萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚217

2014-09-22 14:05:12 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚217

歯医者と呑んだ翌日かつ午後半休した金曜夜、花サンと夕飯して夜更かしして、
朝ゴハン一緒してから花サン駅まで送ってから昼寝して起きた16時前@真冬2月、
ヤヤ暗くなった窓にカーテン閉めてコーヒー飲みながら見た携帯電話はメール3件着ていた、

From:歯医者
本文:昨日はありがとう、半分くらい読んだけど面白いよ。
   ほんと外さないの教えてくれるなって驚いています。

Re :最後まで面白いといいね、笑

From:花サン
本文:ちゃんと家に着いたよ、今から寝ます。
   お蔭で色々すっきりしたからよく寝れそう(顔文字笑顔)

Re :こっちは今起きたとこ、昼寝て夕方起きて変なカンジだよ、笑

そんなカンジに定期便的な往還なにかほっとして、で、3通め案の定に考えこんだ、

From:御曹司クン
本文:今日30分でも会えないかな、何時でも良いから連絡してほしい。

さて、昨日の今日でどうしてもんだろう?
昨日から今朝と花サン→御曹司クンに本気になっていく=綺麗になっていくってトコ見ている、
そんな現状すぐ今日を会って良いもんか考えさせられる、なんだか花サンを裏切るみたいで嫌だった、

こういう「嫌だ」は浮気や間男な気分かも?笑

なんて考えて可笑しくて、こんな遠慮してること可笑しかった。
だって自分は御曹司クンを恋愛対象として見ることは無い=花サンのライバルにもなりようがない。
それでも花サンが全く気にしないなんてことは無いだろう、それに御曹司クンと花サンがいわゆる相思相愛になるほうが幸せだ。
そんなこと解かりきっているなら普通に会えば良いのかもしれない、そう想ったままメールした、

Re :おはよ、今起きた。

事実のままメールしてコーヒー飲み終わって、
マグカップ洗っていたら着信音が鳴りだして出た電話、案の定だった、

「おはよ…迎えに行っていい?俺が車出すから、」

やっぱりそうなるんだな?

なんて納得しながらどうしたもんか想って、
でも考えてても仕方ないからトリアエズ返事した、

「横浜で待ち合せる?」



昼合間で短いですがUPします、バナー押して頂いたので、笑

第78話「灯僥10」も読み直したら校了です、周太と英二@ビジネスホテルの対話シーン。
Aesculapius「Chiron智者の杜20」加筆まだします、19読み直しながらですが。
校正ほか終わったら短編連載かナンカUP予定しています、

この雑談or小説ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続けるかのバロメーターにもしてるので、笑

取り急ぎ、



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山岳点景:富士秋色

2014-09-21 20:30:10 | 写真:山岳点景
最高峰の色



山岳点景:富士秋色

9月下旬の初め、富士山は黄葉が始まっていました。



上は↑富士山4合目付近にて撮った花畑です。
薊と藤袴、赤紫色の濃淡が薄日の斜面に映えていました。

下は秋の麒麟草、黄色ゆれる小さな花は秋あわい空気に惹きます。



ダケカンバや落葉松、広葉樹から針葉樹の森が富士4合目あたりに広がります。
そんな林の合間、陽が当たる場所では大きな薊が咲いていました。

富士薊という種類で花は径5~10cmほど↓下の写真みたいな感じに咲きます。



こういう↑大きな花が咲くかと思うと小さな花も富士には咲きます。
下は野菊の一種だろなって思います、白に近い薄紫の花は初秋に涼やかでした。



こんな花たちの斜面↓青紫あざやかな花をまた見ました。
トリカブトですけど櫛形山で見たものより色濃い、たぶんツクバトリカブトかなと。

集まれ!旅のエピソード20ブログトーナメント 可愛い花・綺麗な花 8ブログトーナメント



ってカンジに出掛けて来たので加筆校正ほか今からします、笑

Aesculapius「Chiron智者の杜20」草稿UPしてあります、19を読み直しながら加筆します。
第78話「灯僥9」読み直したら校了です、周太と英二@ビジネスホテルにて。
Favonius「少年時譚 act.41」も読み直します、美代と光一@国村家の庭。

で、ソノヘン終ったらなにか掲載します。
雑談ぽいやつ昨夜UP出来ませんでしたが、それも掲載する予定です。

取り急ぎ、





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第78話 灯僥act.9-another,side story「陽はまた昇る」

2014-09-20 22:30:00 | 陽はまた昇るanother,side story
purification 隠した告解



第78話 灯僥act.9-another,side story「陽はまた昇る」

ほら、やっぱり腫れ始めた。

「…どうしよう、」

鏡の顔は頬うす赤い、そして左側かすかに青み現れる。
ユニットバスの蛍光灯はルームライトより明るい、だから肌色の違いも解かる。
だから部屋ではこんなに見えないだろう、それでも痣になりそうな口もとに周太はため息吐いた。

―これだと朝外に出たら殴られたのばれるよね、そしたら英二きっと、

この傷痕を気づかれたら?

そう考えると怖くなる、だって英二は警視庁の外壁すらクライミングした。
たぶんフリーハンドだったろう、スーツ姿に革靴であんな場所を登攀するなんて考えられない。
それでも目的あるなら迷わない、そんな男がこの頬の傷痕を知ったら一体こんどは何をしでかすだろう?

