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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

大クワの除伐

2025-04-22 | 今日は真面目に

 苗木が到着したので植え付け場所の整備を急がねばならない。この日は27℃超えの夏日になったものの気合が入っていたためかさほど暑さは感じずに済んだ。二つ池のある棚で生育していた二本のクワの樹は競合相手もおらぬ環境だから伸び伸びと育ってしまい周囲に大きな日陰を作っていたのだ。樹高が低かった当時はクワの実採集も出来て野趣も楽しめたのだが手が届かない大きさになってしまっては単なる景観樹でしかなかった。今回、周囲に日陰を作ってしまっている二本のクワの樹を除伐する事で棚二面の空間を繋げ、ギンヤンマの好む広域空間を得て、合わせてハンノキを育てるのである。ハンノキは隣り沢に数本の林があったのだが沢崩れや沢止め工事で消失してしまったのである。その当時にミドリシジミが繁殖していたのかどうかの記録は無いのだが失ってしまったハンノキ林を再生する事で絶滅への坂道を落ちるミドリシジミの生息域を与えたいのである。

 クワノキの1本は切断径50cmの大きさなのでバーサイズ350mmのチェーンソーでは工夫が必要だ。その上、高さもあり枝も周囲に張り出しているから重心位置が判らない。間違って棚田部に倒してしまうと泥田の中で処理作業を行わねばならなくなる。そこで大きい1本は牽引して生えている棚面に倒して処理し易くした。広葉樹なので針葉樹ほどの樹高は無いけれど切断径50cmともなるとさすがに太いのであった。水源地の河原で立ち枯れている杉の巨木2本は胸高直径50cmほどなのだが梢を見上げると伐採するのが恐ろしく感じる威容があるのだった。倒して導水堤代わりに使う心算であるのだが怖れをなしてまだ手つかずである。

 一本目伐採  ➡  二本目伐採

 さて今回の1本目、牽引器を2本目のクワの樹を支点にして張力を掛けてから伐採に入る。追い口を作り楔2本を打ち込んでから牽引力を更に加える事数回、心配していたほどのトラブルも無く地上に落ちてくれた。まずは上側の枝を運べるサイズに切断しつつ集積しつつ片付けていく。二本目は重心の偏りが立っている棚内にあるので牽引せずに伐採出来た。これも同様に上側から枝を外して幹と太枝にし、更に運びやすいサイズに切断したところで作業終了である。とりあえずここまで行っておけば、先日に客土しておいた植え付け場所に定植できる環境が出来た。植えつけしてからの伐採では苗木を傷めるリスクが高くなるからまあ、地拵えの一環であったと言えよう。

 毎度のことであるが伐採作業では足拵えは編み上げの安全靴に履き替える。普段の長靴ではつま先に鉄心入りであっても頼りないし足運びも緩くなるのだ。平坦地の広さのある作業域であっても伐採は危険作業である事に代わり無く、それなりの緊張感は忘れずに作業に入るのだ。チェーンソーを入れる前には光明真言を唱える。最初の頃は般若心経だったのだが長すぎて現場に合わずほどなく変更して現在は光明真言オンリーである。自分の末路は臓器提供・葬儀無し・海洋散骨と子どもたちには伝えてあるけれど伐採し命を絶つ樹木にもそれなりの敬意は必要であろう。改植の必要あっての事とはいえ樹木自身の意思ではないし環境にはそれなりの価値があったはずなのだから。

     


降雨前に植樹

2025-04-11 | 今日は真面目に

 この日も好天に恵まれたが翌日以降は降雨の予報だ。心心算としてはクワの大樹を除伐する予定にしていたものの「降雨前に植樹の方が理に適う」と考え急遽、自宅で育成していたエノキとマテバシイを定植する事にしたのだ。

