ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

パンが美味く焼けた!ってブログに書くほどのことか?

2016-09-29 08:53:10 | 暮らし

 久しぶりにごはんパン。知り合いから頼まれて、食パンと三食パンを焼いた。今回は上手く焼けた。美味くできた。

 レシピも固まり、方法も手慣れたものになって、まぁ、大きな失敗はしなくはなったな。材料の入れ忘れとか、量の間違いとか、けっこうやらかしたもの。生地べたべたで捏ねるのにえらく苦労したとか、窯のガス点火を忘れて、パンが勝手にどんどん膨らみ慌てふためく、なんて右往左往も経験した。ついうっかりで黒焦げなんて泣くに泣けない大失態にも打ちのめされたりした。

 以前は、レパートリーを増やしたいと、菓子パン様々、ロールパンいろいろに挑戦したり、デニッシュなんかにも手を出したり、クリスマスのシュトーレンまで作ってみたりした。。食パンも3種類以上の配合を試してみたり、やたら張り切って、まるでパン屋を開業するくらいの意気込みで、週1のハイペースで焼いていた。最近は、これぞごはんパン!って、自信あるレシピに絞って、月に1,2度、頼まれたら焼くってご隠居の趣味のパン屋に徹している。

 大失敗はなくなった、とは言っても、いつもいつも最高のパンが焼けてるってわけじゃあない。合格ラインを踏み外さないってだけだ。これぞ95点!なんて満足できるパンはなかなか焼けない。それが、今回は、ほーっ!と喜びのため息をもらすほどのものが焼きあがった。こりゃ、一つ、ブログに書いて自慢しなくっちゃ、ってわけだ。

 何が原因だ?多分、気候だな。温度、湿度、パンには最適の環境だったんだろう。25℃、暑くなく、寒くなく、湿度75%、外は雨。こんなところがパンには最高の住み心地なんだ。でも、そればかりじゃあない。捏ね方とか、捏ね上げ温度とか、焼き上げ温度とか、ごはんの柔らかさとか、いろいろ重なったんだと思う。窯の温度が上がらず、ぎりぎりまで発酵させてしまった、なんて怪我の功名もあったかもしれない。要するに、すべてがパン生地のお好みに沿ったってことだ。

 パン屋さんなら、そんな条件はすべて、人工的に管理する。空調あり、製造機械あり、タイマー、サーモスタット付き窯あり。常に80点、90点の仕上がりは当たり前だ。だから商売で成り立つ。そこから見ると、なんと低次元で喜んでることか、って笑われることだろう。

 でも、一回、一回、失敗したり、上手く行ったり、そこそこだったり、この仕上がりの多様さに一喜一憂するって楽しみは、手作りならではのものだ。多くの場合プロの工場パンを超えることはないが、時に厳密管理のパンをはるかに越える超絶パンが出来てしまうこともある。そう、今回のように。それと、作り手の手の温もりが、食べる人に伝わるって心の効果も大きい。こんなにも世間に美味美食があふれていても、手作りする人は後を絶たない。ていうか、じわじわと手作り志向が広がっているってわけだ。

 ということなので、失敗することも手作りならでは良さ、いつか、目の覚めるような逸品が仕上がることを夢見つつ、趣味のパン作り、続けて行こうかね。

 

 

コメント
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