「ん…冷やさないと、」

そっと呟いて服を脱ぎ畳んで棚に置く。
そのままバスタブに入りカーテン引いて、シャワー冷水に降らせた。

「っ、」

冷たい、そう言いかけて身がすくむ。
それでも肌すぐ慣れてくる、髪から肌から硝煙と血の香また流され消えてゆく。
寮でもシャワー浴びてきた、それでも気になっていた残滓が消える安堵と冷えてゆく左頬に微笑んだ

「…怒ってくれるって想える、ね、」

きっと英二は怒ってくれる、殴られた痣に気づいたら。

そう信じているから冬の夜でも冷水を傷痕から浴びている。
こんなふうに結局は愛されていると想っていて、だから今日も待っていると信じて駈けてきた。
それでも逢えば嬉しい分だけ哀しくもなる、そんな本音がひと時は冷やして抑えた腫れごと疼きだす。

―やっぱり本当は信じてるんだ、英二が僕を本気だから壁も登るんだって…僕のためだって信じてる、

なぜ英二が危険を冒してまで父を追ってくれるのか?

その目的ほんとうは何か解らなくなっていた、だって偶然にしては廻りすぎている。
英二と父の血縁も、祖父の小説が贈られた先も、そして英二と出逢った場所も全て必然すぎて怖い。
これでは自分ではなく英二が父のパズル解くため呼ばれたみたいだ?

「そう…僕より英二のほうがふさわしいみたいで、だから悔しいんだ…」

ほら本音こぼれて瞳深く熱あふれだす。
だって父の息子は自分だけ、父が最期に呼んだのは自分、それくらい父は自分を想ってくれる。
だから父のこと追いかけてきた、真実も現実も自分に見つけてほしいのだと信じて14年を懸けてきた。
そうして今やっと父の居た場所までたどり着いて、それなのに2年も懸けていない英二がいつも先んじてしまう。

どうして英二の方が僕より先に掴んでしまう?

そう想うたび本当は悔しい、だって同じ齢で同じ男で同じ警察官だ。
条件そんなに変わらなくて、それでも認めざるを得ない優秀な全てが羨ましくて哀しくなる。
大きな美しい体も腕力も自分には無い、射撃能力すら本当は負けている、そして健康まで今もう危うい。

「っ、ぅこほっ、」

ほら噎せあげてしまう、この気管支は喘息を病んでいる。
もう幼い日からずっと抱えていた罹患は再発してしまった、こんなハンディキャップに差はまた開く。
だけど自分は14年懸けてきた、この14年を2年も懸けず超えてしまう才能も運も全ての差が悔しくて、愛してしまう分だけ哀しい。

「…っ、ぅ…っ、」

ほらもう嗚咽こぼれてしまう、こんなに自分は弱くて泣虫だ。
泣いている体も顔も鏡に映る、その華奢な骨格が筋肉も透かして泣いてしまう。
シャワーのなか涙こぼす目も顔も子供じみて情けなくなる、こんな自分だから追い越されてしまった。

―警察学校に入った頃どこか僕は馬鹿にしていたんだ、英二のことも同期の誰も皆を、

父が亡くなった10歳になる春、あれから自分は警察官になる努力を積んできた。
それだけの実績も才能もあるのだと自負していた、けれど本当は違うのだとずっと自覚させられている。
もし父が亡くならなかったら自分は別の道を選んでいた、その道こそ本当は自分の居場所だと解っている、だから無理にも努力した。
これだけ無理の努力をしたんだから自分は一番になって当り前、そんな傲慢の想いが周り誰に対してもあった、けれど一番なんかじゃない。

―英二には僕は敵わない、伊達さんのことも足引っ張るばかりなんだ僕は…ほんとうは同期の誰にも敵わない、だから悔しいんだ、

ずっと自分は無理をした、好きでもないことに努力してしまった。
それは義務感も責任も重たく自分を縛っている、だからこそ今こんなに悔しがって涙が哀しい。
そして想ってしまう、こんなにも悔しくて泣いている自分を見て父は何を想うだろう、何を願うだろう?

「…っ、ぅ…ごめんなさいおとうさ…」

ごめんなさい、

そう父に今告げたい、だって今きっと哀しませている。
こんなふうに泣くほど自分は警察官に向いていない、それくらい父なら解っていた、母も解かっている。
だから二人とも冬の日あの新聞記事で願った将来の夢を喜んでくれた、だから母は任官を反対して泣いてくれた。
そんな両親の想い今更に気づけて涙あふれてしまう、それでも今ようやく見えてきた父の真実と現実に後悔なんか出来ない。
だって自分も父を呼んでいる、愛している、すべて知っても愛していると父に解ってほしくて追いかけたい。

「周太?」

呼ばれて意識ひきもどされた聴覚、扉かすかな気配とらえる。
今すぐ開けようとしている、そんな気配にシャワー温水に変えた瞬間すぐ扉ひらきカーテン引かれた。

「どうした、」

低い綺麗な声かけられて涙またあふれてしまう。
この声ずっと好きだった、そして今も好きだから涙ほどかれて泣いてしまう。
この声のひとが羨ましくて妬ましくて、嫉妬する分だけ好きで求めて、だから自分の先を越されたくない。

だって父の跡たどる危険を今もう知っている、だからこそ越されて悔しくて泣きたい恋慕ごと抱きしめられた。

「周太、泣いていいよ?」

ほら、優しい言葉ごと抱きしめてくれる。
こんなタイミングで気づいて抱きしめてくれる、その気配にまた父を探してしまう。
このひとは自分よりずっと父と似ている、正反対の貌も多いくせによく似た空気はシャワー透かして温かい。

「周太、今夜は周太を思いきり泣かせたくて俺は来たんだ、独りで泣くより俺の傍で泣くほうがマシだろ?あのときの俺みたいに、」

あのとき、それはどの夜を告げてくれている?

