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「主は近い。喜べ。」:なぜ喜ぶのか?2020年前の馬小屋に生まれたイエズス・キリストとは誰なのか?

2020年12月12日 | お説教・霊的講話

アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、2020年12月13日は待降節第三主日です。

「テレワーク」方式ではありますが、皆様にYouTubeで「待降節第三主日の説教」の動画をご紹介いたします。

待降節が始まりました。クリスマスの準備をいたしましょう。

この動画が気に入ったら、お友達にもご紹介くださいね。

天主様の祝福が豊にありますように!

トマス小野田圭志神父


ロザリオ十字軍の起源:第二次世界大戦後のオーストリアとドイツの違い

2020年12月12日 | お説教・霊的講話

アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

2020年11月22日、聖霊降臨後最終の主日に東京で録画した小野田神父のメッセージをご紹介いたします。



聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆さん、

昨日からロザリオの十字軍が始まりました。聖ピオ十世会の総長パリャラーニ神父様が、特に「ミサ」と「聖なる召命」が与えられる為に、ロザリオの十字軍を始めました。

特に世界中では、ミサが捧げる事ができない、公のミサを捧げる事ができない、あるいは与る事ができない、という方々がたくさんおられます。たくさん苦しんでいます。そのニュースを見ると本当に胸が痛くなるほどです。

幸い日本ではまだミサが自由に捧げられていますけれども、世界中の方々の為に、そして日本でもミサが自由に捧げられ続ける事ができますように、特にクリスマス、来年の復活祭と、大切なミサがたくさんあります。その為にも皆さんどうぞ、ロザリオの十字軍に参加して下さい。

歴史的な出来事として、こんな出来事があります。

第二次世界大戦の後、枢軸国は罰せられました。ドイツは東西に分けられて、そして一方は共産ソ連が、そして一方は自由諸国が占拠しました。ベルリンも二つになりました。オーストリアも同じ事が起こりました。やはり分断されて、そして首都のあるウィーンも分断されました。

ところで、ドイツとオーストリアの違いをご存知ですか?

オーストリアでは、あるフランシスコ会の神父様が、ペトルス・パヴリチェク Petrus Pavlicek という神父様が、マリアッツェルという有名なマリア様の巡礼地に巡礼に行って、マリア様にお願いしました、「何とかして、この私たちの祖国を助けて下さい!」

すると、インスピレーションを受けて、「ロザリオの十字軍をしよう」という事になりました。「特にファチマのマリア様の意向に従って、ロザリオを唱えよう。罪人の回心の為に、そしてオーストリアの自由の為に、ロザリオをしよう」と呼びかけると、オーストリアの人口の10人に1人が、この「ロザリオをする」と約束しました。それが1947年の話です。

その後、ロザリオを祈った後に、1955年4月、いきなりソ連は、「もうオーストリアから撤退する」と言い出したのです。政治的に、一体、得がどこにあるのか全然分かりません。なぜオーストリアはそうであって、他の国はそうでなかったのか、説明がつきません。

実はドイツでも、あるいは他の国々でも、何とかしてソ連の軛を取り払おうと、解放されようと色々な人間的な努力が試みられました。しかし全く無駄でした。却って圧迫は大きくなるばかりでした。

オーストリアは1955年、遂に10月、ソ連の軍隊が出て行って、そして全く自由になりました。

同じ事が起こったのは、ドイツでは1995年の話でした。40年後の話でした。

この違いは何か?『ロザリオ』でした。皆オーストリアの人々が、その時皆、政府関係者も合わせて祈りました。「ロザリオのマリア様のおかげだ」と。

ですから、愛する兄弟の皆さん、ロザリオのお祈りを致しましょう。ファチマの聖母はこう約束しました、「私たちにとって、ロザリオで解決できない問題は全くない」と。「国際問題であろうが、経済問題であろうが、社会問題であろうが、家族の問題であろうが、修道院の問題であろうが、全てロザリオで解決できる」と。

ですから、このロザリオの十字軍に是非参加して下さい。そしてミサが世界中で自由に捧げられる事ができますように、お祈り下さい。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

チャンネル登録をなさいますと、新しくアップされた動画の通知が届くので便利です。チャンネル登録は、ここ「SSPX JAPAN 聖ピオ十世会日本」をご覧ください。



【再掲】「私はあなたの母です」──グァダルーペの聖母

2020年12月12日 | カトリックとは
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 12月12日は、グァダルーペの聖母の祝日でした。このグァダルーペの聖母に関する記事、『「私はあなたの母です」──グァダルーペの聖母』をご紹介します。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

