自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

和歌と浄化・穢れ祓い

2015年06月22日 | 超古代日本の精神(ホツマツタヱ)

言霊の威力~超古代から現代まで   2015・6・22

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先先回のブログ “わか姫の話”の中で、“あかはなま~”から

始まる あわの歌 を 金折命((が常に唱え、身体の24経絡の

順気を整えていたことを書いた。

金折命の養女であった、わか姫にもこれを早くから教えられ、

姫は管弦【琴】をひきながら歌の道に秀でた才能を示す。

'あかはなま' は 5文字、次に続く節、 'いきひにみうく' は

7文字、その繰り返しの、5.7 の 5.7数で歌が綴られる.

超古代史の中にすでにみられる歌の基本的形は、言霊を継承

するのに最適だったと言える。

たとえば、言霊を使って歌を詠んだ、その他のエピソードが

”わか姫の綾”に記されている。

 

或るとき、稲田に害虫が発生し、被害がおよび、農民たちは

嘆いた。

そこで、わか姫と、天照大神の中宮である、瀬尾律姫は言霊

をもってしてこの害虫を駆除したとある。

 

“中宮は田の東(き)に立(た)ち

玄(おし)参(くさ)を持って

扇(あお)ぎ、若姫の神は歌を

詠(よ)みて祓(はら)い給えば、

蝗虫は忽(たちま)ちに去(さ)れり。

この故に向津姫は詔(ことのり)

して、この歌を三十人の侍女

を田の東に佇(たたづ)ませて、

各々共に歌わしむなり。“

 

その歌は

“たねはたね  うむすぎさかめ 

まめすめらのぞろはもはゝそ 

むしもみなしむ“

 

現代の言葉(漢字づかい)に振り替えると、

「田(た)種(ね)畑(はた)種(ね) 

大麦(うむ)小麦(すぎ)栄(さか)芽(め)

黒豆(まめ)小豆(すめ)等(ら)の

稲(ぞろ)葉(は)も喰(は)めそ 

蝗(むし)も皆(みな)鎮(し)む」

 

この歌を、わか姫は女官と一緒に、繰返し三百六十回

詠うと、

“蝗虫は西の海にざらりと

飛(と)び去(さ)り、汚(お)穢(え)

を祓(はら)えば、稲はやはり

若やぎ甦(よみが)えるなり。”

 

と効力を奏し、害虫は飛び去って行ったことが

記されている。

この話しが元となり、5・7調の形式をそなえた歌を  

和歌” と名付けたと言う。

この時の害虫の駆除に、わか姫が一役かった、

紀(き)志(し)伊(い)国(くに) をそれ以来、和歌の国 

呼ぶようになったと、秀真伝えには記されている。


“歌の徳により枯れたる

稲の若返(わかかえ)る故、

歌(うた)を和歌(わか)と

名付け紀(き)志(し)伊(い)国(くに)を

和歌(わか)の国(くに)と稱す。”

 

言葉の威力という意味では、真言やマントラなど、呪文や

経も含めて、現代にまでその力は広く認められているところ

だが、身近なところで ヨガナンダ師の幼少期の、こんな

エピソードもある。


それは ”あるヨギの自叙伝”に登場する師の思い出話しで

ある。

同時に 言葉の力、善い言葉のみを使おうと呼びかける

逸話にもなっている。

兄弟ケンカで言葉の投げ合いはつきものだ。

幼いヨガナンダ師は ことの成り行きで 怒りにまかせて、

妹にたいして、明日までに”大きなおできができるぞ!”

と宣言してしまうのである。


すると、ほんとうに、妹の顔に、おできが出て、ヨガナンダ師

はびっくりしたというお話しだ。


”念”の籠った言葉、”念”の字体は、今の心 と書くが、その 

(久遠の)の中から出た言葉は物事を造りだす力を持つので、

善きにせよ、悪しきにせよ、その言葉通りの事態を招へい

するということだ。

 

キリストさまも、死人ラザロに対して、言葉で”目覚めよ”

という言葉を投げかけて 生き帰らせたことが聖書に

出ている。

言葉の持つ威力を忘れてしまいがちな現代人だが、

確実に太古より言葉の持つ力は、変わらずに存在している

とつくづく思う。


ところで最近 テニス選手だった松岡氏が 格言集を出して

話題になっているという話を聞いた。

インドの息子の部屋にも 日めくりカレンダーがあり、

簡潔で的確な言葉が毎日読めるようになっていた。

少し興味を持っていた矢先、テレビで氏のことを取り

上げて、家族たちのエピソードも織り交ぜながら、考え方

や生きかたの紹介する番組を見た。


幼い子供が、暑いさなか、母親と歩きながら”寒い寒い”

とつぶやく。

熱でもあるのかと想い、心配で額に手をやるも、熱はなさそうだ。

”何故、寒いの?”と聞く母に、松岡氏の子供はこう答える。

”パパが暑ければ、寒い寒いと言葉で唱えていると、本当に涼しく

感じられるようになると教えてくれたの”


心頭滅すれば火もまた涼し~

この言葉を文字通り、日々の生活に取り入れている松岡氏も

それに従うご家族の方達も”すごい”と思った。

同時に、言葉の威力を知っているかただからこそ、他人が

聞いたら吹き出しそうな話かもしれないが、徹底した実践を

行っているのだとも思えた。


しかし、そうは言っても肩の力を抜く加減も必要かもしれない。

言葉の力は絶大だが、その力を発揮させるのは、やはり、

人力を超えた大きな力が作用することも事実だと感じる。

その”大きなる力”を信じられれば、躍起(やっき)になること

もないだろうし、文字通り”適当”である”ほどほど”で周囲との

調和もとれてくるのだろう。


何やら脱線してしまったが、わか姫の言葉、祈りの和歌は

稲につく害虫を吹き飛ばし、聖人の言葉は、その通りの

状況を造りだす。

私たちも 自分を浄化しながら、大いなる力を通して、

自分の祈り(願い)の成就を願う。

正しき人の言霊は希望を言葉に託したとき、すでに

成就する率が高くなる。

本当の祈りの効果を知っている人は、すでに、自分の

願いは実現しているのだという確信と感謝を持って

いるから、さらに高い確率で祈りは成就するものだ。

言葉の力、言霊の力は存在する。

秀真伝えのこうした話を知ると、太古の昔から、和歌を詠み、

穢れを祓い、心身すら浄化していた日本人の叡智を知りえる

気がする。

 

 

 

 

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