警察学校の寮の夜、御岳の田中老人が亡くなった夜、高峰から帰った夜。
あなたを抱きしめて自分の懐に泣いてもらった、あの夜たち全ては今も慕わしい。
けれど今なぜ自分が泣いていると想ってくれているだろう、その現実に今日をみじろいだ。

「えいじ…僕が何を泣いてるとおもうの?」

今なぜ泣いていると想うのだろう?
その答え聴かないでも解かる、そして綺麗な声が微笑んだ。

「俺との約束の時間に来れなかった理由だろ、周太?」

その「理由」自分が人を殺したと想っているでしょう?

そんなトーン抱きしめる体温に声に透けてしまう、そんな全てまた泣きたくなる。
今すこし放っておいてほしかった、独り泣きたかった、そう想いながら体温そっと離れて声こぼれた。

「…ぁ、」

抱きしめる腕が離れてしまった、でも本当は抱きしめてほしいのに?
そう本音あふれた吐息に哀しくなる、そして気づかされる本音また泣いてしまう。
抱きしめてほしいのに放されたくないのに腕ほどかれた、その涙こぼれた頬にシャワーまで止められる。

―放っておいてなんて嘘、このまま離れてしまうことが怖くて僕は逢いにきたんだ、

あのベンチ待ってくれている、だから謹慎処分を破っても行かないと?

だって雪のベンチ独り待たせていたら泣かせてしまう、そんな待ちぼうけの涙どれだけ辛いか自分は知っている。
そう想ったから処罰されると解っていても待機寮を抜け出した、伊達を裏切るのだと解っているのに命令違反また重ねた。
けれど本当は自分が今どうしても逢いたかった、この腕を放されたくなくて駈けこんだ願い涙こぼれて、ふわりバスタオル抱きくるまれた。

「周太が出たら俺がシャワーするからさ、部屋でゆっくり着替えなよ?それとも俺が周太のこと、着替えさせていい?」

ほら、やっぱり自分が求めること言ってくれる。
いま放してほしくない抱きしめていてほしい、そんな願い知ってるみたいに抱きしめる。
こんな人だから想い募らされて嘘ごと信じていたい、その本音ごと気恥ずかしいまま睨んだ。

「けっこうです自分でします、さっさとおふろのしたくしたら?あっちいってて、」

ああ僕また棒読みな言い方になっている?

こんな自分また恥ずかしくて首すじ熱い、それでも口もとの痣は疼いて現実を知らす。
この傷痕だけは気づかせたくない、そんな想いそっぽ向いてタオル包まり隠しこんだ背から気配そっと離れてくれる。
そして扉ぱたり閉まって独り、ほっと溜息こぼれ微笑んだ。

「…気づかないでね英二、」

願いごと素肌の雫ぬぐって脱いだ服また着ていく、その顔を鏡に確認する。
すこし青痣あわくなったろうか、左側は見せないよう気を付ければ誤魔化せるかもしれない。
そんな願い見つめながらも今夜すべきことがある、金曜日なぜ英二は本庁の外壁を登っていたのだろう?
その理由を聴いて止めてしまいたい、あの笑顔を護りたいから危険を止めたい、そして願えるのなら今夜を隣にいてほしい。

どうか明日の先に気づかないで、この傷ひとつ何も見ないで傍にいて?



(to be continued)

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山岳点景:街角茜空

2014-09-20 21:00:00 | 写真:山岳点景
一瞬の空



山岳点景:街角茜空

今日、通りがかりの街角にて。

黄昏のブログトーナメント

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚216

2014-09-20 00:30:00 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚216

歯医者と呑んだ翌日かつ午後半休した金曜日、
花サンと車で一軒家@某山村の気楽な店で夕飯して、

「ね、私にとって御曹司サンって幸運のキッカケくれた人ってことだよね?それなら本気になっちゃうのも仕方ないのかな、」
「キッカケくれた恩人だと思うよ?それよりさ、本気になっちゃう理由を探してるアタリが本気になりたがってる程度に好きってコトだろが?笑」
「そっか、私も恋に恋したがってるのかな?」
「いいんじゃない?女のひとは恋愛で綺麗になるって言うしさ、ぞんぶん恋して楽しみなよ、笑」

なんて会話しながら花サンの貌やっぱりスッキリしてて、
恋愛で綺麗になるってコウイウのかなとか見ながらも御曹司クン電話を思い出した、

『明日、何時でも気が向いたら連絡してよ、どこでも迎えに行くから…待っていさせて、』

とか言われたけど恋愛※暫定対象=御曹司クンで綺麗になってく花サンがいて、
それなのに言われた通り明日連絡ナンカしていいもんだか考えさせられる、

ホント二人本気でまとまっちゃえたら良いんだけどね?

なんて考えて、でも難しいなって正直思った、
だって花サンは「一番」になりたい、でも御曹司クンが女性を一番にすることはあるんだろうか?

