母はひとりで家にいる。殆ど訪ねてくる人もいない。
父の病院へ行かなくてはならなかった時は、自分でタクシーで出かけて買い物もしたりしていたが、カモ丸君(移動販売の車)が来てくれるので食べ物は何とかなっている。
気分転換にと、橋立へ出かけ浜茶屋で昼ご飯を食べることにした。
浜には数人の家族連れがいたが、浜茶屋で休む人はいない。
席料は300円で、昼はパスタはやっていないという。
仕方なくラーメンを食べた。
それでも母はたいそう喜び、海を見たのも何年振りという。

ずっと昔話をしている母の話を半分聞きながら
「十分お子様連れにはご注意ください」の文章に目がいき、なんとなく笑えた。
お子様連れに注意をしなくてはならないらしい。
ひとりで突っ込んでいた。

尼御前とカモメ。

帰りにイチジクを買うためにぶどう屋さんへ寄ったのだが、売り切れていた。
ここのイチジクは美味しいが、いつも売り切れてしまう。
そのぶどう屋の前にあるひまわりの迷路も、もうひまわりも終わりで枯れそう。

母もすっかり腰が曲がり、迷路を歩くのは大変だが、入り口のところを覗いて、ひまわりで元気が出そうという。

真っ盛りだったらどんなにきれいだったろう。
しかし、見事なひまわりだ。





コロナ禍も早く収束しますよう。