原文はこちら
I am your mother": Our Lady of Guadalupe
「私はあなたの母です」──グァダルーペの聖母

 細やかな心配りの善き母親として、幸いなる童貞マリアはその子らを守ってくださる。

 グァダルーペの聖母の祝日は、アメリカ合衆国では十二月十二日に祝われている。一五三一年十二月のファン・ディエゴへの聖母のご出現と、それに続いて起こったファン・ディエゴのティルマ(植物繊維で織られた荒布のマント)にくっきりと印された聖母の絵の奇跡を三級祝日として記念している。



 この奇跡の絵はアステカ族の象徴的な──あるいは記号的な──言語として、アステカ族の多くの階級に向けて語りかけた。だが、まず第一にこの絵が教えていることは、テペヤックの丘のおとめは何者であるかということ、「太陽をまとい、月を足の下に置き、頭には十二の星の冠をいただく」ことで示された、おとめのおん力である。この重大な象徴化は、ファン・ディエゴにナワトル語で与えられた名前──「Coatlaxopeuh コアトラショペ」──スペイン語で「グァダルーペ」と翻訳された──「蛇を踏み砕く者」という意味──で念入りに確認された。ここでは単に悪魔についてだけでなく、具体的にアステカの多神教について触れている。




 この目を見張る奇跡がもたらしたものは、数百名のメキシコの原住民たちによる、唯一のまことのカトリック信仰への回心という奇跡的出来事そのもの以外にはあり得ない。それまで、この地のさまざまな階級の人々は、 異教の中でも最も残虐な形をとったことで知られるアステカの宗教のもたらす災難(例えば一日に一万人以上の人身御供を新たな神殿に捧げる)に苦しんでいた。



 ティルマに描かれた肖像について述べるなら、聖母は慰めるような物腰と姿勢で、平和と静穏を内側から放ち、しかしながら穏やかな力強さでアステカの凶暴な血に飢えた神々を圧倒している。この異教の最も強力な二つの神々──太陽の神を遮り、月の神を足の下に置くことで鮮やかに立証してみせたのだ。



 アメリカ全土の霊魂たち(北、中央、南のどの領土に住んでいようともである──従って 『南北アメリカ大陸の元后(Empress of the Americas)』なる聖母の称号は妥当である)へのグァダルーペの聖母の面影に表された行き届いた心遣いは、聖母がファン・ディエゴに言われた「私に信頼なさい。私はあなたの母なのですから」という慰めとなる言葉に端的に表されていることを思う時、よりいっそう深く理解されることだろう。



「私はあなたの母です」

 次に述べるグァダルーペの聖母の言葉は、アントニオ・ヴァレリアノによってナワトル語で書かれた、このご出現と奇跡の数々についての十六世紀の歴史的記事、Nican Mopohua(報告書)からの引用である。これらの聖母のお言葉は、数日間に渡ってファン・ディエゴに語られた。読者の方々が、聖なるおん母の細やかな心配りの、慰めとなるメッセージに集中できるよう、歴史的背景は省略してある。




最初の御出現──十二月九日

「フアニート、愛するファン・ディエゴよ」

「フアニート、私の愛する子よ、どこに行くのですか?」

「次のことをよく知りなさい、そして理解なさい、私のいとも慎ましい子よ。私は終生童貞なる聖マリア、私たちの命の源、万物の創造主、天と地の主なるお方であるまことの天主の母です。私はここに一つのお聖堂を、急いで建ててくれることを希望します。私はその聖堂で私のすべての愛、慈悲の心、助けの手、守りを示し、与えましょう。なぜなら私はあなたのあわれみ深い母、あなたにとって、この地とこの地以外に住むすべての人々にとって、私を愛し、私に祈り、私に信頼するすべての人々にとってのあわれみ深い母だからです。私はそこで彼らの嘆きに耳を傾け、彼らのあらゆる惨めさ、苦痛、そして悲しみを癒します。そして、私の憐れみが求めることを成し遂げます。メキシコの司教の館へ行きなさい。そして、この平野に、私のために一つの聖堂を立てて欲しいという大いなる望みを私が明らかにしていると、司教に告げなさい。あなたが見て、称賛したすべてのこと、あなたが聞いたことを正確に説明するのです。私があなたに大変感謝し、報いを与えることを確信しなさい。なぜなら私はあなたを幸福にし、私が託したものをあなたが勝ち取るための、あなたの努力と骨折りに対してふさわしい報いを与えます。さあ、あなたは私の命令を聞きましたね。私の慎ましい子よ、行って、あらゆる努力をするのです」