 エノキは前日に漏水により浸食陥没して埋め戻した地表に定植する。このエノキが根を張ってくれれば地下の漏水洞穴が存在していても落とし穴が発生する事は無くなるだろう、と言う事で行った。埋め立て部分に直に植えるのも用土の少なさを感じたから新たに一輪車2杯分の浚渫土を運び土俵の様にして植えつけた。当然、水決めまで行い支柱も添えておく。自宅から園芸支柱を持ち込むつもりが短期記憶が劣化しているために朝食時は意識していたのだが施錠した時点では記憶は無くなってアウト。仕方が無いので竹の支柱である。まあ、そのうちに取り換える。

 マテバシイは棚田部の北側に植えた。ウメとヤマモモが植えてあるけれど少々整理して尾根際の斜面下に定植した。マテバシイの目的はドングリを生産させる事である。このドングリはげっ歯類、特に鼠の大好物でフイールドのネズミ生息数を高めるための食料補給用なのである。ドングリが増えれば鼠が植える。鼠が増えれば猛禽類が生息し易くなる、とまあ、「採らぬドングリの数算用」と言う訳なのだ。植樹の常だがお山にドングリを落す頃には小生も落ちているだろうなあ・・・。

    


除伐の準備

2025-04-06 | 今日は真面目に

 ハンノキを定植するにあたり邪魔になるクワの大木2本の伐採処理を予定しているが一番大きいクワノキは処理作業のために草地に倒したい。しかし倒す方向にもう1本のクワノキの樹冠が邪魔になって、絡み合う可能性があるから先に絡まぬように双幹の一方を切断した。残した幹は牽引する支点になるので除伐は最後である。

 小枝の部分の処理集積まで行うと1日を費やしてしまいかねないので定植予定部を避けてまとめておく。切断した幹は棚田の水回し用の導水木に用いる。今までは孟宗竹を使ったのだが浮き易く増水すると役立たずになっていたのである。長さが少しばかり不足だけれど孟宗竹を副材に使えば事足りるだろう。これで何時でも牽引しながら伐採できる準備が整ったのだが、倒した後の枝と幹の処理量が多くて思っただけで面倒さに眩暈がしそうだ。


二つ池の草地

2025-04-05 | 今日は真面目に

 二つ池のある棚の半分は草原のままだ。クワの樹が大木になり影を落とすようになって伐採して日照を改善したいと思いつつ今日まで来てしまったが、ようやく伐採しハンノキと植え替える算段が出来た。草地の重要性を軽視してはいないものの隣り沢のハンノキ林が消滅してしまった現在、ミドリシジミの繁殖場所が無くなってしまった。この棚田跡の草地にはハンノキの条件があるようにも思えるし幾多の繁殖・生息地を追われているミドリシジミの復活に役立てればと思うのである。

 まずは地拵えのために枯草を刈り払い集積してクワの樹の大木2本を処理する作業場所を整えた。刈り草を集積したあたりには雑然と切断した伐採木のなれの果てがあるのだが、これを整理しつつ再集積しハンノキの定植場所を作らねばならない。まずはその一歩を終えた。次回はクワの樹2本の除伐と集積を行い定植場所の位置を決めて、更に植え付け場所に用土を運び込まねばならない。きちんと活着し生育も滞りなく進み繁殖適地を創出するためにはそれなりの手間暇が必須なのである。


遅まきながらの刈り払い

2025-04-02 | 今日は真面目に

 トンボ池東側の草地は伸び放題で維持していたのだがネザサの数が増加してもいるしシュートも伸びたので若草の萌芽前に刈り払った。と言いたいところなれどお彼岸のお中日が過ぎてしまった頃合いではすでに地上に若草は萌えだしているのである。地際に刈り刃を突っ込むのはネザサだけだから残りの草本は萌芽した部分は刈り払われないように坊主刈りは行わない。刈り高10cm未満にした。

 トンボ池周りはカサスゲの枯葉が密集しているのだが泥浚いの支障になるからここも刈り払っておく。泥浚いについてはどの水域も待った無しだけれどニホンアカガエルとアズマヒキガエルの上陸後に行いたい、と思いつつ待っていると5月に入ってしまうから支障のない部分からでも泥浚いを行わねばならない。刈り草は一カ所に集積して後は自然に任す。イネ科の草本が育って来れば昨季に鳴き声を聞いたキリギリスが期待できるかも知れないし、狭い場所は狭いなりに楽しみもあるのだ。

 囲いの中のフジバカマの枯れた株は排除して、メドハギはまだ種子が残っていたので採種して苗を作る事にした。キタキチョウの繁殖場所になるのはマメ科の植物なのだがネムノキのように高生種では無いので卵や幼虫、蛹など観察し易いし群れて来るから見ていても楽しいのである。


ようやくバルブ交換成った!

