麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

再会の定義

2007年02月16日 | 東演
 昨日呑んだ店のトイレの壁に、JFLのポスターが貼ってあった。それも随分昔のシーズンのもので、参加チームの中に、川崎フロンターレ、アルビレックス新潟、大分トリニティ、大宮アルディージャ、東京ガス、ヴァンフォーレ甲府などの名前があった。どれも今やJ1に昇格したチームだ!
(大分は現在トリニータに、東京はFC東京に改称)

 思えば、昨日のブログに書いた鏑木くん(マーヴィンの音響オペ)との再会劇(?)は、さしずめ、少年サッカーでの上級生下級生が、J1で同じチームになるような・・・え?カッコよすぎ???

 さて『マーヴィンの部屋』は、音信不通の姉妹の再会が大きな柱の一本ってことで、その流れから、すでに伊勢崎の再会(1/28付)や、自動車教習所で同じ釜の飯を食った面々との再会(1/26付)のネタを披露してきている。

 どれも「懐かしさ」の針がグンッと振れる話(言うまでもなく、僕の中でであって、読者には何でもない話だ)で、その懐かしさは、当時“ある熱”を持ってナニガシかをしていたからこそ発すると考えられるわけだが・・・。
  
 《熱量=量×温度》の、この場合の量はまさに時間の量と言えるだろう。
 
 そもそも僕は「再会」と称したけれど・・・大学卒業以来ほぼ会ってなかった友人に、親しかったとはいえ5800有余日ぶりに「ちょっと駅まで送って!」とゆーのは、かなりアコギな行為であり、しかも多少の懐かしさから断らないだろうという確信犯の要素(別の言い方をすれば故意)もあるから・・・もし『行列のできるナンチャラ』に訴えられたら、弁護士諸氏にさぞや厳しい刑を言い渡されそうだ。

 覚悟を決めて自供すれば、二年前に倉敷を訪れた際も、やはり大学時代の友人を引っ張り出したし、フリーター時代には、最寄りのバス停からも距離のある編集スタジオに豪雨の中行くのが億劫だからと、そう親しくもなかった中学の友達に車を出させたりもした。
                                    
 で、自ら情状酌量すると、やはり功徳は積むもので、二人とも夢が叶っている。
 例えば前者は中学の先生なのだが、海外の日本人学校勤務が叶ったし、後者は当時秘書だったが今は市会議員のセンセイになっている。
異議アリ。
 それは各人の努力であり、被告とは無関係で、さらに言えば、そのような理不尽を受け入れる資質が、それぞれの夢を叶えた素地を生んでいるのであります。
 異議を認めます。

 う~む。
 でも。彼がメキシコへ赴く事前の研修で上京した際に、久しぶりに大学時代の旧友たちが顔を揃えたり、別の彼が選挙のウグイス嬢を集めるとっかかりになったり・・・多少の貢献が「再会」から始まってる部分もある。

 まあ、いずれにしろ、そーゆーお年頃と、言い切れば言い切れちゃう。

 舌というのは、ちっこい頃は甘みは感じても渋みや苦味を感じる「味覚」がなくて、それがツルツルのほっぺにお髭が生えるように、年を経ると、ちーっとも美味しくなかったビールが旨くなるように変化=成長するらしい。
 と、同じように、心の「懐かし覚」がモリモリ大きくなってきているのだろう。。。

 いよいよ21日~28日、本多劇場での『マーヴィンの部屋』は、そーゆー「懐かし覚」を刺激するお芝居でも、あったりする  
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さらにマーヴィンの話をしよう

2007年02月15日 | 東演
                     《人の名前がたくさん出るから、
                      敬称略で行かせてください》


 文学座の、というより、今や日本を代表する演出家の一人になった松本祐子。
 千田是也賞を取り、その受賞理由にもなった『ぬけがら』(文学座)、『ピーターパン』(ホリプロ)は、今年ともに再演される。
 後者は、毎年恒例の作品だから「再演」といってもアレだけど…。05年、06年と組んだ宮地真緒版から、今年はキャストを一新。ホリプロの秘密兵器=高畑充希を8代目ピーターパンに迎えるが、演出は変わらず松本祐子ってことは、つまりそーゆーことである!!…(?)