『男との恋愛は一期一会、女とは星の数ほどある』

なんて言い放っちゃうような御曹司クンは大分ゲイよりのバイセクシャルで、
だから当然のように「男と浮気=本気」になってしまう可能性が高いっていうのが現実でいる、
それどころか今すでにソウイウ相手が複数いる可能性もゼロとは言えない、だって御曹司クンは惚れやすい、笑

とか考えながらゴハンして、
富士山が見えるとこへ車走らせて、24時間ファミレスでコーヒー飲んで、
花サンと他愛ないこと話しながら家に戻って、夜ほとんど寝ないで喋って朝が来て、

「トモさんのごはんホント相変わらず美味しいねー、」

なんて褒めてもらって、
近所すこし散歩したまま花サンは元気に帰って行った、
で、一昨日から昨夜と2連続寝不足はさすが眠くってしんどかったから、

とりあえず寝よ、笑

ってワケでシャワーさっと浴びてベッドに転がって、
文庫本1ページも読み終わらないまま眠りこんで起きたら夕方だった、

すごい寝坊だな?

なんて自分で感心しながら見た時計は16時前で、
真冬2月だからヤヤ暗くなってきていた窓にカーテン閉めてコーヒー淹れて、
とりあえずボンヤリ飲みながら携帯電話を見たらメール3件着ていた、

From:歯医者
本文:昨日はありがとう、半分くらい読んだけど面白いよ。
   ほんと外さないの教えてくれるなって驚いています。

From:花サン
本文:ちゃんと家に着いたよ、今から寝ます。
   お蔭で色々すっきりしたからよく寝れそう(顔文字笑顔)

どちらも定期便的な文面で、なんかほっとした。
それぞれに返信短いけどして、で、3通め案の定だった、

From:御曹司クン
本文:今日30分でも会えないかな、何時でも良いから連絡してほしい。

さて、昨日の今日でどうしてもんだろう?



眠いので短いですがUPします、バナー押して頂いたので、笑

Aesculapius「Chiron智者の杜19」読み直したら校了です、雅樹と光一@夕食。
第78話「灯僥8」もみ直したら校了です、周太と英二@ビジネスホテルの対話シーン。
校正ほか終わったら第78話の続きor短編連載を予定しています、

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山岳点景:白曼珠沙華

2014-09-19 23:09:00 | 写真:山岳点景
天上の花



山岳点景:白曼珠沙華

彼岸花、曼珠沙華とも言いますが秋の初めの花です。
赤色が有名ですけど白もあります、白花曼珠沙華というのだとか。
曼珠沙華=天上の花という意味です、慶事には天から赤い華が降ってくるという仏教の伝承によるものだとか。



で、この花は色で印象が変わりますけど毒性は同じです、
なんて書くと「天上の花」の意味が深くなるなっても思います、ちょっとオッカナイですけど、笑

9月の風景 4ブログトーナメント



Aesculapius「Chiron智者の杜19」加筆終りました、読み直したら校了です。雅樹と光一@夕食。
第78話「灯僥8」読み直したら校了です、周太と英二@ビジネスホテルの対話シーン。
校正したら短編or第78話の続きなど掲載予定です、

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚215

2014-09-19 00:35:00 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚215

午後半休した金曜日、花サンと車で一軒家@某山村の気楽な店で夕飯して、

「やっぱり御曹司サンほんとトモさんのこと好きだよね、なんだか妬けるみたい、やっぱ私けっこう本気なのかな?」

なんて花サンに訊かれて思った、それなら今こうして一緒にいるのは何だろう?

なぜ「妬ける」相手と花サンは一緒に居たがるのか、
なんて訊くだけ無駄な気がした、で、今夜これからどうしよっか笑いかけた、

「ゴハン済んだら行きたいとこある?笑」
「出来たら富士山見たいけど、雪とか危なかったら別コースにしよ?」

すぐ答えて笑ってくれる。
そういうの前と変わらない、それでも何か少し変わったんだろう?
そんな笑顔はすこし寂しそうで、そして気になる手首の傷痕の数つい見ていたら言われた。

「トモさん、手はもう切ったりしないから安心して?ちゃんと解かったから、」

安心してね?そう言って笑ってくれる貌はドッカすっきりしていて、
その理由ちょっと訊いてみたくてそのまま尋ねた、

「どんなこと解かった?笑」
「うん、生きてるって実感する方法?」

問いかけるみたいに応えてくれる言葉は命題だ。
ずっと亡くなっても想い続けてる「彼」への感情と同時に並んでいる、字のままに「命題」を彼女は続けた、

「私ね、リスカの痛みとか血で生きてるんだって実感してたけど、あれよりも生きてるなって解かるコトたくさんあるって気づけたから。
山を見て大きいなーとか、雪さわって冷たいなとか眩しいとか、風の匂いとか、トモさんと話してゴハンして美味しいなとか全部が生きてる、」

あ、今年になってやったこと全部を言ってくれてるな?
そんなこと気づいたから訊いてみた、

「年明けに山中湖で雪合戦した日のこと話してる?」
「あたり、あれが生きてる実感になったよ?世界は綺麗だなって気づけることに生きてる実感するの、トモさんとゴハンする事も同じカンジ、」

笑って応えてくれる言葉に、良かったんだなって想えた。

花サンがリストカット、いわゆる自傷行為をしていることは前からでいる。
それでも自分と出会ってからは止んでいた、だけど御曹司クンとの年末年越から再発してしまった。
なんて書くとまるで御曹司クン=悪者→花サンを自傷行為に追い込んだってカンジするけれど、でも本当はキッカケをくれた恩人かもしれない。