2025-04-01 | 今日は真面目に

 28日、最高気温が27℃を越えた。さすがに暑くて沢でのバルブ交換でも汗が出で来る陽気であった。この日、ようやく県の担当課職員と待ち合わせて排砂用バルブ交換に行った。バルブ交換などネジを回せば簡単に始末できると思っていたのだが難渋したのである。思い返せば設置した昭和40年から全く動かしていないネジ部は簡単には緩んでくれなかった。この事は一応見越して潤滑浸透剤やハンマーも準備の上だったけれど一カ所取り換えるだけで1時間半近くも要したのだった。

 担当課の職員の方が若手である事には間違いが無いので小生は補助的作業に廻っていたけれど、それでも小休止の間にパイプレンチを操作してみてもビクともしない頑固ぶりであった。それでもだましだまし潤滑浸透剤を吹き付けつつ、パイプレンチの柄をハンマーで叩いてみたりとあの手この手、孫の手、痛い肩の手まで動員した結果、ようやく取り換える事が出来た。破損したのは崖崩れの時なので3年経過してからの修理だ。しかしこの期間は取水升からエンジンポンプの圧力で強制排砂出来ていたから支障はなかったものの。現状では強制排砂は使えなくなったからバルブ頼みである。

 さて交換作業を開始するに先立ちバルブを開放したのだが思っていたほどの砂泥堆積は無かったようで意外であった。考えてみれば昨夏8月30日以降、取水升は砂礫下120cmにあって伏流水を得ていただけだったから、フイルターがオープン状態で度々濁流に襲われた状態は避けられたのであるから当然と言えば当然なのである。バルブ交換に際して排砂作業も行った事になったから、この反映が吐水量にどう出るかが楽しみになる。26ℓ/分を越えてくれれば嬉しい。

 翌日、期待しながら吐水量測定に行った。結果は26ℓ/分を僅かながら上回る量だったから期待外れと言えばそうなのであるが半年間砂礫層の下にあった取水部が今までの最大吐水量を送り出してくれたのは有難いの一言に尽きる。


下草が萌える前にネザサ刈り

2025-03-26 | 今日は真面目に

 明確に言えば既に下草の萌えは始まっているし、ネザサ刈り払いの時期としては遅きに失するのであるけれど「災の河原の砂礫掘り」を何としても完工せねばならなかった状況としてはやむを得ないのだった。それでも今回の作業箇所、コブの部分は下草、植生の重要性は少なくネザサの衰退だけを目的にしている刈り払いなので大雑把でも構わないのである。

 それでも無精ひげ状態に伸びてしまったネザサを刈り払えば見てくれは良くなった。この範囲はツルニチニチソウだったか園芸種が繁殖しているし茗荷の群落と大型のシダ類数種がある程度なので刈り払いは気を使わずに済む。これでこの範囲は年内のネザサ刈り払いは必要ないだろう。ついでに残った燃料を使い梅畑の林床に残ったカラムシの茎を刈り払っておく。まあ、残して置いても構わない存在だけれど手間としては微々たる事なのだ。

 


完工目前なのに…重大な事実発覚、残念・無念・放念・・・

2025-03-24 | 今日は真面目に

 二度童ともなれば朝から災の河原の砂礫掘りを続けるのは病む無し、致し片なし、ではなく痛し肩ありなのだがこの日、ようやくほぼ完成したと言って良い段階にまで達したのだから祝着至極この上もない。つらつら眺めつつ「エンジンポンプによる強制排砂」をどう行おうかと思案投げ首していた時に重大な過失に気が付いてしまい愕然としたのだった。「これでは強制排砂が行えない・・・」のである。