 そんな昇り龍=松本と、東演が組むのは3本目。
 05年の本公演『八月の鯨』、昨年のP.I.C-3『見果てぬ夢』、そして『マーヴィン』。

 美術の乗峯雅寛、舞台監督の古舘裕司は3作品とも。
 『見果てぬ』は衣裳、かつらを置かなかったから、萩野緑(衣裳)、内藤ゆかり(かつら)も打率10割となる。
 照明は、『八月』では文学座の重鎮=金英秀がプラン(なんとオペまで)。その時チーフでついた賀澤礼子が、『夢見る』からプランに立って、今回の『マーヴィン』と、つまり彼女も皆勤賞。照明オペレーターの和田東史子、音響の熊野大輔は『見果てぬ』に続いての参加となる。

 とーぜん、東演以外でも彼らは彼女の演出の現場についているから、まさに「松本組」と言っていいスタッフ陣だ!

 そんな中、松本組初見参なのが音響オペの鏑木知宏。
 東演での仕事も初めての彼だが、実は、個人的に僕は彼との関係が深い。いや深くはない。長い…う~ん、長いってえと「ずっと」な感じが出ちゃうな。そう。古い、が近いか?

 鏑木がまだ学生の頃から知っている。劇研に入って、やがて演出をやった彼を知っている。
 それから、僕がフリーの制作になって日の浅い時期の・・・劇団ではなくユニットと言うべき、さくらプロデュースの、タイトルは『ランゲルハンス(2)』・・・そう、旗揚げ公演、つまり一本目なのに、なぜかいきなり「2」って芝居の音響が鏑木だった。。。小屋は、荻窪のアールコリン。
 ああ、懐かしい。
 主宰のくんちゃんことHは、後に海外に留学し、ネールサロンを起業した女社長の右腕として働いていたって噂を聞いたが。。。
 おっと、話が逸れていく。

 そんなスタッフに支えられて『マーヴィンの部屋』の稽古は残すところ3日となった。
 最後の仕上げの段階です
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引き続き、マーヴィンの話をしよう

2007年02月14日 | 東演
 『マーヴィンの部屋』開幕までちょうど一週間
 稽古も大詰めだが、制作の方もピッチが上がります。

 チケットの売れ行きも順調で、発券の嵐(?)にプリンターが悲鳴をあげ、昨日はメンテナンスを呼びました。

「もう、この機種の部品は生産が終わっていて…」と
 キャノンのお兄さん

 我が劇団のチケット用は、LBP-740!
 確かにキャノンのHPを見ても、モノクロ機の性能表にはない。載ってるのは番号が4ケタのばかり…
 ページ下の「その他のプリンター(旧製品情報)」をクリックした、そこにも既に4ケタ機が並び、だいぶスクロールしないと出てこない。

 誤解のないように言う。740のラックの上には、LBP5200というカラープリンターがちゃ~んと鎮座しています。決して貧乏で替えない(買えない?)のではなく、モノを大切にしてるんです。
                                 
 えー、とにもかくにも、なんとか部品を見つけだしてもらって・・・発券は無事再開しました。

 ちなみに22日、24日の客足が良いですね
 毎度苦戦する夜の回も、今回は健闘していて、逆にマチネ公演の26日月曜日と千秋楽が穴場になっています。

 アナログな情報宣伝の筆頭!折込も佳境。
 今日は新宿のシアターサンモールで1500部。
 一人・・・まあ、プロにかかれば(?)ちょちょいのチョイだが、立ちだったので少々腰に来た(苦笑)。

 サンモールはロビーが狭いから、一人でも仕方ないか、と思ったが、うち以外は2名で、しかも全部でたった3団体・・・ゲ、うちも2人にすれば良かった…。

 きっと、僕の問い合わせたのが早くて、その頃は数を配慮して「お一人で」とインフォメしてたのだが結果的に団体が少なかった…ということだろう…うん、そう思うことにする。
 
 生ぬるい風・・・これが春一番?
 さて。目を制作から空、空から稽古場に移せば・・・。

 そう。そんな天気を、もしや「マーヴィン組」は知らないのかもしれない。。。昼から夜までパラータの中。21時に稽古は取れても、スタッフワークは続く。
 1階では照明の打ち合わせ。演出、照明プランナー&オペレーター+舞監と演助。
 3階では衣裳の直し、舞監助手は転換表の修正・・・ってな具合だ。
 時計の針は22時を大きく廻っている。
 
