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カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】 ~2ステーツ~

2020年10月15日 22時18分59秒 | 映画 / MOVIE

2014年の作品、タイトルは「2つの州」。
主人公であるクリッシュが北のパンジャーブ州出身で、
アナーニャが南のタミルナドゥ州出身という設定。
インドでは結婚を始めいろんな事を出身地で決める事が多く
特に北インドと南インドでは習慣も言葉も違い過ぎるため、
お互いに(特に北インド人は)受け入れない事がある。

チェッタン・バガットのベストセラーの映画化で、
日本に住む昔の学友から絶対に面白いからと、
原作本の購入を依頼された事があった。
ちょっと期待しちゃうなぁ。

チェッタンはデリー出身で、奥さんはタミルナドゥ州出身、
IIT~IIMなどの経歴から見ても実話と言えるだろう。
また「3イデオッツ」や「カイ・ポー・チェ」などにも、
彼の作品からエピソードが採用されている。

  <ストーリー> 

パンジャーブ州出身のクリシュ(アルジュン・カプール)は、
名門IIT(インド工科大)を卒業後、グジャラート州の
主要都市アーメダバードのIIMでMBAを学んでいるが、
実は小説家を志している。

クリシュがカウンセラーに自分や周囲の人々の事を、
話していく形式で進んで行く。

クリシュはある日、学食でスタッフと言い争いをしている
タミルナドゥ州出身のアナーニャ(アーリヤ・バット)と出会う。

 南インド人にしては色が白すぎるけど・・・。

クリシュはアナーニャに勉強を教える事を買って出るが、
そうこうしているうちにクリシュに特別な感情が芽生え、
教える事が出来なくなってしまう。そして二人は
付き合い始めるが、勉強どころではなくなってしまう・・・。

アツアツのまま22ヶ月が過ぎて行き就職シーズンになる。
クリシュは銀行から内定をもらう。
そしてのアナーニャに結婚を申し込みOKをもらう。

卒業式の日、クリシュの父親はアル中で以前より
クリシュとは上手く行っていないため来なかった。
クリシュとアナーニャはお互いの家族を紹介するが、
パンジャーブ人とタミル人である事で、
お互い歩み寄る事はなくいがみ合い、席を別にする。

 会話はヒンディー語であったが、普通に考えればタミル人は、
 ほとんどヒンディー語は話せないはずである。そして、
 よほど進んだ考え方で理解のある家族同士でない限りは、
 結婚はどう考えても100%無理である。

就職前にデリーの自宅に戻ったクリシュだが、
タミル人と結婚を望むだけでなく、相当な学歴にも関わらず、
小説家になりたいと言う事は受け入れられるはずはなかった。

クリシュはアナーニャのいるチェンナイの支店へ就職する。
そして家を訪ねるが全く文化の異なる家屋や習慣に驚く。
アナーニャに頼まれて弟に勉強を教えに行くようになり、
父親から感謝されるが、結婚はダメだと言われる。

クリシュは更に努力し結婚の許しを得る事に成功し、
自分の家族を説得すべくアナーニャを連れてデリーに戻るが、
当然の如く歓迎されなかった。

クリシュの従姉妹の結婚式の当日、相手方が持参金を
吊り上げてきたのをアナーニャが上手く収めたことで、
株があがり結婚が許される。

両家はムンバイで会い話し合うがクリシュの母親は、
基本的にタミル人との結婚を良く思っていないため、
失礼な態度を取る。アナーニャも怒ってしまい、
距離を置きたいと言い出し、電話にも出なくなった。
二人はデリーとチェンナイに分かれて暮らす。

クリシュは仕事に打ち込む傍ら、二人の事を書き始める。
ある日、アナーニャからの電話でクリシュは父親が、
チェンナイに行き妻の所業を詫びた事を知る。
そして二人は晴れて結婚する事になり、クリシュ家族は、
父親を除き列車でチェンナイに向かう。

結婚式が始まった時、クリシュの父親が駆けつけ、
クリシュと和解し、妻にも長年にわたり酷い仕打ちを
していた事を詫びる。結婚後、二人には双子が生まれる。

 これは国際結婚についても言える事だと思うが、
 文化や習慣(言葉、食事も)が全く違うので、
 上手く行くはずがない、とインド人が言うのも良く解った。
 当人2人だけであれば別だが、家族がいると難しい。

 北インド人が南インド人を見下しているような所が、
 随所にみられたがこれは事実に近い。

 クリシュはIITを卒業しただけでも秀才だと思うが、
 IT系に進まずMBAを取るが小説家になると言う、
 かなりの変わり種である。IIT卒と言うだけでも、
 インド国内銀行でなく外資系企業からも高給待遇で、
 引く手あまたであるはず。 

 クリシュはアナーニャの家族に対して長い間耐え忍んで、
 凄く努力したと思うけれど、アナーニャはこらえ性がないし、
 媚びる必要はないけど、文化の勉強が足らない気がした。
 気に入られない事は初めから解っている事じゃないかな。

 家族の祝福のない結婚はあり得ない。と言う考え方だが、
 そこがインドでは難しいところで、反対を押し切り結婚しても、
 それが名誉殺人につながっては困る。

 これは映画だから別世界の事、と言うのではなく、
 現実であるとインド人は直視してもらいたい。
 結婚は当人の意思のみに従って・・・なんて事は、
 この国には無理なのかなぁ・・・。

コメント (2)
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