般若心経は写経として多くの人が、静かにその時間を持つことができる。我が家も浄土真宗であるが、新築祝いに、書家の叔母から「色即是空」の文字と、般若心経を書いた額をいただいた。最強の262文字といわれる般若心経とは何か。
これを眺めると「無」だとか「 空」だとかが、やたらに並んでいる。生きることは所詮は無であり空であるのか。
玄奘三蔵の恐るべき翻訳術がすごい。サンスクリットをそのまま音で残すところと、意味深く漢文にしたところ。
まず「観自在菩薩」さんが「般若波羅蜜多心経」を、伝えますよーと、始まる。仏陀が忙しいので代わりに、観自在菩薩さんがしゃべっている。そして、「五蘊皆空」五つの要素が「皆空」という。空っぽというのは、実体がないということ。この五つの要素は、「色」「受」「想」「行」「識」のこと。この世の認識できるすべてのものが、「皆空」、すなわち「みんなないんだ」という。みんな実体がないと分かると、すべての苦しみから解放されるのだと。
うーーん。これをかみ砕いていくと、大変なことになるので、一番好きなところをご紹介。
「無罣礙 故、無有恐怖」心に障りがないから、恐怖を感じない。要するに、だれも邪魔しないんだから、怖いことないじゃん。しかし、弓を引いていて、時折りびびる。自分の心に邪魔をする何かがいる。そして、放った矢は無であり、空であるところは間違いない。
ずっと前、若かりしO君が国体に出るときにわたしは言った。「むけいげこむうくふ」だから、大丈夫だと。「それって、無稽古 無工夫ですか・・・。」あはは・・脱帽。
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