 でもバレンタインってことくらいは忘れていなかったようで、お茶場には沢山チョコが並んだ『マーヴィンの部屋』
 2ヶ月に及ぶ稽古の成果を、是非、ご覧あれ
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たまにはマーヴィンの話をしよう

2007年02月13日 | 東演
 たまには、というより、1/22のブログ『新星★誕生』の終わりに・・・明日は東演の《新☆星》の話でもと・・・予告しながら、ほっぽりっぱなしな敏腕Pである。

 実は、昨年の11/22と24の2回にわたって『マーヴィンの部屋』の配役については、このブログでさらっ触れていて、それをモチっと突っ込んで……例えば若手の成長ぶりなどを伝えられればと、前段の予告になったわけだが、なかなか稽古場に腰を据えられず、時折、進捗状況をスポット的に挟むのみ。

 それよりも、先に本番を迎えた「区民上演グループ」や「月光」の狭山公演などなど目先のことを書くのに追われ……、まぁ追われるも何も、その場その場で処理しなくしゃな部分も大なのだが。。。
 と、まずは弁解

 そんなこんなで『マーヴィンの部屋』本番まで8日。
 稽古は残すところあと5日となった!

 さすがに1階の稽古場には外部スタッフ(主にプランナー)が足繁く通うようになり、3階稽古場では、大道具、小道具、衣裳の各パートが最後のツメに大わらわだ。
                      
 今夕には、本番用のかつらが届いたはず。
 と言うのも、僕は当日皆様にお配りするリーフレットの入稿に出ていたから。あくまで未来推量。

 明日からは、通し稽古の数も増すだろう。
 オペレーターも姿を見せる。
 逆に、ここ数日はまだいらっしゃらないので、演出自らが音出しする姿も見受けられた。
 稽古が見やすい真ん中に演出席はあり、演出部が音響卓に一人付いているわけだが、シーンの盛り上がるBGMの場面になると、炎の人=松本祐子は、脱兎の如く舞台前を横切り、フェーダーを摘むと、ジワーッ、ググッと音を上げて「ハイ、照明が落ちてくるぅぅぅ、暗転!」気合いの入った声が響く。

 と、舞台監督以下、舞台部が転換を開始。。。みたいな。

                         

 嗚呼。3階の稽古場みたいにトッチラカッタまとまりのないブログになったナ
 パネルが奥の壁に立て掛けられて、その周辺には工具やら色づけされたスパナ(これは小道具)。逆の壁沿いには衣裳がズラリと並び、ミシン2台が常に動いている・・・。

 ところがこんなブログでも、よーやく最近は、一日コンスタントに100人以上の来訪者が来、PVで言えば週2000オーバーが堅くなった。
 まあ、まだまだですけど。励みにしてガンバリます

明日はバレンタインか。




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恋森で泣く。

2007年02月12日 | 東演
 いやあ~あったかいです
 春みたい・・・春と言えば「恋」の季節。。。
 
 とゆーわけで。桐朋学園芸術短期大学専攻科演劇修了公演の『恋でいっぱいの森』(作/W・シェイクスピア 台本・詞・演出/福田善之)を土曜日に観た。
(公演は2/10~11)

 衆知かとも思われますが、弊団も01年にパラータで上演していて、今年6月再演をする演目である。シェイクスピアのロマンチック・コメディの中の『夏の夜の夢』『から騒ぎ』『お気に召すまま』をフィーチャーし、さらにはミュージカルにした素敵な作品。
 もともと専門学校の卒業公演のために創られたものを、東演上演用に改訂。今回さらに加筆修正が加えられての発表となった!

 可動式である東京芸術劇場小ホール1の特色を生かして、演技エリアを贅沢に取った3ステージ(それは客席が減るということなので、入れなかった人もいたようだ。…例えば僕のかみさんとか)。
 そーゆー満パンの、観客の熱気が高い中で、かつ、これから演劇という大海原へ漕ぎ出る若い懸命な姿を観ると、やはり胸を打たれます。
 短大での2年に加え、専攻科での2年を修める学生は今期は4名! そこでOBOGが、また後輩が力を貸して紡いだ成果も感動を増しました。
(実際プロの世界で仕事をしている俳優が入ったことで、芝居そのものの厚みも出たし)。

