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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



鹿島 2対1 清水
2011/1/1 NHK総合

「日本一」と同時にACLの最後の枠を賭けた戦い。このACLの出場権に対する意識に時代の変化を感じてならない。

J1リーグ4位鹿島と6位清水の決勝戦。準決勝でガンバ大阪に大勝した清水とFC東京と延長戦までもつれた鹿島。流れは清水にあるかと予想したが……。

前半は、完全に鹿島のペース。清水の攻撃の要の小野伸二をきっちりマークするのは当然の策ながら、前線から最終ラインまでが連動した守備網が見事だった。最初のCKからヘッドで先制するソツのなさ。準決勝よりもずいぶんと出来がよかった。

清水は、中盤で攻撃を構築できず、最終ラインから最前線を狙うパスが多く、精度を欠いた展開が目立った。守備面でも(テレビのために全体を見ることができないのだが)、前線、中盤、最終ラインと、間延びしている印象を受けた。

前半、鹿島が1点リードしたのは、小笠原が小野に勝った結果と言えよう。

しかし、後半になると、小野のマークがルーズになり、小野を基点にチャンスが生まれる。小野-ヨンセンのコンビネーションが、鹿島の守備を脅かす。そして、ヨンセンが同点弾。

この清水への流れを断ち切ったのは、準決勝でも途中から出場して活躍した鹿島の本山だった。予定された交代とはいえ、鹿島のベンチの力はすばらしかった。

本山の投入でペースを取り戻した鹿島が、今度は、FKを野沢が直接決め、これが決勝点となった。

前半の試合展開からは、点差はともかく、鹿島の一方的な試合になるかと思わせたが、後半、清水が奮起してくれたことで、決勝戦らしい熱く、面白い試合になった。この試合が最後になる顔が、清水に多かったので、勝たせてあげたかった思いもある。しかし、サッカーは、勝負は、そんなに甘くはない。去り行く者たちが、そのことを一番よく知っているはずだ。




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