残念だが、女の話しじゃない。ランニングシューズの話しさ、たかだかね。
このミズノウェーブライダー17、沢山の思い出をくれた。4年前の長井初ハーフ大会からレースはすべてこのシューズと一緒だ。フルマラソン5回、ハーフは7回、それに10マイルや10キロレースも含めると20回近いレースを支えてくれたっとことになる。最近じゃジムでもこいつがお気に入り、いったいどれだけの距離を走り続けたんだ。
出会いは偶然、アマゾンのタイムサービスで、てへっ、いいの?って値段で手に入れた。その前に買ったそこそこ高いニューバランスが小指の付け根が痛く、失敗してたから、まっ、安けりゃダメでも諦めがつく、って衝動買いしたんだった。
ところが、履いてみると、不格好な足の形にも馴染んでくれて、クッション性の良さとともに、ベストフィット!思いがけず長期連続使用となっちまった。
走り方が下手なせいで、右かかとは大きくすり減って、これまでも、そろそろ替え時かな?って悩んだこともあったけど、アッパーが破れたってわけじゃなし、紐もいたって丈夫、裏面の減りも、まだまだ溝、くっきりしてる、つるっつるの僕の車タイヤに比べりゃ、上等なもんさ、滑ったりしねもん。それと、靴なんか手に入らず裸足でトレーニングしてる子どもたちだって世界にゃ大勢いることだし、贅沢は言えんよ。履きつぶせ、使い尽せ!こりゃとても使えんわ!ってお手上げになるまで履き通そうか、とここまで愛用し続けてきた。
でも、先週の霞ヶ浦マラソン、いざこいつを着けて立ち上がってみて、驚いた。なんか、体が斜めに傾いてる感じ!足の裏が地面にピタッと張り付いていない!上から見ても、明らかに、靴の内側が大きく外にはみ出してる。そりゃそうだ、靴の裏はこの状態だもの。
横から見ればもっとよくわかる。右かかとは、1センチ以上すり減って、ソールのほぼ限界まで来てる。
こ、これは、この靴で42.195キロ、5時間弱、走り続けられんの?途中足に負担がかからない?こりゃ不安だ、大いに心配だ!幸いレースに支障はなかったものの、あっ、こりゃもう、このレースがこやつの引退レースだな、と見限ることにした。
大会終了後、すぐに靴を洗って、最後のおめかし。乾いたら、捨てる、見限る!っと決めて、新しい靴を下して使用し始めたのだが、なんか全然履き心地が違う。ウェーブライダー17、ずっとずっと、いい感じなのよ。よく見れば、指の付け根の屈曲部分は穴が開ている。積年の汚れもしみ込んだまま。薄汚い。でも、その使い込み感が、なんか、ベテランランナーを匂わてくれて、満足感をくすぐるんだ。
うーん、どうしたもんか?
裏面ソールが大きく傾いた靴で走ると、さらにフォームが崩れて行きそうで、それも怖い。ここらで新しい靴と正しい走り方を身に着ける努力をしてみたい。立ったときの斜め感、ってどうしたって異常だ。足にも、走り方にも良いわけがない。でもなぁ、この愛着、このモッタイナイを大切にする気持ちも捨てがたい。
と、いうことで、1週間経つも、未だに処分が決められずにいる。取りあえず、ジムでは新しいミズノに乗り換えてはいる。でも、こいつもなぁ、もっとお付き合いしてあげてもいいような、気持ちも捨てきれない。
どうしたもんか?どうしたもんか?どうしたもんか?