長嶺駐韓大使の突然の帰任の背景にあるもの
きのうの最後のブログで私は書いた。
韓国に新政権が出来ても長嶺大使を帰任させないようでは、もはや安倍首相の判断は無茶苦茶だと。
そうしたら、そう書いたその日の午後に岸田外相が長嶺駐韓大使を帰任させると突然発表した。
これには驚いた。
しかし、驚いたのは私だけではない。
皆が驚いた。
だからきょうの各紙は一斉にこのニュースをトップで取り上げた。
それほど唐突だった。
それはそうだろう。
誰もが長嶺大使の帰任は先が見通せないと考え、そう報じていたからだ。
なにしろ、慰安婦像を日本の釜山総領事館前に設置したことに激怒し、後先のことを考えず、感情に任せて長嶺大使を一時帰国させた安倍首相だ。
その後の韓国情勢の展開を直視することなく、慰安婦像の撤去に進展がない以上帰任させないと強行姿勢を貫いてきた安倍首相だ。
そして、朴クネ大統領が罷免された今の韓国政府に決定権はなく、5月に誕生するとみなされている韓国の新政権は、日韓合意さえも見直すと公約している。
これでは、安倍首相はいつまでたっても長嶺大使を帰任させる事が出来ない。
振り上げたこぶしが下せない。
怒りの感情に走って長嶺大使を一時帰国させた安倍・菅暴政コンビと、それに従うしかない岸田外相の大失態である。
その大失態をごまかす唯一の機会が、5月の韓国の大統領選挙とそれに伴う新政権の誕生だ。
そしてその時はもうすぐくる。
その時に帰任させて、日韓関係を仕切り直しする。
これなら名目が立つ。
ところが、それさえも官邸筋は渋っている。
官邸筋とは安倍首相の事だ。
安倍首相の意向を忖度する連中のことだ。
それを教えてくれた4月1日の毎日新聞の記事を引用して、私はこれはもう滅茶苦茶な外交だと書いた。
そう書いたとたん、その日のうちに突然の長嶺大使の帰任発表だ。
その背景には何があるのだろう。
考えられるのは、このまま長嶺大使をいつまでも帰国させるわけにはいかない、だったら一日も早く帰任させるべきだ、という判断が。
さすがの安倍首相も考え直したということだ。
しかし、あの強硬な安倍首相が、そんなまともな判断をするだろうか。
私は米国の命令があったと思う。
米国が韓国政府に圧力をかけると反米になるので、早く大使を帰任させて日本から韓国に圧力をかけろと言われたのだ。
それに違いない。
そのうちメディアが書くだろう(了)