関ヶ原の戦い、西軍に影ながらの助力もむなしく・・・
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さて、ついに関ヶ原の戦いですかー。
徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍の激突ということなんですが・・・
これがなかなか・・・、各地の大名たちはどちらにつこうかと悩みに悩むわけですね。
日和見したり裏切ったり・・・いろいろと葛藤の後が見られてこれも興味深いところですよね。
とにかく何でもいいから勝ちそうな方につこうと考える。
どっちが正しいかなんて二の次だもんね。
確かに、どっちが正しいも何も、よくわかんないというのがホントのところでしょう。いやいやながら巻き込まれちゃった、みたいな。
そんな中、真田家は・・・。
昌幸、幸村は上田城にいて、守りを固めます。
そこを家康の息子秀忠率いる東軍の第2軍が攻めかかる。
こんな所はちゃちゃっと片付けて通り抜け、家康の1軍と合流するつもりだったわけですね。
ところがですよ、以前も徳川の大軍勢を撃退した上田城ですよ。
そう簡単にいくわけがない。
いろいろと敵を翻弄させる策略を巡らせてある。
戦いは頭でするもの。そして度胸。
こういうところが、真田家の人気の理由なんでしょうね。
とにかく、意外にも苦戦を強いられ、足止めを食った秀忠は、
ついに関ヶ原の戦闘開始には間に合わないというわけです。
結果、真田家は西軍の大きな援護をしたことになりますが・・・。
しかし、それにもかかわらず西軍は敗れてしまいました・・・。
著者は真田父子にこのように語らせていますよ。
「勝てる戦に何故、勝たなかったのであろう?」
「不思議きわまること・・・・」
「何故、勝とうとしなかったのか・・・・?」
あのような作戦、あのような戦将たちの決戦場における離反は、真田父子にとってとうてい信じかねるものだったといってよい。
そんなとき、真田の草の者たちが彼ら自身の手で家康暗殺を謀り暗躍します。
お江や、壺谷又五郎たち・・・。
あわや・・・というところまで行くのですが。
これは家康の悪運の強さ・・・ですよね。
まあ、そういうことになりましょう。
お江は、瀕死の重傷を負い、又五郎はついに命を落としてしまいます。
この巻でついに明かされるのですが、向井佐平次は又五郎の息子で、
つまり、佐助は又五郎の孫ということなんだね。
ははあ・・、そうか納得しました。
家康はその後、逃亡した石田三成や小西行長を捜し出し、処刑。
なかなかむごい措置でしたね・・・。
手かせ、首かせをはめられて、市中引き回しの後処刑されるという・・・。
かつて誰もがひれ伏した人物・・・と思えばいかにもむごいです。
戦国時代・・・と、今脚光を浴びてはいるけれど、結局そういう時代なんだよね。
そういうことだから、西軍の味方をした真田昌幸・幸村のことが心配なんだなあ。
家康が許すわけがない・・・。
ですね。どうなっちゃうのか。
・・・それは次巻につづく、ということで。
いやはや、さすがに、激烈な一冊でした。
![]() | 真田太平記(七)関ケ原 (新潮文庫) |
池波 正太郎 | |
新潮社 |
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これがなかなか・・・、各地の大名たちはどちらにつこうかと悩みに悩むわけですね。

とにかく何でもいいから勝ちそうな方につこうと考える。
どっちが正しいかなんて二の次だもんね。



そこを家康の息子秀忠率いる東軍の第2軍が攻めかかる。


そう簡単にいくわけがない。
いろいろと敵を翻弄させる策略を巡らせてある。
戦いは頭でするもの。そして度胸。
こういうところが、真田家の人気の理由なんでしょうね。
とにかく、意外にも苦戦を強いられ、足止めを食った秀忠は、
ついに関ヶ原の戦闘開始には間に合わないというわけです。



「勝てる戦に何故、勝たなかったのであろう?」
「不思議きわまること・・・・」
「何故、勝とうとしなかったのか・・・・?」
あのような作戦、あのような戦将たちの決戦場における離反は、真田父子にとってとうてい信じかねるものだったといってよい。

お江や、壺谷又五郎たち・・・。

これは家康の悪運の強さ・・・ですよね。

お江は、瀕死の重傷を負い、又五郎はついに命を落としてしまいます。
この巻でついに明かされるのですが、向井佐平次は又五郎の息子で、
つまり、佐助は又五郎の孫ということなんだね。



手かせ、首かせをはめられて、市中引き回しの後処刑されるという・・・。
かつて誰もがひれ伏した人物・・・と思えばいかにもむごいです。


家康が許すわけがない・・・。

・・・それは次巻につづく、ということで。