 そして、これは大変私的なこととも言えるのですが、東演の初演でハーミアを演じ、志半ばで宇宙(そら)の向こうに逝った藤田幹子を思い出して…不覚にも涙を流してしまった。。。ハーミアとヘレナが激しく喧嘩する、爆笑のシーンで・・・笑いながら泣いた。
           藤田幹子
           78年東演入団。04年5月7日逝去。

 創立四十八年の東演である。
 彼女ばかりが鬼籍に入ったわけではない・・・。

 多くの先人の心を抱えて、前を向いて進むのがまた劇団である。

 だから。
 祝日の今日も『マーヴィンの部屋』は稽古。
 ここ数日は、通しも増えた。来週にはいよいよ小屋入りだ!
 今日は、この後の通しに、舞台写真の根岸ふじ枝さんもいらっしゃる。

 開幕は2月21日だ。

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アメリカの夜と朝のあいだに僕がブルーハーツとダウンタウンを好きになった理由。。

2007年02月10日 | 鑑賞
 ここ数日、短いタイトルだったから、その反動ってわけではない。やたら長いタイトルは・・・

 「東京小店」の第7回公演『アメリカの夜と朝のあいだに』
 (作・演出/東京小店 於:OFFOFFシアター)

 「Oi-SCALE」の結成5周年記念公演
 『僕がブルーハーツとダウンタウンを好きになった理由。。』
 (脚本・演出/林灰二 於:駅前劇場)
 
 ・・・という、ともに下北沢演劇祭参加作品をくっつけた、まぁ、それだけのことなのだが。。。意外と「アリ」なタイトルだと思わなくもなくはないことはない。

 前者は、本多劇場グループ公式HPの作品紹介にあるように、

“まったりとしてピリ辛スイーツな東京小店が、日常の延長線上にある少しずれた世界と会話で、滑稽な人たちの愛の不毛と孤独を描く。一年半ぶりの本作ではアメリカの安モーテルを舞台にB級映画を彷彿させる群像劇がくり広げられる”

 という約100文字が、見事に言い当てた作品でした。

 後者は、旗揚げ公演(02年4月)として、当初準備されていた作品(のちに第二回公演として上演)を抑え、同劇団の看板として打ち出そうとメンバーにより上演が決定された思い入れの深い舞台であり、かつ、観客から記念公演作品として堂々一位に推された作品だけあって、大変良かったです

 主宰の林氏の半自伝的要素が詰まった本作を大幅に改訂再構築したとのことだが、美術・照明・音響といったスタッフワークも含めレベルが高かった!(教壇のケコミが途中何度もはがれた以外は…)
 そう。高校の美術室が主なる舞台だ。弊団『大地のカケラ』と同じ。ただ、お上品な東演とは真逆の、ワルがたむろするワイザツ感が劇世界と見事にマッチしていた。美術は田中敏恵氏。良い仕事をする人だな、と見るたびに思う。
 また、オープニングの靴音をはじめ、繊細でアイデアも抜群な音響は田島誠治氏。『マーヴィン~』の音響担当・熊野大輔氏も関わるユニット「SoundGimmick」所属だが、彼とはそれとは別の長~いつきあいがある。…成長を感じた。

 俳優も負けじとハナマルだ
 豪華な客演陣含めて適材適所で、強烈な飛び道具の星耕介氏(赤坂隆役)、井内ミワク氏(妙子役)らの脇も含め、アンサンブルが何より良かった!
 中でも、半自伝的作品を自ら書き演出した林灰二氏の、内に秘めたパワーは圧巻

 少々上演時間が長かったが、それを苦にさせない演出もあったりして、まだまだ18日まで上演はあるので、是非足を運んで欲しい作品だ!
(時間があれば、公演終了後、
      もう少し突っ込んで書きたい作品)

 東京小店の作演出は集団名ながら、どうやら鈴木某氏がその中心にあるようで、彼は76年生まれ。Oi-SCALEの林氏は77年生まれと、奇しくも同世代。
 小劇場演劇の、これから脂が乗る年頃の作品を偶然にも続けて見ることになった。
 どちらも収穫でした
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あさがお

2007年02月09日 | 東演
 第17回下北沢演劇祭開幕から一週間(正確には九日)。
 弊団『マーヴィンの部屋』の幕開けまで、ふと気付けば二週間を切った(正確には12日)。

