ニューズウィークに誤報を書かせた米軍幹部の殺し文句
発売中のニューズウィーク日本版最新号(11月7日号)に、「東アジアサミットの欠席は大失策だ」という特集記事が掲載されている。
アクセス・ランキング その要旨はこうだ。
ホワイトハウスは11月14日にフィリピンで開かれる東アジアサミットにトランプ大統領が参加せずに、ティラーソン国務長官に代役を任せる事を確認した。
しかし、これは大きな間違いだ。東アジアサミットの欠席によって、中国の東アジアにおける圧倒的優位を認める事になると。
この記事を読んだ時、私もそうだと思った。
こんな失策をおかすとは。
やはりトランプ大統領は外交音痴だ。
そう思っていたら、アジア歴訪の直前に最終的の発表されたトランプ大統領の日程は、トランプ大統領が東アジアサミットに参加する事で落ち着いた。
ニューズウィークがその記事を書いた時点では、間違いなくホワイトハウスは東アジアサミット欠席を考えていたに違いない。
その後の情勢の変化で、結果的にニュースウィークが誤報記事を書く羽目になったのだ。
果たしてトランプ政権内部で何が起きたのか。
私はこの理由をあらゆるメディアを注視して探した。
そして、ついにきょう11月6日の日経新聞に、その答えと思しき記事を見つけた。
その記事にはこう書かれている。
・・・ ニューヨーク・タイムズ紙によると、米軍幹部は歴訪の出発前、アジアの巨大な地図をトランプ氏に見せてブリーフィングしたという。トランプ氏は大統領選 中、駐留米軍の経費負担を問題視したが、「米軍はアジア諸国の為でなく米国の利益のためにアジア展開していると理解してもらうため」という政府高官のコメ ントを紹介した・・・
まさしくこれだ!
外交音痴のトランプを口説くのは簡単だ。
「米国の利益の為になる」
これこそがトランプへの殺し文句だ。
トランプ大統領がここにきてやたらに日米同盟を礼賛するのも、米軍幹部が、在日米軍は米国の為であるという説得が奏功したのである。
知ってか知らずか、そんなトランプ大統領と、「同盟をより偉大に(MAKE ALLIANCE EVEN GREATER)」と喜ぶ安倍首相は、とんでもない日本の首相であるということである(了)