まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

八甲田山

2014-12-03 | 暮らし

故高倉健さんの数ある映画の中で、名作と思えるものも数々あるが、私の中では「八甲田山」は、強烈な作品と思う。

我が家で追悼映画鑑賞をした。と、言ってもふたりで観たというだけの話だが。

旦那の得意な「アーカイブス」の中に健さん映画は何枚かあり、「八甲田山」をもう一度観たが、前に観たはずなのに、三国廉太郎演じる大隊本部の大尉の勝手な思い付きの命令にいちいち腹が立ってくる。210名中199名の死亡者を出たのには、天候の急変、準備段階での情報不足、冬の八甲田山に対する認識の甘さ、大隊本部の随行による意思決定の不統一。

極限状態で、雪の中で泳ぐ者や、崖での滑落。いつの間にか手を握っていた。

戦争の訓練と言うには余りにも悲惨。

その中で、健さんの役柄は健さんらしい実直さが出ていていいなあと、ほれぼれした。ついでに、秋吉久美子も可愛かった。

さて、観終わった後、菅原文太さんの訃報を聞き、「戦争は絶対しないこと」と、言っていたことが、八甲田山を観終わった後だけに、身に染みた。昭和は遠くなっていく。