 一番のネックは水位なのだ。取水堰が埋もれる前は取水升上端面は堰のオーバーフロー部と同じだから取水升内の送水管口まではほぼ30cmあまり、作業をするのに肘上付近まで袖まくりすれば行えたのである。ところがどっこいところは水中、現在の水位は更に上がって取水堰上端面を隠す高さで35cm上積みされている。つまり送水管口は水面下65cm下にあるから腕が届かない。これでは送水チューブを送水管内に送り込みが出来ないのだった。L型継手やT型継手に延長パイプを取り付け差し込み出来れば強制注入可能だけれど、その際も水面下65cmにある送水管端末に差し込む事が必須である。頭部まで没しての作業は断じて不可能なのであった。従前のように手入れを可能にするには現状の排水路を30cm掘り下げねばならない。流路の長さは約10mあって30cm掘り下げるには上端部開口幅は現状の2倍が必要なのだ。更に付帯作業として水傾斜を維持するのに流路の距離は5m以上も延ばさねばならない。これではもう眩暈がする作業量で続けては行いたくはない。

 だもんでエンジンポンプによる強制排砂は不可能と判明し、では升内の泥浚いはどうかと言えば柄杓を使えば可能になるが直接金網笊で掬うより状態が判明し難い、とまあ、気も心も折れるような場面バッカリになってしまった。残るは排砂バルブによる排砂であるけれど管路が下降している範囲ならまだしも経路の半分を占める後半部の上昇管路の排砂までは出来ないのだ。ただ一つだけプラスの要因は水位が上昇した事で送水圧が高くなったはずである。現行の高低差は3mだったのが3,65mとなりほぼ1.2倍に相当する。これは吐水量測定値が1.2倍になる可能性を秘めているだろう。排砂作業が済んで今までの最大吐水量の1.2倍が得られるとすると30ℓ/分の皮算用が成立する。現実値としては無理だろうが今までの最大値が平常値になる可能性はあるだろう。試みの測定では24ℓ/分で驚いた。

 さて、この日の作業は各段の枠内に玉石を敷き詰める事と流路を取水升へ戻す事だったが、どれも細かい事を別にすればほぼ合格と言える。残る作業は上流部の河床安定化工事なのだが、もう急がなくても良い状況が成ったから気分は楽である。まあ、作業は河原を削って流路を平らかにしつつ越流しないように誘導堤を設えねばならないので身体的には負担だけれど気分的にはストレスフリーに近い。帰宅に先立って作業場所をしみじみ眺めてみれば我ながら老骨に鞭打ち、ん十肩に鍼を打って湿布も懐炉も貼りつつ、膝には保温サポーターを装着し就寝前は薬湯で温めてとまあ、我ながらよくやったものだのう。写真手前の砂礫の山を見れば自分でも驚いてしまう量なのであった。

     


また今日もコロッケ…ではアカンから

2025-03-20 | 今日は真面目に

 少年時代、「バッカリ食」に不満はなかったものの老年時代になると「バッカリ礫掘り」は続かない。その上、拠点にはほとんどお邪魔しなくなった孤爺なので「引き戸が不具合で・・・」なんて話を聞いてもなかなか手を出す算段をしなかったのだが、いつまで放置しておくわけにもいかないので重い腰と痛い肩をなだめて大苦仕事、いいえ代工仕事に半日を費やす事にしたのだった。まあ、砂礫掘り三昧の気分転換である。

 具合が悪くなった引き戸は既に下側のレール土台も腐って失われており、薄板を敷き、その上を滑らせていた様な有様だから使い難かったのは良くわかる。小屋自体も30年は経過しているはずだから土台の角材も腐食し消え失せて小屋自体も傾いている始末だけれど畑の脇にあるから道具類や肥料を入れるに使い勝手は良いのである。そんな事でMさんが頼んできた作業なのでⅯさん自ら蝶番も用意して参加した。まずは戸を外して下側の腐食した枠を取り換えて補修してから戸を取り付ける縦板を打ち付け蝶番で左開きの戸に作り替えたのだ。