 昨日は衣裳パレードがあり、衣裳プランナーの萩野氏、かつら担当の内藤氏が登団。また前日のスタッフ会議を受け、乗峯氏(美術プラン)は舞台監督の古舘氏、制作田中と打ち合わせて、大道具の発注変更をかける・・・と、さすがに慌ただしくなってきた東演である。


 そんな中、僕は夕刻、劇団を出て阿佐ヶ谷(正確には南阿佐ヶ谷駅近くの成田東にある劇団手織座)に向かった。
 杉並演劇祭実行委員会の会議である。
 第4回がいよいよ来月始まるのだ!
 (3月3日~25日。8演目14ステージ)

 とはいえ、ある意味あとは参加劇団がガンバレば良いのであって、実行委員会は事務的確認をさらりとこなし、早くも第5回への取り組みにシフトするのであった。

 で、このシフトだが・・・まだ3回の実施でようやく4回目が迫っている、言ってみればまだヨチヨチ歩きの「演劇祭」である。
 初回は“朗読劇”中心で、今もその名残りはある。まだ僕が実行委員でなかった頃、それはそれで一つの個性だと思っていたのだが……。

 個性と言えば。。。
 「杉並演劇祭」の特色は、全区の公共施設を中心にした開催!というものもある。先発の、下北沢演劇祭しかり池袋演劇祭しかり“ひとつの街”にターゲットを絞り、公共民間ゴチャマゼのフェスティバルとは一線を画した。

 で。物事には何でも両面あって。それは「公」の観点から言えば浅く広く全区民に行き渡ると言えるし、逆に「お祭りとしては拡散している」と。

 そーゆー流れの中、杉並にも高円寺~阿佐ヶ谷~荻窪辺りは小劇場が密にあるから、それを活用しない手はない。なんて声も上がった。

 いずれにしろ、芽が出て、双葉が開き、本葉はこれから…って段階だ。
 可能性はいくらでもある。
 高円寺に演劇専用ホールが建設される。中には「阿波踊りホール」ってのも出来るのだという。うまくリンクすれば面白い。
 七夕に負けない「阿佐ヶ谷の顔」を目指す!・・・阿佐。。顔・・・あさがお。
 焦らず、手間暇かけて、美しい花がいつしか咲くことを信じて「杉並演劇祭」が育つのに一役買えればと思った昨夜であった。
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アドニス

2007年02月08日 | 身辺雑記
 下北沢に降り立ったことのある方はご存知でしょうが、本多劇場グループが林立し、テクテク歩けば我が東演にも行き着く南口。駅前は、ちょいとした広場になっていて、ちっちゃな時計塔もあったりして・・・
 個々の待ち合わせは勿論、サークルの集合場所、各店舗のビラ配り(最近はホットペッパーがキャラクターの着ぐるみともども揃いのユニフォームを着たバイトさんが重いクーポン誌を配布するのをよく見る)に、ゲリラライブなんかも見られる。
                                   
 その広場には、ドトール、宝くじ、北欧(パン屋)、TSUTAYAの入ったビルが面している。ビルの名は「アドニス」というのだが、それがいよいよ取り壊しになる。

 下北沢演劇祭のフラッグが商店街にたなびき、暖冬も後押しして賑わいだシモキタだが、騒々しいのには上記のような「再開発」の工事の音も。。。

 賛否両論(確かに両論あるだろうが、僕の耳にはどうも「否」の声ばかり聞こえてくる気がしますが…)の道路拡張は、その工事に留まらず、小田急が地下に潜ることも合わせてのプロジェクトなので、線路付近の建物のシャッターも次々下りている。

 昨夜、久しぶりに実家に帰ったが、途中の登戸や向ヶ丘遊園の様相が変わっていた。
 登戸駅前には大きなスーパーが完成。駅舎の工事も概ね形になったようだ。かたや整地された遊園の駅前は、これから大きなビルが建つ模様。
 なるほど、街は成長・・・ばかりでなく時には衰退も含め・・・移りゆくものだから、工事用のフェンスや鉄骨で色味をなくした街色は、美しく喩えるなら、サナギの何とも味気ないカサカサの茶色であって、やがて脱皮すれば美しい羽根を持った蝶が現れる、とも言える。

 個人的な話になるが、僕の親父は土建屋だ。そのようなクラッシュ&ビルドを繰り返し得たお金で僕の血や骨が出来ているとも言える……ので、余りキツく言えた立場ではない。
 ないけれども。やっぱ、ことシモキタに関してはな