だって御曹司クンと何も無いままだったら花サンは「生きてる実感する方法」を気づかないままだったろう?
そんなこと想ったからそのまま言ってみた、

「それなら御曹司クンとアレコレあったことも花サンには幸運だね、生きてる実感する出来事のキッカケは御曹司クンなんだからさ?笑」

だってそういう事だよね?
そう想ったまま言ったら花サンすこし目を大きくして瞬いて、それから笑った、

「ほんとだ、御曹司サンのこと傷ついちゃったから私、トモさんと山中湖で雪合戦して笑えたんだもんね?」
「だろ?アレがあってから毎晩ゴハンかお茶一緒するの習慣になったしさ、笑」

笑いながら応えて箸動かして、
そんな食卓に花サンが考えまとめるみたいに尋ねた、

「ね、私にとって御曹司サンって幸運のキッカケくれた人ってことだよね?それなら本気になっちゃうのも仕方ないのかな、」

ある意味そういう解釈も成立するんだろう?
っていう理論よりもっと明白な事がある、それを想ったまま笑ってやった、

「キッカケくれた恩人だと思うよ?それよりさ、本気になっちゃう理由を探してるアタリが本気になりたがってる程度に好きってコトだろが?笑」

ようするに、もう本気なんだろう?
それは御曹司クンを求めているのかor恋愛を求めているのか、ってアタリは不確定のままでいる。
それでも「本気になりたがってる」だけの変化は花サンにとってたぶん幸福だ、そんなカンジに時間が動きだした人は笑った、

「そっか、私も恋に恋したがってるのかな?」
「いいんじゃない?女のひとは恋愛で綺麗になるって言うしさ、ぞんぶん恋して楽しみなよ、笑」

笑って箸動かしながらテーブル越し、花サンの貌やっぱりスッキリしていた。
こうやって女のひとは「恋愛で綺麗になる」んだろうか?そんなこと考えながら御曹司クン電話を思い出した、

『明日、何時でも気が向いたら連絡してよ、どこでも迎えに行くから…待っていさせて、』

あんなこと言われてから3時間ほど経過した、
そして3時間ほど明日に近づいちゃったけど、さて明日はどうしたもんか?

だって目の前には恋愛※暫定対象=御曹司クンで綺麗になってく女の子が座ってる、それなのに明日はどうしたもんだろう?

世の中、男と女。ブログトーナメント どうしようもないブログトーナメント

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Aesculapius「Chiron智者の杜18」校了しました、雅樹と光一と祖父@吉村本家。
第78話「灯僥8」読み直したら校了です、周太と英二@ビジネスホテルの対話シーン。
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第78話 灯僥act.8-another,side story「陽はまた昇る」

2014-09-18 23:00:00 | 陽はまた昇るanother,side story
asylum 今ひと時を



第78話 灯僥act.8-another,side story「陽はまた昇る」

ルームライトのオレンジ色に記憶の自分が泣いてしまう。

いまは師走、けれど夏の終わりと秋の自分が今ここにいる。
卒業式の夜と父の殺害犯と向きあった夜、どちらも哀しくて痛くて、けれど独りじゃない。
あの二夜のまま同じビジネスホテルの一室に座りこんで、そして同じに傍にいる端整な笑顔が訊いた。

「周太、隣に座ってくれないの?」

せっかく二人掛けのソファなのにな?
そんなふう笑いかけてくれる声に鼓動が弾んでしまう、あの声の隣に今も座れたら幸せだ。
けれど今は間近に見られてしまいたくない、その願い顔あげたテーブル越しの笑顔に鼓動また疼く。

―きれい、英二は…やっぱり僕には綺麗にしか見えない、

切長い瞳が自分に笑ってくれる、あの涼やかな静穏は父と似ていて見つめてしまう。
けれど父よりも華やいだ陰翳まばゆく惹かれる、この眼差しは嘘吐きで秘密に真実を隠しこむ。
きっと金曜日にも企みひとつ笑っていた、そんな笑顔は誘惑すら美しくて大人の男で、自分と違い過ぎる。

「ごはん食べるには窮屈でしょ、英二の体大きいから…」

違いに羞んだまま自分の声が応える。
窮屈なのは本当で、向きあう人の体が大きいことも本当、けれど理由はそれじゃない。

―もし隣に座ったら頬を診てしまうよね、英二なら、

今日、自分は上官に殴られた。
あれから2時間程しか経っていない、腫れは冷やして治めては来た。
けれど時間の経過また痣が浮くかもしれない、それでも知られたくない願いに周太は微笑んだ。

「…家でも食事の時は向いあいだし、」

答えながら包み開いて家の時間が懐かしくなる。
曾祖父が作ったクラシカルな家のダイニング、あのテーブルで一緒に食事した最後は3ヶ月ほど前だ。
あのとき英二の祖母もいてくれた、自分の看病のため来てくれていて、だから二人きり食事したのは最後いつだろう?

―葉山の夜が最後だね、5ヶ月も前…アイガーの前で、

この人のために料理を作った幸せは遠くなってしまった。
この人が愛するのは自分だけ、そう信じていた幸せな海を今も憶えて抱いている。
あのとき拾った貝殻は守り袋に入れていつも持ち歩く、けれど5ヶ月に幸せは遠くなった。

『この桜貝、海の底から離れないでここまで来たんだろ?俺たちも離れないで一緒に来たよ、こんなふうに俺たちずっと一緒に離れないでいよう、』

ほら海の約束が笑ってくれる、けれど離れてしまった。
あの夏の終わりに遠い国の雪山で約束は息絶えた、そう解っている。

『約束だよ?俺は何があっても君から離れない。ずっと、永遠にだ、』

本当に離れていないの?

