先日、NHKで「巨大仏画誕生」と、いうのを放映していた。
薬師寺 巨大仏画誕生 日本画家 田渕俊夫3年間の記録
縦横6mの和紙を貼ったパネルに、阿弥陀浄土図を描くのである。そして、3年がかりで描きあげるのを追いかけたものである。
京都東山の智積院に収められた枝垂桜の襖絵が、田渕さんに白羽の矢が立ったきっかけだった。その墨絵なのだが、どうしても桜色に見えるのだ。どうも、人の脳がそう観てしまうらしい。
阿弥陀如来を中心とした浄土図を描くのだが、たくさんの阿弥陀如来をスケッチしていく。
線は格別に大切なものという。自然界には線はないが、人は線でくくることができる。色より線が強いのだという。すべての物より強いというところで感銘を受けた。
日本画の命は線にあるという田渕さんである。色を塗らないでたくさんの色を感じるという。水墨画がそうであるように。
これは、是非智積院と薬師寺に本物を拝見しに行きたいものだ。