『 兵庫県香美町で自動車部品加工会社を経営している入江善博さん(73)が、鳥取大大学院工学研究科の博士後期課程を修了した。社会人セミナーの講 座を聴いたのがきっかけで、自身が手掛けるアルミ製品に関する研究を約4年半続けた。大学によると、70代での博士号取得は珍しく、入江さんは「研究成果 を世の中の役に立てたい」と意気込んでいる。【李英浩】
入江さんは天理大体育学部を卒業した後、親戚が営む鉄工所などに勤め、1985年に部品加工会社「入江産業」を設立。自動車のエアコンに使われるアルミ製の金具の生産に乗り出した。 従業員約20人の小さな職場ながら、入江さんは工場で使う加工機の試作品を自ら手掛けるなどの工夫も重ねた。好奇心も旺盛だったといい、約6年前からは岸田悟教授(電気電子工学)が講師を務める社会人セミナーを聴講し始めたという。 ただ金具の製造を続けるうち、熱効率の良い銅製の素材とアルミが接合できない技術的な問題に直面。この悩みを岸田教授に相談したところ、大学院で学ぶよう 勧められた。入江さんも自ら問題を解決したいという思いが高まり一念発起。仕事の合間を縫って毎週土曜日に通うことにした。 現場での経験で素材の特徴は熟知しているつもりだったが、当初は専門用語の多さなどに悩まされた。だが、岸田教授の熱心な指導もあり、アルミと銅の接合を妨げる物質に関する論文を完成させたという。 9月下旬に大学で開かれた学位記授与式には、ともに学位を取得する4人と出席。学位記を受け取った入江さんは「先生や支えてくれた皆さんのおかげでここまでたどり着けた」と感謝を述べた。』
文系の博士号とは違い工学博士号は、若くして取得する研究者が多いです。
佐藤一斎の言葉として有名な「三学戒」で、『言志晩録』第60条の「老いて学べば、則ち死して朽ちず」を実践されたと思います。
学問を研究には、年齢は関係が無いと言うことです。
工学博士号学位取得おめでとうございました。
佐藤一斎の言葉として有名な「三学戒」で、『言志晩録』第60条