 とにもかくにも、アドニスは一度消える。
 そもそもドトールなど個別の店舗は知っていても、そのビルを「アドニス」と認知しているのは、それを管理している小田急関連企業の人くらいだろうなぁ・・・。

 余談だが、そのドトールやTSUTAYA自体、フランチャイズを得たグループ企業の直轄経営らしく、パンの北欧も、北海道にある「株式会社北欧」の関東圏での営業権を持つ「北欧トーキョー」という小田急グループの会社の1店舗なのだそうだ。
 さすが小田急! デカイ。

 ちなみに小田急さんは、京王さん、東急さんとともに下北沢演劇祭にご協力いただいております。

   
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バニラ

2007年02月07日 | 鑑賞
                            【文中敬称略】

 区民Aの公演を終えた翌日のブログ(2/5)に…

   “下北沢演劇祭は始まったばかり
    東演として参加する本多劇場での本公演(2/21~)
    が控えております。
    切り替えて、今日からは「マーヴィン」モードだ”

 と書き、その通りギアチェンジした(正直に言えば、まだ移行中の)敏腕Pなのだが、マーヴィンモードと並行して「実行委員」としても多少は頑張れねばならないのをウッカリ忘れていた。。。

 ので、5日夜、早速『バニラ』を観劇。
 「JOE Company」が、Another Playと銘打った第3弾。

 主宰の小野寺丈が、外部から3人の俳優を招いて二人芝居のショートストーリー6本を作・演出。
 ゲスト3人は、『太陽にほえろ!』の殿下から20ウン年*、カッコイイまんまの小野寺昭、おしどり夫婦でのテレビショッピングMCもこなすが、元々は東京キッドブラザースの三浦浩一、サッカー元日本代表・柳本啓成の奥様でもある岡元あつ子という布陣。

 まだ公演中につき、ネタバレは避けますが、上記4人が6パターン全ての組み合わせで見事(?)に登場。
 やはり皆、華があります
 ただリーフレットに「本公演とは違う作品世界を模索し、演劇の新たな可能性を探求するために立ち上げた企画」とありますが、どうやらまだ模索探求の段階のようで、限りなくコントに近い短編って域がしないでもなかったです
 着替えの問題もあるのか、ACTごとの暗転が長いのもキビシサに拍車を掛けていたような・・・。

 嗚呼、思えば今年まだこれが2本目の観劇。
 昨年の110本には遠く及ばない。
 2~3月で、少しは巻き返せるかしら?

       *太陽にほえろ=72年7/21~86年11/14(全718回)
        ただし、殿下は80年に殉職。
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風の音は聞こえましたか?~区民A終演

2007年02月05日 | 東演
 2月3日~4日、北沢タウンホールでの第17回下北沢演劇祭/世田谷区民上演グループA『カレッジ・オブ・ザ・ウインド』(作/成井豊、演出/千田恵子)が無事幕を降ろしました。
                             
 これまで20人以上の大所帯でやってきたAグループにしては少な目のキャスト14名ということで、キャパ250超の客足が埋まるか不安だったのですが、例年に負けない大入りとなりました。
 2ステージとも200人を超えるお客様にお運びいただき、熱気が「俳優達」に勇気を与えました(そうして緊張や責任も)…。

 オープニング直後、客席から役者が飛び出し、アクションシーン、ダンスシーンと続けざまの見せ場で観客を引き付ける千田演出と、笑いあり涙ありのキャラメルワールドが相まって、ホール全体を巻き込んでいく・・・

      家族の六人が□々にほしみの名前を呼ぶ。
      ほしみがふと顔を上げ、周りを見目す。

 藤枝  どうしたの、ほしみちゃん?
 ほしみ 風です。風の音が聞こえたんです。

      ほしみが笑う。そして、またラジオに耳を傾ける。
      家族の六人が顔を見合わせて笑う。

 という感動のエンディングへ・・・

 2ステージとも、台本通り“風の音”が一人ひとりに聞こえたことを信じられる大変良い舞台になりました。

 「俳優」の皆様、本当におつかれさまでした。
 そして、会場に足を運んでいただいた皆様、ありがとうございました。


  さて。下北沢演劇祭は始まったばかり
  東演として参加する本多劇場での本公演(2/21~)が控えております。
  切り替えて、今日からは「マーヴィン」モードだ
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