そう訊きたい、だけど今の自分に訊く資格なんて解らない。
だって自分は人を撃ってしまった、傷つけてしまった、そんな自分の手が赦されるなんて想えない。

―ごめんなさい英二、僕は人を殺してはいないけど傷つけたんだ、

『湯原、なぜ射殺しなかった!』

ほら2時間前の怒声また聞えだす、あの言葉に自分は従ってなどいない。
これからも自分は射殺などしない、だって今は父の選択ごと覚悟も勇気も抱いている。

『僕たちが狙撃する任務は死刑の断罪ではありません、現場の救命と逮捕です、』

そう答えた自分の声は現実だ、あの言葉に嘘など欠片も無い。
自分は殺すためではなく「救命」援けるために犯人を撃った、けれど犯人の手も足も二度と動けないかもしれない。

―ごめんなさい、僕はあなたの自由を結局は奪ったかもしれないんだ…あの店のご主人よりも、

ほら、あの店の主が歩く姿が映りこむ。
父を殺害してしまったラーメン屋の主人、あの人も歩く時いつも足すこし引きずる。
あれは安本が狙撃し逮捕した結末で、それでも安本は彼の懲役刑から更生、社会復帰と全てを負ってきた。
あんなふうに自分は犯人を援け続けるなど出来ない、それなのに手足を壊し障害者にして裁きの場に放りこんでしまった。

『SAT隊員が捜査官として司法の執行者であることは死刑執行人でもあるということだ、特に狙撃手なら、』

殴りつけ上官が言った言葉は本当は、優しいのかもしれない。
いっそ殺されてしまう方が楽なのかもしれない、だって生きることは苦しみだって存在する。
それは父の殺害犯が歩く姿にあざやかだ、けれど、あの傷だらけの手には苦しみと同時に喜びもある。

―火傷も包丁の切り傷もあるけど、でも美味しいご飯で笑わせてくれて…だからどうかあなたも生きて、

心ひとり今日のことへ廻ってしまう、あの犯人にも希望ひとつ信じていたい。
この自分の手は確かに彼の自由を奪ってしまった、傷だらけにしてしまった、それでも傷にこそ希望を祈りたい。
こんなふうに祈ることすら父は出来なくて、だからこそ今あの場所から逃げたくない願いは今この向き合う人にも支えられている。

―英二が僕に救急法と弾道実験のファイルをくれたお蔭なんだ、あの人を殺さずに済んだのは、

あのファイルを贈ってくれたのは5月、もう7ヶ月も前だ。
あれから葉山の海でした約束は幸せだった、そしてアイガーの夜に「唯ひとり」の約束は消えた。
それでも自分は唯ひとりしか想えない、こんな時間の経過に泣きたいテーブルに大好きな声が笑ってくれた。

「周太が並べてくれると美味そうになるな、周太の料理が食べたくなる、」

ほら、こんなこと言ってくれるから離れられないのに?

こんな言葉どれも嘘吐いていない、本当に願って言ってくれている。
けれど他の人を見つめてしまった笑顔なのだと解っている、それでも大好きな笑顔に缶ビールさし出した。

「あの…はい、」
「ありがとう周太、」

綺麗な低い声が笑って受けとってくれる、その長い指そっと手にふれる。
ランプまばゆい白い指、けれど強靭で救命に逞しい手は綺麗で、きれいすぎて泣きたくなる。
だって自分の手は現実に人を傷つけてしまった、それでも命は救えた幸せにすこし背を伸ばし微笑んだ。

「はい…あの、いただきます、」

いま口に入れてしまえば黙っていても赦される。
そんな想いすら気恥ずかしくなるのは狙撃した慙愧と、片想いの自覚の所為だ。

かつん、

プルリング引く音が響いて端整な唇が缶くちづける。
引き締まった口許は薄紅あわく華やがす、あの美しい唇に愛された記憶もう数えきれない。
そんな幸せを見つめて首すじ熱く逆上せだす、こんなこと恥ずかしくて困って、けれど今はただ哀しい。

―英二、もう僕は英二に愛される資格なんてないの、それなのに今も光一とのこと責めてるのも本当で…ごめんね英二、

ふたりきり食膳に着くランプの光、そんな時間と空気に7月の幸せが愛おしい。
海で貝殻に約束した幸福は今も抱いている、それでもアイガーの夜に消えて壊れたのだと今もう解かる。
だって自分こそ今日は罪を犯した、それが裁かれない司法の免罪であることが尚更に赦されない罪となって竦ませる。

「周太、今日はのど飴いくつ食べた?」

ほら、大好きな声に呼ばれて鼓動が竦む。
呼ばれて嬉しくて、嬉しい分だけ今日の現実が哀しくなってしまう。
だって目の前のビール持つ手はこんなに綺麗だ、そして愛しいまま周太は微笑んだ。

「ん…ふたつ?」
「俺にもくれる?持ってるんだろ、」

穏やかな笑顔きれいに見つめてくれる、それが嬉しいから居た堪れない。
あの眼差しは自分が今日何をしたか知っているのだろうか?