 改修した事で入口の開口部が広くなり使い勝手は増したはずである。扉に鍵を取り付けねばならないほどの物品は入っていないけれど律儀なMさんは「鍵を付けたい」意向なので取り付け用の縦板も打ち付け錠前はアンカーと鎖で結ぶようにして一件落着。


ハンコを押し続けるような日々・・・

2025-03-15 | 今日は真面目に

 今日も変わらず「日々是定型」なのであった。この日も終始砂礫掘りで連日孤爺奮闘しておる丸太の据え置きで終わったのであった。前日の作業の結果、丸太2本を更に沈めつつ上流側へ材の直径程移動させたかったのだが、余分な砂礫を掻き集め移動させ、据えてある丸太の上流部を丸太一本分削り掘り込めば「余は満足じゃ!」になるはずなのだがところがどっこい世の中、そう甘くはないのであって掘り取った砂礫はスコップでは掬い難く、結局は三本鍬で引っ掻き引っ掻き集めて溜め、それをまた引っ掻き引っ掻き移動させるというまあ、砂礫の山の尺取虫移動を行うのであった。

 始め ➡  据え直し ➡  ここまで

 結果として満足のいく丸太の直径分の移動と沈下は50点台で合格点ではないけれど人生、時にはたまたま、ほぼすべてに妥協が必要なのであって、それは生まれた時から喰って出している行為を分析すれば一目瞭然、一発平然であろう。美味しいもの喰いたい物ばかりではないし、出したくても出渋る時もあれば、止められず「アジャッパー」なんて事態もあるのだ。島倉さんだって言っている「好きな人には思われず、嫌いな人の言うまま気まま」まあ、こんなもんなのであろうぞ。だから孤爺も妥協しているけれど次回の作業結果では「やり直し」もかなりの確率だろう。それはここでの経験値が物語っておるわい。

 さて、とりあえず丸太二本を落ち着かせ取水升と直近の丸太の間にもう1本丸太を据える必要が見えて来た。その位置取りの為に斜面を削り取り始めたが、ここで力尽きて撤退。帰り際に上流部から1枚撮影してみた。何時も作業現場だけの近い場面では全体が見えてこないし平面的すぎる。上流側から俯瞰すればすり鉢状の堀り跡も一目瞭然、町の水道工事で使う様な小型重機なら半日で済む掘削量だが孤爺のスコップと三本鍬の二闘流で正月から行ってこんなもんなのだ。

     

 


爺生、尽日災の河原の砂礫掘り

2025-03-14 | 今日は真面目に

 水域の復旧作業なのだが実質は砂礫掘りの日々であってまあ、土方仕事に他ならない。こんなことならシルバー人材センターでの作業の方が夕飯代程度にはなるだろうし物価高の今日、収入に与る活動を選ぶのが賢いと言うものだろう。とは言え選択肢を眼前にしたら人手不足や、余人をもって代えられない方を選ぶのは孤爺の矜持なのだ。と言えば(A)になってしまうか。

 この日、予報は曇天で夕刻から雨、気温は7℃程度との事だったが取水升フイルター取手まで確認出来て先を急ぎたく、早めに出立したものの途中で小雨模様になった。戻るか続行かと考えたのだが砂礫掘りは止めて吐水量測定とヒキガエルの産卵確認にコース変更してフイールドに向かう。吐水量測定は12ℓ/分弱で多少は減っているけれどなんとか命脈を保っていた。雨天が続き水域周囲の乾燥も一段落したし「思い切って排砂バルブの開放を行う」機会とも捉えるものの取水升フイルター部周囲の砂礫排除はなされていないのでもう少し先送りとした。

 ➡  水見周りしている間に小雨も止んだのでそのまま災の河原の砂礫掘りに直行する。まずは丸太材を更に下げないと取水升への砂礫の崩れが止まないから、前日設えた丸太の位置を直径の半分ほど下げてみた。ついでに丸太を据える位置と同じ程度に取水升周囲の砂礫の壁を崩して掘り広げ易くしてしてみたのだが、何度も位置を下げて来た丸太材を、今度は上流部に移動しなければ取水升周りに砂礫崩れを防ぐ丸太壁や杭列を設えにくい。溜息の代わりにポツポツ落ちてきたのを契機に撤退帰宅する。だもんで取水升フイルター周りには手も出せなかった。

