映画と本の『たんぽぽ館』

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幸せになるための27のドレス

2008年11月09日 | 映画(さ行)
幸せになるための27のドレス 特別編

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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衣装ダンスからはみ出す27着のドレスの運命は

                  * * * * * * * *

ちょっと息抜きという感じで、時にはラブコメを・・・。
主人公ジェーンは、会社勤めの傍ら、
ブライドメイド(花嫁付き添い人)に生きがいを感じ、
毎日誰かの結婚式の準備に奔走しています。
人の結婚の世話は一生懸命なのに、自分の恋にはとても臆病。
長年片思いの上司に思いを打ち明けることもできない。
そんなときに妹テスがやってきて、
あっさりとその上司を虜にし、婚約してしまう。
でも、お人よしのジェーンは、
妹に以前から自分が彼のことを好きだったことを打ち明けることもできず、
妹のためにブライドメイドを務めることになってしまう。

なんだか、このジェーンに共感を覚えてしまうんですよ・・・。
結構こういう人って多いんじゃないかなあ。
なかなか自分の主張ができず、お人よしで、損ばかり・・・。
日本人なら特に多そう。
ほんとうにバカみたいなんだけれども、
こんなジェーンを好きになっちゃいまして、
通常のラブコメ以上に、彼女に感情移入してしまった気がします。

しかし、彼女の上司も、とんでもないニブチンですよね!
しかも、目立ちたがりやで、気に入られるためには平気で嘘もつくという
テスの本性も見破れないなんて!
そこへ行くと、ジェーンが上司を見る表情で、
彼女が彼を愛していることをすぐに見抜いたケビンはやはりさすが。
まあ、ここはオーソドックに、ちゃんと、ジェーンのよさに気付いてくれる人が現れる、というわけです。

さて「27のドレス」というのは・・・。
結婚式の時に、ブライドメイドはお揃いのドレスを着るんですね。
ジェーンはこれまで27人のブライドメイドを務めたので、
その時のドレスが27着もたまっている! 
しかし、これはど派手で、到底普段着ることはできない。
どの式でも花嫁は言い訳のように、
「これはすそを切ればまた使えるのよ・・・」というのですが。
どちらかというと趣味が悪くて、
また、花嫁が引き立つようにできている、というわけで、
実際、取っておいてもどうにもならないもののようです。
しかし、彼女は思い出があるから・・・と、すべてを大事にとってある。
けれども、彼女が人の幸せよりも、まず自分の幸せを考えようと決意した時に、
ドレスの運命が変わるわけです。

それから、先日「ブーリン家の姉妹」を見たばかりのせいで、
姉妹関係にも注目してしまいました。
話は全然別ですけどね。
かなり性格の違う姉妹が同じ男性をはさんで複雑な心境に陥っていく
・・・というあたり、似ているところもある。
私には兄がいるだけなんで、
やっぱり、姉か妹ががいればよかったなあ・・・と思います。
ライバルでありつつも、結局は寄り添うことができる、
そういうのがうらやましい。

2006年/アメリカ/111分
監督:アン・フレッチャー
出演:キャサリン・ハイグル、ジェームズ・マッデン、マリン・アッカーマン、エドワード・バーンズ