ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

さあ、本読み開始!シニア5期生公演『生前葬につき』

2016-09-03 09:31:01 | シニア演劇

 台本を渡してから1週間、いよいよ、台本読みが始まった。今回も開始時間前から一人残らず集合、さぁ、早く読もう!の意気込みがビンビン伝わってくる。無駄ばなしなんかしてる雰囲気まるでなし、まずはフィナーレで踊るCobaの曲を聞き、劇中のよさこいの音源をチェックしてから、本読み開始。

 装置、衣装、道具のことなど頭に入れてもらわなくてはならないので、ト書きを読みつつ、時折立ち止まって解説しながら進めた。前回の稽古で、それぞれの役について、配慮すべき点など伝えておいたが、やはりなぁ、言葉だけじゃ無理だった。まっ、そりゃそうだろ、十分に想定内。セリフ一つ一つを何度も何度も言い直してもらいつつ、目指すべき役作りにじわりじわりとにじり寄って行こう。

 まずは、声の大きさ、それと腹から出ているかどうか。人間普段から大きな声で腹から絞り出して話ししている人なんて少ない。いや、そんな日常会話をする人には近づきたくない。まっ、小さな声、普通でしょ。まずは、舞台での声の出し方を理解してもらおう。小さな声で上手に言うより、下手でも腹から出た大きな声の方が観客には伝わるんだって話しなどしながら、何度も言い直してもらった。

 次の問題は、案の定、アクセント、イントネーション。前回目星をつけていた人、数人がなかなかの重症患者だった、やっぱり。日本語のアクセントは音の強弱ではなく、高低なんだってこと、同じ単語でも、単語単独でのアクセントと文節に組み込まれた時では変化する場合がある、などアクセントの基本を教え、待ったをかけた箇所を繰り返し言い直すことをしつこく要求した。そうそう、最近のテレビアナウンサーのアクセントもかなり出鱈目になってる、そんなことも話題にしながら、やさしく厳しく、もう一度、もう一度。

 台本から役柄を掴むてのは、初めて台本読む人にはなかなかの難事業みたいだ。そりゃそうだ、台本には性格だとか、心の動きなんて書かれてないもの。セリフの羅列の中に所々埋め込まれたヒントを探しては掘り起こす努力が求められる。いや、ほとんどのヒントが微妙過ぎて、ある程度慣れとセンスがなければ見過ごしてしまうものなんだ。なので、セリフ一つ一つの意味合いとか、気持ちの背景とかを丁寧に説明しながら、これまた繰り返し、やり直し。

 前途ほど遠し!の感は強いけど、まだ3か月もあることだ、諦めずねちっこく進めて行けば、本番には見違えるような演技を披露してくれるに違いない。今回だって、わずか3時間の稽古なのに、間違いなく声が出るようになってきているし、役に応じた声や話し方を身に着けつつある。理解力の高さ、耳の良さ、そして、指摘を聞き逃すまいとする集中力、いいよぉ!それが大切なんだ。

 次回はダンスレッスン、カーテンコールのダンスが中心だけど、劇中フィナーレのダンスについても相談してみよう。絶対!カッコいいシーンになるんだから。みんなはまるで半信半疑だけど、僕にはよくよく見える、華やかに舞う8人の優美な姿が。それが演出ってもんだけどね。

 

 

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