カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「走らなあかん、夜明けまで」大沢在昌

2022年12月20日 21時59分59秒 | 本 / BOOKS

大沢在昌の1993年の作品で、異色のシリーズ。
主人公は刑事でもなく、麻薬取締官でもなく、
探偵でもなく、スパイでもなく、トーシロ(素人)である。

27歳の坂田勇吉はササヤ食品と言う
ポテトチップスなどの会社のサラリーマンである。
日本一運の悪いフツーの男が事件に巻き込まれて行く。

タイトルも変わっている。
大沢作品は漢字二文字とか三文字とか四文字とかが多い。
このような長い文章のタイトルは珍しい。
走らなあかんである。大阪弁である。

坂田は東京生まれの東京育ち(文京区)で、
ササヤ食品も東京の会社であり、
しかも彼は大阪へは行った事がなかった。
ある日、坂田は新商品の売り込みで大阪出張へ行く。

祖父が将棋好きだったため勇吉と言う名前になったので、
坂田は坂田三吉を知るために将棋会館へ向かう。
そこでちょっと目を離したすきに、
新製品の企画書入りのアタッシュケースを盗まれてしまう。

そこから・・・・アタッシュケースを取り戻すために、
坂田は走らなあかん、夜明けまで・・・
と言う事になってしまうのだった。

途中で真弓と言うヤンママでホステスで、
困っている人を放っておけない女性が現れて、
大阪を知らない坂田を助けてくれる。

あとはヤクザ者やいい味を出している大阪人たちが、
いい意味でも悪い意味でも絡んでくる。

実際の所、夜明けまで走っている感じでもないけど。
ヤクザにボコボコにされてしまうのがかわいそうだった。

1996年に映画化されているんだね。
萩原聖人が坂田勇吉で、大阪で助けてくれる真弓が
大塚寧々と言うキャスティング。

 

 

 

 

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