―英二なら知っているかもしれない、僕が来ない理由を探して、

あのベンチ、待合せ時間に自分は着けなかった。
その理由を英二なら探したろう、その為にも公園から一度は出ていった。
そんなふう想えて視線そっと逸らし立ち上がり、ダッフルコートのポケット入れた手に香やわらいだ。

「…ぁ、」

忘れかけていた、林檎ひとつ持ってきている。

『周、りんごは医者いらずって言うくらい体に良いんだよ…うさぎさんに切ってあげるね?』

幼いころ父はそう言ってよく林檎を剥いてくれた。
そしてこの秋にも看病に来てくれた英二の祖母が林檎すりおろしてくれている。
だから家に置いてあった林檎をコートのポケット入れて持ってきた、自分も食べさせてあげたくて。

「周太、」

呼ばれて振り向こうとして長い腕が背から抱きしめる。
ふわり樹木のような香ほろ苦く頬かすめて抱きこめられてしまう、そして温もり包まれる。

―あったかい英二、だから…もうやめて、

温かい、だから抱きしめないでほしい。
今こんなふう抱きしめられたら叫びたくなる、どうか攫ってと泣いてしまう。
だって今日もう幾度そう願ったろう、このまま連れて行ってほしい本音と14年の願い苛まれる。

「すこし熱っぽいんだろ、周太?先に風呂すませてくれていいよ、楽になるから、」

ほら優しい言葉が抱きしめる、この温もりに甘えて楽になってしまいたい。
それでも自分は責任がある、だって自分はもう一人を巻き込んでしまった。

『班長、責任は湯原の指導係でパートナーである私にあります。同じ処分を私に下さい、』

上官に殴られた自分を庇ってくれた、あのひとを自分は裏切れない。
だって一度も謝れとは言わないでくれた、あの真直ぐ凛とした眼差しは裏切れない。

―僕が選んだ道を裏切りたくない、僕を一度でも好きになったこと英二に後悔してほしくないから、

もう他の人を抱いてしまった人、嘘吐きな人、それでも自分は唯ひとり愛している。
この想いもう変えられないのだろう、きっと最期の瞬間まで結局は愛して名前を呼ぶのだろう。
そんな相手だから今を俯きたくない、もう今が最期かもしれないなら幸せも現実も向きあいたくて周太は微笑んだ。

「ありがとう英二、でも英二こそ先に入って…冷えちゃったでしょ、」

想い微笑んで抱きしめてくれる手に掌そっと重ねてみる。 
ふれる長い指の手は大きくて温かい、この手が自分をずっと護ってくれた。
もう他の人を抱いてしまった手、それでも自分を護ってくれた手は真実だと信じていたい。
ずっと自分を護ってくれた、それすらも本当は別の理由かもしれなくて、けれど信じたい願いに笑ってくれた。

「だったら周太、一緒に入ろ?もうずっと一緒に入ってないよ、」

もう、こんなときにまでえっちなこと言わないで?

今こんなに泣きたいの堪えているのに可笑しな日常を笑ってくれる。
こんな人だから自分は惹かれて逢うたび呼吸するたび好きになった、そんな幸せごと羞んだ。

「…いっしょにはいるのはだめです」
「じゃあ周太から入ってよ?そうしないと俺、周太を連れこむの我慢できそうにないよ?」

綺麗な低い声が笑って抱きしめる、こんな台詞いくど実家の風呂場で聴いたろう。
あの幸せだった時間は今もう遠い、それでも懐かしい一室のひと時に肯い微笑んだ。

「ごはん食べたらはいります…だからちょっとはなれて?」
「このまま食べたらいいよ、ね、周太?」

大好きな声が笑って、ふわり体が浮んで抱き上げられる。
こんなふうに軽々と自分を抱いてしまう腕、この逞しい腕に甘えていられた時間が愛おしい。
けれどもう今は離れていく、そんな明日の朝を想いながらソファに下ろされてすぐ身をひるがえした。

「あ、周太?」

呼び止められて、けれど向かいに一人座りこむ。
この殴られた頬を気づかせたくない、だから離れた席すぐ缶ひとつ手にとりプルリング引いた。

かつん、

もう口つけてしまえば無理に抱き上げるなんてしないでしょ?
そんな意図ごと啜りこんだオレンジあまい香とアルコール弾けて、痛んだ。

「ぃっ…、」

殴られた傷にオレンジ沁みて痛い、口のなか切れた傷痕は開いている。
けれど痛いなんて顔したら気づかれる、だからただ綺麗に笑いかけた。

「おいしいね、このお酒…英二が選んでくれたけど、なんていうの?」

オレンジが周太は好きだよな?そう言って選んでくれた香は甘くて痛い。
こんなふうオレンジは傷に沁みるくらい解かっていた、それでも選んでくれたこと嬉しかった相手は幸せに微笑んだ。

「ミモザだよ、前にも飲んだの憶えてる?」

その酒の名前、もう遠くなっていた。

この酒を飲ませてくれたとき意味も教えてくれている、それが嬉しかった。
そして哀しい記憶もある、それでも幸せだった記憶の方が多い酒に笑いかけた。

「ん、憶えてるよ?…けっこんしきのおさけって英二、言ってたね、」
「よかった、周太が憶えてくれていて、」

ほら、また嬉しそうに笑いかけてくれる。
涼やかで陰翳あざやかに華やぐ切長い瞳、あの眼差し喜ばせたくて酒また口つける。
あまくて、傷じくり沁みて痛んで、それでも甘やかな香と笑顔に今ひととき酔って幸せでいたい。
だって笑顔は今が最期かもしれない、この大好きな笑顔は遠い国の山すら登ってしまう人、そして明日からもっと遠くなる。

『謹慎を命じる、明後日の正午ここに出頭しろ、』

謹慎命令まで違反して自分は逢いに来た、だって今が最後かもしれない。
SAT狙撃手でありながら命令背いた処罰は軽くないだろう、そのリスクは除隊処分だけで終わらない。
たぶん警察を去ることになるのが「普通」だろう、その涯には父や祖父と同じ運命を「あの男」観碕は下すだろうか?

