ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

演歌ショーを組み込んだ芝居を作りたい!と思っている。

2016-09-21 09:08:48 | 演劇

 菜の花座12月公演、なにを出すか?メンバーたちはコントの稽古に熱中、こちらは一人を資料読みながら頭を悩ませている。大衆演劇に関する資料だ。

 濃密で熱狂的な世界が広がっていたんだなぁ!驚いてしまう。いやいや、今も一部にはふつふつと滾っているらしい。こってりとした芝居があって、その間を歌と踊りの演歌ショーでつなぐ、大衆演劇の舞台、大して知らないままに、何故か、惹かれてきた。置農演劇部で演歌ショーをレパートリーに取り込んだのもその所為だ。なにか、人前で演じることの核のようなものが、大衆演劇にはある。ただただお客さんに仕えるサービス精神、客席とともに作り上げる一体感とか。大衆演劇の魅力、魔力、そんなものに引き寄せられて、いつか、大衆演劇っぽい舞台を作ってみたいと思い続けて来た。数年前上演した『面影チャンチキ』はチンドン屋に魅了された男の一生を描いた。これも、大衆演劇的なものへの憧れが作らせた舞台だったんだろう。さて、今回は年来の野望を、どう仕上げるかってことだが。

 ことの起こりは置農演歌ショーだ。日本舞踊や伝統芸能などとはおよそ縁遠い高校生を粘り強く熱心に指導してくれたのが藤柳流師範の藤柳美香次さんだったのだが、この踊りの名手を生かした芝居が作れないものだろうか?これが、発端なのだ。大衆演劇的なものを仕上げるには、どうしたって本格的な舞踊が必要だ。いくらなんでも、菜の花座団員の俄か仕立てじゃお客様に失礼だ。ここはしっかり本格的な踊りを舞台に乗せたい。数年前から漠然と温めていた案を、この春川西町芸文協の新年会の席で思い切ってお願いした。快諾をいただき、いよいよ、その実現に向けて動き出しているという次第だ。

 ご一緒に舞台を作ると言ったって、ただのコラボのような、お互いに無関係に1ステージ担当するなんてやり方はするつもりはない。踊ってもらうにしても、芝居の中に緊密に組み込まれたものにしたい。だから、やろうとしていることは、大衆演劇の公演とは一味違っている。美香次さんやそのお弟子さんには、踊っていただくだけじゃなく、芝居もしてもらうつもりだ。なんて、言うは易し、行うは難し、だ。団員に股旅ものの芝居や立ち回りもさせたい。これも難題だ。しかも、大衆演劇だけで終わらせるつもりもない、なんて欲張ってもいる。踊りや股旅ものや立ち回りを、現実を絡めたストーリーでつなぎ合わせたい、こんな不敵な考えを持っている。

 この無謀な夢想、本当に実現できるんだろうか?頭の中はハチャメチ状態で、迷路のど真ん中で途方に暮れている。とりあえず、資料を読む。長谷川伸の作品を読み、女剣劇の大江美智子の伝記を読む。ユーチューブで昔の歌謡曲を聞く。そんな手探りの中から、きっと何かが立ち現れてくるだろう。いや、絶対、立ち上って来る!そう信じて、今日もぐるぐる堂々巡りを続けよう。

 

コメント
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