アーミル・カーン・プロダクションズの作品。
2016年のレスリング映画ダンガルでギーターの子供時代を演じた、
ザイラー・ワースィムが主演。
アーミル・カーンは重要な役柄であるが、
完全にサポート役に回っている。チャライ役であるが、
しかしながら存在は十分に際立っていた。
また他の配役もしっくりしていた。 <ストーリー>
グジャラート州のバドーダラが舞台。
ムスリムの家庭に生まれた15歳の高校生インディア
(ザイラー・ワースィム)は、両親と祖母、弟と暮らしていた。
父親ファルーク(ラジャ・アルジュン)は、
仕事の都合であまり家に帰って来ないのだが、
母親ナジマ(メハール・ヴィジ)に日常的に暴力をふるっていた。
インディア歌手を夢見てギターを弾いては曲を作っていた。
母ナジマはそんなインディアを応援しており、
ある日父親に内緒でノートPCを買い与える。
インディアは演奏を自撮りしてユーチューブに、
シークレット・スーパースターという名前でアップする。
ブルカで顔を隠すと言うのは母親の提案だったのには驚いた。
次第にフォロアーが増えてゆき、新聞やTVまでもが、
シークレット・スーパースターの話題で持ちきりとなった。
ある日ンバイのディレクター:シャクティ・カーン
(アーミル・カーン)の目に留まった。
ところが・・・パーティーに行こうとしたファルークが、
ナジマのネックレスがないのに気づく。
ナジマはPCを買うためにネックレスを売ったのだった。
ファルークはナジマを激しく殴打し、
PCを捨てるようにインディアを怒鳴る。
PCを失ったインディだったが、
クラスメイトでインディアに気があるチンタンの協力で、
シャクティと連絡を取り学校を抜け出して、
ムンバイでのレコーディングに向かう。
最初にシャクティから渡された曲は全くインディアに合わない曲だった。
シャクティの昔の曲を歌いたいと願い出てシャクティの心を掴むんだ。
シャクティはCDを作りコンテストにノミネートした。
2度目にムンバイを訪れた時、シャクティに助けを求め、
母親を離婚させるために弁護士を紹介してもらう。
帰宅したインディアは母親に離婚の事を切り出し離婚届を渡すが、
逆に無断でムンバイに行った事を叱られてしまう。
落ち込むインディアに祖母が話して聞かせたのは・・・
そもそも父親はインディアが生まれる事を望んでいなかったそうで、
反対を押し切って生んだため母親は、
インディを庇う為に苦労をしているのだと言う事。
(女の子だったからだろうか?)
ファーロクはインディアの試験が終わったら、
自分が仕事をしているサウジアラビアへ一家で引っ越すと言い出す。
しかも独断でインディアの結婚相手まで決めていた。
試験の最終日・・・みんなはお互いに制服のシャツに寄せ書きをした。
インディア以外は。チンタンはインディアを自宅に誘う。
(チンタンの家が裕福である事がここで初めて解る。
インド映画の定番ではお金持ちの女性と貧しい男性であるが、
非常に珍しいと思った。)
一家はムンバイ経由でサウジアラビアへ向かう。
ムンバイで国際線にチェックインする際に重量オーバーとなり、
ファーロクはインディアのギターを捨てるように言う。
そこで今まで自分を抑えていたナジマが、
とうとうファーロクに対しての怒りを表面に出した。
ギターを乗せないのなら、自分と子供たちも乗りません!
と言い放ち離婚届けにサインをして子供たちと空港を後にするナジマ。
インディアはシャクティに電話をして授賞式に向かう。
そこにはチンタンも来ていた。
授賞式では別の女性歌手が最優秀賞を受賞するが、
彼女は賞を辞退しシークレット・スーパースターの名前を呼ぶ。
スポットライトを浴びてステージに向かうインディア。
スピーチで母親に感謝の言葉を述べて賞を母親に捧げた。
最後に一曲聞きたい所ではあったが・・・。
まだ幼さの残るインディアとチンタンの初恋も、
ほのぼのとしていて良かった。