砂礫の移動は佳境だ 


ようやく取水升位置まで到達した・・・

2025-03-10 | 今日は真面目に

 2日、20℃超えの予報なので春時間で出立する。この日の作業はまずは砂礫層が崩れるのを防ぐために丸太の位置を更に下げて据えたくて丸太の直径程掘り下げて据えてみたが、まだまだ下げないと取水升までが急傾斜になり砂防できなさそうだ。がまあ、それは後回しにして取水升の位置確認も急ぎたい。せめて出来るだけ早く、送水が滞る前に排砂作業を済ませたいし可能ならばエンジンポンプで強制排砂を行い管内一掃したいのである。断水を避けて送水量を増すにはこの方法しかなく、農業用水施設としての役割が終わった以上、「生物保全のための水源維持」なんて発想は行政には皆無だ。

丸太を沈めたい ➡  直径分沈めたがまだ不足だ。取り除く砂礫量は増す一方である

 さて、この日の作業ではようやく右岸側取水堰上端面を露わに出来てオーバーフロー部の肩の位置が確認できたのだ。この上端面より30cm下に取水升上端面があるはずなのだが、掘り出すためには更に周囲の砂礫を取り除かねばならない。取水升上端面のコンクリート面は800mm×800mmの設えで、現状は開口部に笠型フイルターが載せてある。現在、手探りで探しても確認出来ていないものの、工事の記録写真から推測すれば写真赤矢印の部分まで到達しているのでもう少し頑張らねばならない。断水させてしまうと水域のニホンアカガエルなどの絶滅危惧種をはじめ、トンボ20種以上の生息種やホトケドジョウなどの希少生物が全滅する。まあ、シビアに言えば絶滅したところで社会には何の影響も憂いも無いだろうが・・・。


遅々として進まずんば、乳として成らずんや・・・

2025-03-06 | 今日は真面目に

 本日も晴天なり、本日も砂礫掘りなり。降雨前の先日の話になるが孤爺の0.1馬力未満の出力では小型重機の出番でもある砂礫掘りなど進展の仕様も無いのだった。水域の枯渇は目前だし、降雨が長く途絶えている状況では伏流水頼みの取水でしかない現状で排砂バルブを開けて管内の砂泥と共に水まで放出してしまうとどんな事態に見舞われるのか想像もできない。吐水口からエンジンポンプで引く事も考慮したものの、ポンプ購入直後に試した結果は陰圧で空気抜き弁から空気の流入があって排砂作用には繋がらなかった記憶がある。やはり取水升の排砂清掃管理が出来るようにし、エンジンポンプで強制排砂するようにしない限りは根本解決に繋がらないだろう。

 そこで日々災の河原の砂礫掘りに苦心しておるものの遅々として進まん。取水升は子宮体、送水管は臍の緒、その水は羊水に例えられようが、羊水が枯渇すれば生命は失われてしまう。当然、水域のお手入れ孤爺としては哺乳瓶での哺乳も不可能になるのだ。てなもんや三度笠で、この日は砂礫の崩れを防ぐために更に途中に丸太材を1本埋めた。掘り除く砂礫量を少なくしたいばっかりに傾斜角を上げたのだが結果として丸太材を増やさないと取水升までの傾斜が取れないのが判明して、掘り取りの障害になる水流を逸らし排水路を新たに設けるなど派生する諸々の必要雑事も増える勘定になるので進捗度はサッパリなのだ。その上、連日作業だと体力が持たない気もするから一日置き位の作業日設定にせねばなるまい、なんて妄想するから更に遅くなる。願わくば一雨来さえすれば一か八かの排砂バルブ開放が出来やすいものの、結果プラスの見通しが出来難くまあ、早い話が我が人生、日々耄碌中だわなあ。


