腕時計は、その人の一部のようである。なんとも愛おしい。
学童の子供たちの中で、寄ってくる子供は、必ず腕時計を触る。「先生、はめさせて?」と、おやつの時間などで座っている時に、そっと渡す。「ちょっとだけね。」嬉しそうにはめている。ほんの少し甘えてくる子たちが、腕時計を触る。
殿の腕時計は台所のガラス戸棚の中にあり、いつも見えるようにしてある。
仕事で大変嫌なことを言われたことがあって、殿に言うと「そういう時は、腕時計をこうやって・・」と、腕からはずしてずらし、手のひらに握りこませて、「なんやって!!」と、反対の手にパチンパチンするのだというので笑ってしまった。可笑しくて、なんだか、どうでもよくなってしまった。
腕時計の役割はいろいろあるのだ。しかし、うちの婆さんは、亡くなった爺さんの腕時計を、さっさとゴミ袋にほうりこんでいた。それって一体・・・
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