―だから英二、この部屋を出たら僕はもう帰れないかもしれないんだ、

祖父はパリ大学で「客死」した、過労の心臓発作だと田嶋教授は言っていた、けれど真相は?
その答えは父の死「殉職」と同じかもしれない、その答えを知っている人だから自分を殴ったのだろう。

『おまえは犯人に報復されるかもしれんのだぞ?』

上官が静かに怒鳴った「報復」あの本当の意味は?



(to be continued)

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山岳点景:燈火、森に咲く

2014-09-18 22:00:00 | 写真:山岳点景
橙色、燈火の色



山岳点景:燈火、森に咲く

節黒仙翁・フシグロセンノウという花です、森や低山の木蔭で橙色が映えます。
都道府県によってはレッドリストにも載っている花です、それでも夏の暑さに咲きます。
細い茎が涼しげな華奢な花姿はなんか良いです、笑



これ↑なんの木かまだ調べていません、笑
でも実が特徴的で可愛いなと思って載せました、

こっち↓は酸漿・ほおずき、
鬼灯とも書きますが提灯みたいな中はオレンジ色あざやかな実があります。
食用ほおずきも最近はあるんですけど、黄色が可愛いカンジで見た目がミニトマトっぽいです、



ちなみに↑この鬼灯は群落でした、
山梨と神奈川の県境あたり歩いていたら生えていたんですけど、緑の影に橙色あちこち揺れてホントに提灯ぽかったです。

下の花はキツネノカミソリ、
彼岸花と似ていますけど夏の花です、これが終わると彼岸花が咲きだします。



オレンジ色と細い茎が可愛い花ですけど、同じヒガンバナ科の彼岸花・曼珠沙華と同じに毒があります。
茎や花の形、蕾の形も彼岸花とよく似ています。



で、下が秋のおなじみ彼岸花です。
曼珠沙華とも呼ばれますがソッチの方が花の雰囲気が出てるな思います、笑
この花が咲くと秋の彼岸、そして日も短くなって秋の涼しい風が吹き始めます。

おれんじ色の花や実~♪ブログトーナメント



第78話「灯僥8」加筆ver掲載してあります、周太と英二@ビジネスホテルの対話シーン。
Aesculapius「Chiron智者の杜18」読み直したら校了です、雅樹と光一と祖父@吉村本家。
このあと校正しながら短編なにか掲載予定です、

取り急ぎ、



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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚214

2014-09-18 00:15:06 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚214

午後半休したら偶然会っちゃった歯医者と@某カフェして帰宅して
後、花サンと出掛けることになって支度して出掛けるトコで御曹司クンから電話きて、
ちょっと喋ってから花サンと車で一軒家@某山村の気楽な店で夕飯し始めたら花サン曰く、

「向こうからは頻繁だけど無視しちゃってるんでしょ?」
「なんでそう思う?笑」
「御曹司サンが凹んでるからよ、年明けてからずっとね、」

なんて言われて、
車でも言われたこと考え始めた、

『今日ってトモさん、急に午後半休したでしょ?だから体調が悪くて帰ったんじゃないかって心配してたみたい、なんか落着かないカンジだったし、』

なんてカンジに自分へ教えてくれたのは御曹司クンが花サンに自分のこと訊きに行ったからだ。
そのとき御曹司クンは何を想っていたんだろう?

花サンと話すの気まずくなかったのか?

御曹司クンの花サンに対する「好きだけど恋人じゃないし」な態度が原因で自分から断絶状態

それでも花サンが自分と仲良いこと解かってるから質問に行った

ってカンジの行動言動している御曹司クンは何が本音なんだろう?
そして花サンも今後どうしたいのが願いなんだろうか、そんな二人に正直ちょっと困った、
だってナンダカこんな状況は二人の板挟みやりとりしてるみたいだ?笑

自分←御曹司クン←花サン

とか想えてこういう状況すこし苦しいなって思った、
このままだとホントに御曹司クンとも花サンとも一緒には居られなくなるんだろう?
そんなふうに友達がいなくなっていくことは寂しい、だけどいつか終わらせないと困るんだろう、

ホントなんだって御曹司クンは自分のこと気に入っちゃったんだろね?

なんて考えていたら花サンに言われた、

「御曹司サンから今日もメールや電話あったんでしょ?今も入ってるんじゃないの、返事してあげなよ?」
「出がけに電話きてるから、笑」

正直に笑って応えたら花サンすこし目が大きくなって、
でもすぐに笑ってくれた、

「ちゃんと会話した?笑」
「うん、話したよ、笑」

正直に答えた前、箸動かしている笑顔はいつも通りだった。
それでもホントは寂しかったかもしれない、そんな貌はまた言ってくれた、

「やっぱり御曹司サンほんとトモさんのこと好きだよね、なんだか妬けるみたい、やっぱ私けっこう本気なのかな?」

妬ける、それなら今こうして一緒にいるのは何だろう?
そんなこと訊くだけ無駄な気がして今夜これからどうしよっか考えた、

おーる6ブログトーナメント

眠いので短いですがUPします、バナー押して頂いたので、笑

Favonius「少年時譚40」読み直したら校了です、光一と美代+希@樹上にて。
第78話「灯僥7」校了しました、周太と英二@あのベンチにて対話シーン。
Aesculapius「Chiron智者の杜17」校了、過去の鍵を探す雅樹@国村家+吉村本家。

この雑談or小説ほか面白かったらバナーorコメントお願いします、続けるかのバロメーターにもしてるので、笑

取り急ぎ、



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