映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

2016年01月10日 | 映画(さ行)
ヴァンパイアたちの生活実態



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ヴァンパイアの共同生活? 
何やら奇妙な作品。
見始めて実際チープな感じなので、う~んと思ったのですが、
だんだん面白くてハマってしまいました。
ニュージーランド作品というのも珍しいですが、
さすがに様々な映画賞獲得というのも納得できるユニークさでした。



時は現代。
ウェリントンの街に彼らは住んでいます。
夕方6時に起床の目覚ましが鳴る。
きれい好きで口うるさいのがヴィアゴ。
昔は「串刺し候」などと呼ばれた恐ろしげなのがヴラド。
反抗期の問題児がディーコン。
そしてなんと8000歳というのがピーター。

ヴァンパイアは不老不死で姿が変わらないと言いますが、
さすがに8000歳ともなるといかにも怪物めいてきてちょっと怖い。
ピーターを紹介するヴィアゴがちょっとビビっていたりするのもおかしい。



さて本作は、彼らの暮らしをTVクルーが潜入して
ドキュメンタリーを撮っているという体裁になっています。
はじめのうちは彼らののんきな生活の様子が紹介されていきますが、
ある時、彼らは一人の大学生ニックに噛み付いて仲間にしてしまいます。
ニックは新米のヴァンパイアなので好き勝手なことをする。
面白がって空を飛び回ったり、人にも平気で自分の正体を話してしまったり。
ある日、ニックが彼の生前(?)の親友、スチューを連れてきます。
ところが妙に生真面目で最新のテクノロジーにも詳しいスチューを、何故か皆が気に入ってしまい、
「決して彼には噛みつかないこと」などと協定を結んだりする。
でも、このことが次第に騒動に・・・。



数々のヴァンパイアの伝説や映画作品を逆手に取った本作。
なんともバカバカしくも笑える痛快作品でした。
監督のタイカ・ワイティティ、ジェマイン・クレメントが出演もしています。
いろいろな国でユニークな作品創りをしている人達がいるもんですねー。

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』 [DVD]
タイカ・ワイティティ,ジェマイン・クレメント,ジョナサン・ブロー,コリ・ゴンザレス=マクエル
松竹


「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」
2014年/ニュージーランド/85分
監督:タイカ・ワイティティ、ジェマイン・クレメント
出演:タイカ・ワイティティ、ジェマイン・クレメント、ジョナサン・ブロー、コリ・ゴンザレス=マクエル、スチュー・ラザフォード
ユニーク度★★★★★
ホラー度★★☆☆☆
満足度★★★☆☆