どちらかというと邦画が好きだ。しみじみと言葉のやりとりをするのがすごくいい。
「セトウツミ」は、大阪の高校生、瀬戸と内海が放課後、川辺で関西弁で会話をするだけなのだ。石段に腰をおろして、川を眺めて、クスリと笑えるふたりの会話にふわっと引き込まれていく。「漫才よりおもろいやん。」と、いつのまにかこっちも大阪のおばちゃんになっていく。
しかし、これがYou Tubeで観れてしまうのがこわい。いいのかなあ。DVD売れなくなるやん。
今をときめく池松壮亮と菅田将暉。菅田将暉といえば、「greeeeen キセキ」という映画もいい。歯医者を目指しながらバンドの活動をする。厳格な医者である父に隠れて活動をするというほんとの話。と、いうか歌がいいのかも。
「しゃべるだけの青春」って、キャッチフレーズだけど、しゃべるってすごく大切で、たまらなく楽しくて、時に聞き手になると、うっとうしい時もあるけど、基本はしゃべることはストレス解消になる。
父の見舞いに行くと、いつも嬉しそうだ。元気な時はわたしと漫才みたいな会話をしていたから、寝たきりになっても何か笑わせたくて話しかけると、父も「口を動かさんから、食べ物がこぼれるようになって困る。」と、言いつつ「せんべい食べたいんな。」と、いうので「今日は酒饅頭しか持ってこなかったわ。」と、言うと「せんべいが、まんべいか・・」と、言う。「なるほどねえ。」と、いうと、いたずらっ子のように笑う。わたしと父の会話は面白くもないだろうが、刻々と過ぎる時間の中での小さな抵抗だ。「タダマコ」ただおとまさこでは、冴えないが。