Iロープを作る

2025-03-05 | 今日は真面目に

 先般、水源地河床整備のために必要な丸太材を調達するのに立ち枯れ木の伐採を行ったのだが重心方向のお約束で掛かり木になってしまった。牽引器が用意出来ていないので結局はそのままの状態で撤退したのだがようやく貸し出していた牽引器が戻ってきたから地上に落とす作業を行える事になる。牽引器のワイヤーロープは10mしかなく沢対岸の立ち木に支点を取れない。そこでクレモナロープを使う事にしたのだが片側に輪が無く解けたままであった。

 そこで補助ロープを使えるようにするには両端に輪を作らなばならず自宅に持ち帰り「雨の日の手慰みに」さっそく編みこんだのである。森作り作業を始めた当時、自力で牽引するための短いIロープは編み込んだ事があるのだが二昔も前の事で編み込み方のABCなど薄れた記憶になっている。どこかに編み方のプリントはあるはずだしネットで探せばすぐにヒットするだろうがうろ覚えのまま編み込んでみた。

 編み込みに廻り方が右だったか左だったかまあ、ロープの撚り目に添って編み込めば良いだけの作業だけれどまだら痴呆・時々ショートの回路では解は適わず、それでも使えれば良いのだと得心して出来上がり。撚り目を眺めれば不自然さは一目瞭然、であるけれど使えれば良いのだととりあえず完成としたのだ。作ってはみたものの災の河原の砂礫掘りはようやく取水堰上端面に到達したばかりで、取水升の在るべき位置は確定できたのだが掘り当ててはおらず、ロープを使う日は予定が立たない先送りになってしまった。でもまあ、「備えあれば憂い無し」で「早苗あれば田植えあり」であるわい。


掘って掘ってまた掘って・・・

2025-03-04 | 今日は真面目に

 お爺となったとて「ここ掘れワンワン!」なんてシバがいる訳も無し、桃太郎のように犬、猿、鶏だったかお供がつく訳でも無し、孤爺のお供は膝に保温サポーター、肩にカイロと湿布のお供であれば粛々と黙々と災の河原の砂礫掘りを続けるのみなのである。ホント、砂礫の中で蚤が掘り進めているに近い感覚だ。「おいらは蚤かいな⁉」と自問自答したところで孤爺のみしかおらんわい。返事が来るはずもない。

 で揉んで、は肩の痛む夜半の寝具の中だけれ「でもんで」今日もまた砂礫掘りを続ける。一応、砂礫の流れ止めに丸太を一本設えておいたのだが、やはり上流部から手当てが必要と判断し、もう一本を運んで据えてみた。その後に流路を逸らして堰上端面を露出させるべく掘り進めて、ようやく50cmほどのぞかせる事が出来たのだ。

 しかし取水升開口部は更に40cm下になる。これ以上掘り進めるには上流部の砂礫層を取り除く必要がある。そんな塩梅を考えてみると据えたばかりの丸太材は上流方向に移動させつつ下側に30cmほど沈めないと取水升フイルターを掘り出せないのが判った。で揉んで、いいえでもんでこの日はここまで。次回は水流を更に逸らして段差工の丸太を更に沈めて河床を下げておかないと取水升までは到着できない。

 25日に吐水量を量ったのだが12ℓ/分にまで低下していた。既に最大吐水量の半分を割っている。現状では伏流水が堰上端にまであふれているから取水升および送水管内の砂泥で水が細くなった、と考えてよいけれど、排砂バルブを開放しての排砂作業は一昼夜の断水をもたらすから降雨で水域が湿っている状態でなければ恐ろしくて排砂作業ができない。水量復活する前に水域の水切れとなる心配があるのだ。まあ、頭頂部に毛髪が減る訳である。3月3日頃に降雨の予報が出たけれど、さーてどうしよう⁉、と言うより粛々と砂礫を運び出し続けねば解決は無しなのである。スコップを使うにしても鍬で掻くにしても銭湯の湯桶一杯分が最大量だから孤爺にとっては天文学的回数だ。