によって、ミランの中心には核ができていた。

そして、ミランは、選手の個性を際立たせながら、組織としても攻守にしっかりとまとまっていた。「個か、組織か」という議論の余地などない、「個と組織」の見事なほどの両立があった。

この試合、前半の途中で、C・ロナウドがガットゥーソのマークを避けるために、ポジションを変えてしまった時点で、勝負は決した。

いよいよ決勝戦。ホーム、サン・シーロで完勝したACミランは、中立の地でどんな戦いを見せてくれるのだろうか。

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