東京商工リサーチの19日発表の情報によりますと、破産開始決定を受けたのは、青森市の(株)ヤマイいと福で、負債総額は債権者約70名に対し約8100万円に上るということです。

(株)ヤマイいと福は、2024年4月10日に事業を停止。翌11日付けで青森地裁より破産開始の決定を受けました。1945年10月に「伊藤パン」の屋号で創業され、1949年に「伊藤製菓」に改称。1992年1月に(株)ヤマイいと福として法人化した老舗和菓子店です。

「バナナ最中」をはじめ、青森県で古くから親しまれているくじ引き駄菓子「あん玉」、青森銘菓「くじら餅」などで知られ、2001年にはJR青森駅前の複合商業施設「アウガ」に直営店「お菓子のいと福・アウガ新鮮市場店」をオープンして、ピーク時には3億円を超える売上高を計上していました。

しかしながら、以降は域内人口の減少や同業他社との競争激化、更には2020年2月頃からの新型コロナウイルス感染拡大の影響が追い打ちをかけ業績は落ち込み、これにより採算性も低調を余儀なくされていました。また、不動産を賃貸していた調剤薬局が2024年3月に退去したことも資金繰り悪化の一因となり、これ以上の事業継続は困難と判断。

2024年4月10日をもって事業停止。今回の措置に至ったということです。