局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

読んでから行くか 行ってから読むか?

2016-01-25 23:46:14 | 読む
小説に(限らずだけど本一般ね)出てくる場面、土地、建物などに行ってみたくなることはないだろうか?

ワタシはかなりその願望が高い人のようである。
例をあげると、高橋克彦氏の北斎殺人事件を読んで無性に小布施に行きたくなったり、京都を歩いて源氏ゆかりの場所を訪ねる旅なんてのにも参加した。軽井沢や小諸も然り、数年前には少女時代から好きだった赤毛のアンの世界を味わいにプリンスエドワード島までいっちまったほどである。

だからね、当然、これを読んだら





美術館に行きたくなりましたよ。

  乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ!

有名政治家を父に持つ遠明寺(おんみょうじ)美智之(みちの)輔(すけ)は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。恋愛対象が同性の美智之輔は、同級生の高瀬君に憧れていたが、思いを告げることもないまま、日本の美大を卒業後、憧れのパリへ留学していた。
ある日、アルバイト先のカフェで美智之輔は、ぼさぼさのおかっぱ髪でベース形の顔が目を惹く羽生(はぶ)光(み)晴(はる)という女性と出会う。凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女は、偶然にも美智之輔が愛読している超人気ハードボイルド小説の作者。訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。
過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになるが……。

【編集担当からのおすすめ情報】
小説『ロマンシエ』に登場するパリのリトグラフ工房“idem”とコラボした展示会がを開催します(2015年12月5日から2016年2月7日まで、東京・丸の内のステーションギャラリーにて)。小説を読んでから展覧会に行くもよし、展覧会でリトグラフを楽しんでから小説を読んでもよし。小説(フィクション)と展覧会(リアル)がリンクした初の試みをお楽しみください。(アマゾンのサイトより)


実のところ 「楽園のキャンパス」などに比べるとちょっとおちゃらけすぎ、軽すぎとは思ったこの小説だけど、パリの空気、あの独特な雰囲気を持った自分の仕事に誇りをもった様々な分野で働く職人さんたちの様子、そして見た事がないリトグラフ工房idemに憧れる気持ちはとても駆り立てられる本であった。

これが行かずにはいられるであろうか?いや、いられまい。

ってことで出かけたのは

東京駅に直結している美術館





ここ、いい空間ですね。丸の内北口改札から徒歩数秒だからちょっとした電車の乗り継ぎの時間を利用しても見られそう。








中もね、重要文化財らしいレンガの壁なんてそのまま上手に使われていて重厚かつモダンな雰囲気。

レンガとかタイルってどうも惹かれるのよね。レンガの頑丈さってのは「三匹の子豚」の童話から刷り込まれたのか?おおかみが来ても大丈夫!



窓から外を見ると丸ビルやkitteが見え



内側に目をやれば、駅につながるドームが見える。
駅っていいですね、何か物語が始まったり終わったり





原田マハさんも書いてらしたけど、日本人ってのは「版画」に対しての親しみの心ってのを持ち合わせているのではないか?
江戸時代から浮世絵って文化もあったし。

小学校の図工の時間なんかも何度も色んな種類の版画って作りませんでしたか? 
そういえば、パソコンやスマホで作る年賀状が普及する前はこぞって「プリントごっこ」で年賀状を作っていましたよね、我々。

「国民行事だ、プリントごっこ」とまで言われていたではないか・・・ あれって手間がかかったけど何色か版を重ねたりしてみなさん結構芸術作品を作ってましたよねえ。

ってことで、この美術展 楽しめた。ワタシはフランソワーズ・ペトロヴィッチって人の少女の図やJRって人の目をあらわした作品なんかにとても惹かれた。
idemの工房の中や作業の様子のフィルムもおもしろかった。もしまたパリに行く機会が持てたら、中には入れないまでも工房の入り口くらいは覗いてみたいものである。



ギャラリーショップもなかなか面白い品ぞろえだった。

美術展にまつわるものだけじゃなくて東京駅グッズも豊富。鉄っちゃん鉄子さんへのプレゼントとか地方や外国への方のおみやげにもなりそうな品ぞろえ。


マウスパッドを探していたオットにお土産



久しぶりに丸ビルの青ゆず寅で銀だらの西京焼きとマグロの頬肉の揚げ煮の昼定食。



眼もお腹もご馳走さまでした。
コメント (4)
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