燃え狂う嫉妬の炎
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1929年、ノースカロライナ州。
製材所を営むジョージ・ペンバートン(ブラッドリー・クーパー)は、
火事で家族を失った美女セリーナ(ジェニファー・ローレンス)と出会い、すぐに結婚します。
セリーナはおとなしく家事に勤しむタイプではなく、
夫の事業にも積極的に参加するバリバリタイプ。
ジョージは、そんな妻のことを気に入っています。
さてしかし、この地にはかつてジョージのお手つきになった女性がいて、
この二人が結婚したときには身ごもっており、そしてついに男児が誕生しました。
やがて、セリーナも妊娠したのですが、流産の末、
今後妊娠できない体になってしまいます。
そうなるとジョージは実のわが子である赤ん坊が気になって仕方がない。
密かに写真を持ったり、育児の援助金を出したりします。
誇り高く常に自分の思う通りにならないと気が済まないセリーナは、
夫のその行動に気づいて・・・。
炎の女。
なるほど、セリーナの感情は激しく強く、炎そのもの。
私、強い女性は好きですが、これはその方向が間違っている。
いや、そもそも安直にそこらの女に手を付けてしまう男が悪いに決まっていますが。
イマイチ、どう感情移入すべきなのかよくわからない。
ということで、ストーリーとしてはなんだかなあ・・・という感じだったのですが、
この時代背景がなかなか興味深かったのです。
ちょうど世界恐慌の時期ですが、ここは森林の木を切り出す山の中の町。
株に手を出す人などもいないので、表面的にはさして変わりはないのですが、
ジョージの経営する製材所の経営が苦しくなってきているのです。
そしてこの土地が国立公園になる計画がある。
美しい緑の森を守っていくのか、それともありったけの木を切り出して砂漠にしてしまうのか・・・。
まあ、今の私達の感情からすれば環境保全が当たり前と思えますが、
木を切って生活している人々から見れば死活問題。
木材を運ぶための小ぶりの蒸気機関車なども出てきて、
なんだか魅力的な背景なのでした。
セリーナ 炎の女 ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray] | |
ジェニファー・ローレンス,ブラッドリー・クーパー,リス・エヴァンス,トビー・ジョーンズ | |
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント |
<WOWOW視聴にて>
「セリーナ 炎の女」
2014年/チェコ・フランス・アメリカ/109分
監督:スサンネ・ビア
原作:ロン・ラッショ「セリーナ」
出演:ジェニファー・ローレンス、ブラッドリー・クーパー、リス・エバンス、トビー・ジョーンズ、デビッド・デンシック
女の凶暴度★★★★☆
満足度★★.5