第二のご出現──十二月九日

「お聞きなさい、私の小さな子よ、あなたは次のことを理解しなければなりません。私には多くのしもべたちと使者たちがいます。私は彼らに私のメッセージを届け、私の願いを運ぶことを託さなければなりません。でも、そのためには、あなた自身が嘆願し、支援し、私の願いに応じるようにというあなたの仲立ちを通してこそ、正確に一つ一つが成し遂げられるのです。私の最も小さな子よ、真摯にあなたにお願いします。そして断固として命令します。明日、もう一度司教に会いに行きなさい。私の名によって行き、そして私が司教に要求している、一つの聖堂の建設を始めなければならないという私の望みをそっくりそのまま知らせるのです。私、終生童貞なる聖マリア、天主の母が、じかにあなたを遣わすのだと、もう一度司教に伝えるのです」



第四のご出現──十二月十二日

「私の言うことを聞きなさい。そしてよく理解しなさい、私の小さな子よ。あなたを恐れさせ、悲嘆に暮れさせるものは何もありません。あなたの心を乱れさせないように。あの病や、その他のどんな病も苦痛も恐れてはなりません。あなたの母である私がここにいるではありませんか? あなたは私の保護のもとにいるのではありませんか? 私こそがあなたの健康の源ではありませんか? 私のマントのひだの内に幸せにもくるまれているではありませんか? 他に何を望むのですか? どんなことにも悲しまず、心を乱されてもなりません。あなたの伯父の病のことで苦しんではなりません。彼は今、そのために死ぬことはありません。今や彼は治ったのだと確信しなさい」

「私の大切な子よ、丘の頂上に登りなさい。あなたが私を見て、私があなたに命令を与えた場所です。そこでさまざまな花が咲いているのを見つけるでしょう。それらを摘んで集めてまとめなさい。そして私の前に持って来なさい」

「私の大切な小さな子よ、この色とりどりのばらの花は、司教のもとへと持っていく証拠でありしるしです。私の名のもとに司教に伝えなさい。司教はこの花によって私の望みを理解し、私の望みに応じなければならないでしょうと。あなたは私の大使です。あらゆる信頼にもっともふさわしい者です。あなたに厳正に命じます。司教の前でだけあなたのマントを広げ、あなたが運んでいるものをお見せなさい。あなたはすべてのことを上手に説明するでしょう。私があなたに丘の頂上に登って花を切り取るよう命じたこと、あなたが見て賛美したすべてのことを告げなさい。そうすれば、私が要求した聖堂を立ててくれるようにとの目的とともに、司教の支援を得られるよう説得できるはずです」




 グァダルーペの聖母の奇跡の歴史的背景についてもっと知るためには、『ヌエバ・エスパーニャ(メキシコ)の征服記』というベルナル・ディアス(Bernal Diaz)による同時代の報告書を読むことをお勧めする。また『Black Robes in Paraguay(バラグワイの黒衣の宣教師たち)』では、イエズス会宣教師たちについて読める。この本は、宣教が大成功をおさめたため、政治的な危機を招き、その結果イエズス会が弾圧されたことを描いている。




 最後になるが、中央アメリカのエクアドルにある、あまり知られていないキトの聖母の奇跡の絵とメッセージについて、読者の方々は耳にしたことがあるだろうか? キトの聖母が「善き司祭たちを養成することで司祭職を擁護し──この(二十世紀)背教と不敬虔の波に断固として反対する一人の高位聖職者」について語っていた時、聖母はルフェーブル大司教と聖ピオ十世会のことに言及していたのだろうか? ルフェーブル大司教が一九八八年の司教聖別の説教で、次のように述べていたように。

「この預言が私について語っているとは言いますまい。皆さん一人一人が、ご自分で結論を引き出すことでしょう。この文章を読んだ時、私は呆然となりましたが、これらを否定することはできません。これらの言葉は、このご出現の保管庫に記録され、保管されているからです」



「蛇の頭を踏み砕く女」である聖母は、あらゆる異端と誤謬の破壊者でもある。この母としての守りという真理に励まされ、私たちは信頼をもってこの言葉とともに聖母に近づこう──グァダルーペの聖母よ、我らのために祈り給え!




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