PAって何だ?何の略?お教えしましょう、Public Address、つまり小難しく言えば公共への告知。って話題から講座は始まった。フレンドリープラザ主催の「PA講座」。いい企画だねぇ、待ってたぜ、って講座だ。講師はレコーディングエンジニアの安部徹さん。へぇ、どういうつながりで?って疑問に思ったら、館長の中学・高校の同級生だった。なるほど。
おっと、公共への告知、じゃ何のことかわからんよね。ほれ、ライブとかでマイク何本も立てて、コード引っ張りまわしちゃスピーカーとかに繋いでる、あれさ。そう、生音の電気的拡声機構、なんて言葉だ!つまり、もういいな、わかるよな。
なんだって、ジイサンがPA?お答えしましょう。菜の花座もPA駆使するようになったからさ。去年、思い切って買ったのよ、簡易PAセット。スピーカー2本に音響卓が組み合わさって10万円弱って最安レベルのものだけど。でも、特殊な足元マイクとか接続コードとかCDプレーヤーとか、なんやかや揃えたら、菜の花座としちゃ清水の舞台から飛び降りるほどの投資になっちまった。用途は主に、出前講座での音響。声の通りにくい公民館とか、騒がしい観客なんかに対応するためだ。それと、昨年の『ニャン婆と時之助』のように、歌とダンスが入る舞台もこれからさらに作っていきたいって思ってるんでね。
さて、講座の方は盛会、30人の定員いっぱいの参加だ。へぇ、こんなに関心高いんだ!と驚き。アマチュア音楽愛好家もスタッフ重視の時代に成って来てるんだ、なるほどね。半円形に囲んだ聴講者の前には、長テーブルに音響卓、その横にはブームスタンドにセットされたマイク数本。左右にはスタンドに乗ったスピーカー、中央の講師の説明で始まった。
今回は超入門編ってことで、機器の名称の紹介やら用途、使い方など初歩的な内容で概論終了。まっ、ここいらはすでにいじっているので、ほぼ了解事項、わかってるよぉ、なんて高く食って聞いてたら、フェーダーの上に付いてるヘッドアンプ調節ダイヤルの使い方がまったくわかっていなかったことが判明!やっぱりネットでの自学自習だけじゃダメだなぁ。
休憩の後、実際にコードを接続する実習。これは、知ったかぶりして、パス、他の参加者にできるだけ触ってもらうようにした。ラインが繋がった時点で、実際の演奏を音響機器を通して増幅し、楽器同士バランスの良い音楽を仕上げる取り組みになった。演奏してくれたのは、地元のミュージシャンたち。ギター2本にサックス、それとカホンは館長。ギターは楽器から直接、卓の接続端子に、サックスとカホンはマイクを立てて、それぞれ音響卓に繋いだ。これをフェーダーを動かしつつ、各楽器の音量を上げ下げして、最適なバランスを見つけ出す練習を参加者が交代で行った。
が、ミュージシャンてのは、演奏しだすと、もう止まらないのよね、いつの間にかジャムセッションになっちまって、ついには参加者までがボーカルに加わって、音作りなんてそっちのけ、講習会だかなんだか、わからんようになってしまった。みんなずいぶん楽しんだみたいで、ああいうノリは音楽やる連中の特権だな。
最後に質問コーナーでは、コンデンサーマイクとファンタム電源を繋ぐ際に気になっていたことを確かめることができた。それと、CDプレーヤーも交換端子を用いればライン入力に接続が可能だってことも教えてもらって、目から鱗!これはさっそく試してみなくっちゃ。
でも、この機会でもっともっと有意義だったのは、地元で定期的にコンサート続けてるグループと繋がりができたことだ。満月コンサート、って、毎月、満月の夜に演奏家たちが集まって楽しんでるってことなんだ。なんだか、宮沢賢治の世界みたいじゃないか。ここのメンバーにもしかしたら、作曲担当してくれる人もいるかも知れない、これは大切な縁だ。菜の花座、この先、ミュージカルに一歩一歩にじり寄って行くつもりなんでね。
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