新聞記事によりますと今回の学力テストの結果を公立、国立、私立に分けて比べると、「知識」より「活用」、国語より算数・数学、小学校より中学校で、公立と国立・私立の正答率の差が開く傾向だ。 もっとも差が小さかった小学校の国語Aでは、公立の平均正答率が81.7%だったのに対し、もっとも高かった国立が90.0%で、その差は8.3ポイント。差が最大だった中学校の数学Bでは、公立60.6%に対し国立は83.5%と、22.9ポイントもの開きが出た。文科省も国立・私立に比べて、公立の正答率が低くなることは予想していたという。担当者は「公立は特別支援学校も含めて、いろんな子が通っている。入学時に選抜がある学校と同列に論じることは難しい」と話した。 経済的に恵まれた勉強の出来る家庭の子供達が、国立大学付属小学校や私立大学付属も含め私立の小学校に学んでいるので、学力格差が結果に出たのでは無いかと思います。教育は、経済に影響されると考えられます。今の日本の社会的格差が齎した所得格差の是正が緊急課題であると言う裏づけとも読めます。公・私、国立の学力格差の是正も考え無くてはならないのではないでしょうか。
新聞記事によりますと茨城県の中高一貫の私立校「江戸川学園取手中・高校」の生徒や卒業生の父母ら31人が学校を相手に起こした訴訟の控訴審で、東京高裁(柳田幸三裁判長)は31日、父母らに慰謝料計480万円を支払うよう同校に命じる判決を言い渡した。学校案内などで紹介していた教育内容を入学後に変更したことで、父母らの「学校選択の自由を不当に侵害した」と判断した。 同校では前任の校長が行っていた「論語」を使った教育を特色として宣伝していた。しかし、2004年の前校長解任後に廃止されたため、この教育を評価していた父母らが、一方的に変更されて精神的苦痛を受けたとして約2460万円の損害賠償と教育内容の回復などを求めて提訴していた。 一審・東京地裁は請求をすべて退けたが、高裁判決は「説明内容を信じて入学させた父母の信頼を裏切った」と認定。ただ、教育内容の回復については一審を維持した。 判決について、江戸川学園の木内英仁理事長は「学校の教育の自由にかかわる重要な問題であり、憲法問題として最高裁に判断していただく必要がある」とのコメントを出した。学校側が、学校案内に書かれていた父兄に教育方針の変更を納得行くように説明出来なかったのでしょうか。父兄の期待と信頼を裏切らないように話し合いが必要だったのではないでしょうか。説明責任があったように思います。教育裁判で解決する問題とは思えません。私立高校の校長が変われば、教育方針も変わると思います。御自分の教育経験に基づく教育理念もお持ちになっていますし、教育論も違います。私立学校ですから学校の創立者の教育理念や校訓は変わらないとと思いますが。例えで良くないかも分かりませんが。富士山の頂上に登るのにいろいろな道順があります。どの道も富士山の頂上に繋がる道です。登ることが出来れば達成されたことになるのです。教育の成果は、すぐには出ません。花を育てるのに一年、木を育てるのに十年、人を育てるのに五十年と言われています。教育は結果を急がずに、長期的なビジョンで判断すべきです。 論語を使った教育方針も良いですが。論語読みの論語知らずならないように、正規の授業以外に補習や特別授業の時間を設けたいかがですか。論語を使った教育も大切ですが。父兄の要望もありますので、論語の内容、孔子の人としての道や学ぶ事の意義や君子論もご父兄と生徒が一緒になり学ばれたら良いのではないでしょう。最近は、私立大学の入試問題にも漢文の試験が無くなり、漢字の正しく書けない高校生も増え国語力の低下が叫ばれています。ご父兄の要望もあるのですから堅苦しく、難しく考えないで皆で楽しく、中国の古典、論語を学習し、漢文に親しむ意味でも仲良く先生と生徒、ご父兄が学ばれてはいかがですか。「上直なれば、下安し」の諺もありますが。政治を行う者が正しければ、人民は安らかに生活出来るの時代でない今日、孔子の説く理想的道徳論の教えも今の世の中役立つのではないかと思います。