イスタンブールを基点に、トルコの左半分を、時計とは逆の左回りの旅です。
マルマラ海を左に見ながら霧の中を走ると、日が昇るにつれ快晴に。ヨーロッパサイドのゲリボルからダーダネルス海峡をフェリーで渡りアジアサイドのラプセキへ。陸上ではないので、境界を越えた実感がわきます。
世界遺産トロイ遺跡観光が今日のテーマ。トロイ、ホメロス、「イーリアス」は、遠い夢の言葉だと思っていたのに、目の前に紛れもなく古代都市の遺跡が!
紀元前3000年~紀元400年まで、気の遠くなるような昔に存在したトロイ。その間の繁栄と衰退の繰り返しが、9層の遺跡になって重なり合い、今でも発掘が続いています。
人が伝説上の都市だと疑わなかったトロイを、シュリーマンは固く信じて、広大な土地の中に発見したのです。遺跡発見が目的ではなく、金、銀、財宝が目的だったので、遺跡はかなり破壊されていました。
ローマ時代の遺跡はよく残っていました。古代人の文化への意気込みを感じるべくそっと触れてみました。
トロイ戦争に登場する巨大な木馬を再現したものが、私達を見下ろしていました。その表情には愛嬌を感じます。遺跡は1時間もあれば一通り回れます。
昼食は魚の料理。豆のスープは味が独特ですが、食べているうちに不思議に舌に馴染んできました。デザートは、甘いケーキをさらにシロップ漬けにしたもので、近年甘さ控えめの日本人にとっては、甘さの2乗、かなりきついです。
ドライブインでのトイレ休憩。チップは0.5トルコリラ。2005年にデノミが行われ使いやすくなっていました。ほっ! 1新トルコリラ≒87円=1000000トルコリラ。デノミがなかったら、買い物が天文学的数字になってしまうところでした。よかった!
今日は目的地まで走りに走った1日でした。ホテルまでの走行距離は約345km。つらいという人もいるけど、私には車窓の景色も旅のうち。食料自給率100%のトルコの畑は、日本からは想像もつかないほど広く、バラエティに富んでいて、美しく見ていても飽きませんでした。
観光客9名、添乗員さん、現地ガイドさん、運転手、アシスタントの計13名の大型バス旅行は随分楽でした。一人で座席を何席も占領し、写真を撮るたびに右列左列自由自在。贅沢な空間を楽しみました。
ドライバー氏の見事なハンドルさばきと安全運転に感謝!飛行機移動までは、一人で5日間の連続運転です。日本製のバスが 多くてとても親近感がわきました。
ホテルのテラスからエーゲ海が望めました。中学生の頃、「エーゲ海」はギリシャ文明を表す遠い遠い言葉でした。その頃は、ここへ来れることは予想だにしませんでした。時代の流れに感慨深くしばしたたずんでいました。