1年生は、算数で10までの足し算、引き算を徹底的にカードで繰り返し覚えて、いよいよ文章問題が出てくる。
ここで、また壁があるようで、文章を読める子は次に進めるのだが、そうではない子は、やたらつまずく。
ここは、学習塾ではないので学習に関しては、手取り足取りという訳にはいかないが、ある程度寄り添ってみる。「りんごが5つあります。りんごを3つもらいました。ぜんぶでいくつでしょう。」これは出来るようだが、「りんごが5つあります。かきが3つあります。ぜんぶでいくつでしょう。」という問題で、固まっていた。たぶん、りんごが柿になってはいかんのである。
「さかなを8ひきつりました。ちいさなさかなが2ひきいたので、にがしてあげました。のこりはいくつでしょう。」固まっていた。たぶん、始めに魚の大きさなど言っていないのに、いきなり小さい魚ってどこからきたのかと思ったのではないか。
こうして、彼らはそのうち大きくなるのだろうが、学校の先生も大変だと思う。
5年生のM君が、「あーー、先生、社会の本も資料も忘れたし、プリント分からんとこあるし教えて。」と、いうので覗いた。「岐阜の川に挟まれた土地で、堤防に囲まれている土地」えーーしらん。みんな知っているのだろうか。「ごめん、分からんわ。明日答え教えて。」と、情けないことである。ネットで調べればすぐなのであるが。後で見たら「輪中」で、あった。
りんごと柿は教えられるが、日本の東西南北のはしを書けという問題も分からなかった。M君はひたすら「南鳥島」「与那国島」「沖の鳥島」「えとろふ島」・・と、書いていた。きっと、私たちの5年の時は習わなかったのだ。と、自身の忘却をひたかくす。