『選考の機会さえ無き貧困化』
『庶民には券と金との違い無し』
『敵失も自失も大儀民も無し』
ここにきて「派遣村」が開村されたとの報道があった。年度末で「雇い止め」が大量に発生したのだとか。もう基本的人権さえ意に介さなくなった国になった。
「雇い止め」なんて用語を誰が適用したのだろうか。本質を隠した甘い用語だ。つい最近、ラジオだったか社会保障の荒廃を「制度災害」なんて表現をしたコメントがあったが、これは「制度犯罪」ではないかと有毒の小父は思うのだ。
先週末、マスコミをにぎわした「ETC」とやらも、五千億円もの血税がつぎ込まれると言うのに鉦や太鼓では世も末だ。血圧が上がる。
今日も花冷えの一日だった。フイールドも春休みの小学生で賑わった。最初が野球少年団の卒業筍掘り、二番手がボーイスカウトのメンバーだった。
今年は昨年同期と比較すると収穫は激減した。そのためヒキガエルの卵塊を観察させに行ったら、何のことは無い泥の中で「足が抜けない」、「冷たい」と言いつつ何人かが遊び始めた。引率の母たちも「よしなさい!」は言ったものの、あとは苦笑で見守りしていた。
さすがにヒキガエルの卵塊は「気持ち悪い」とかで、触れたのは半数に満たなかった。
ボーイスカウトのメンバーは学年が下ということもあってか、草花を掘り取ったり、マツボックリを拾ったりと三々五々遊んでいた。
野菜汁とご飯で昼を食べていたが、野遊びは初めてとのことだからそんなところかとも思う。茶色のバッタが見つかったので何人かに「どう?」と促したけど「自然のものだから」と触れようとしない。見上げた心がけと思っていたら「怖いもん」と母親に話しているのを耳にする。
今時の児も色々だ。
知人から野球少年団の卒業記念に 筍掘りをしたいとの要望があって、明日の準備にフイールドの確認に出かけた。昨年と1日違いの日にちだが、成長は悪いようで入山している人たちも収穫が少ないとこぼしていた。
現実は入山し易くなって掘り取りに入る人たちが早朝から何人も連日やって来るのだから、この時期には品薄になるのも無理からぬところだ。
ついでに一回りしてみた。ヒキガエルの卵塊が新たに見つかった。昨年までは産卵していなかった場所だ。刈り払われて無残にも裸になった林縁にマムシグサが包を伸ばしている。暗い森で見ると「ドキッ!」とするが好きな植物の一つだ。
蕨もあちこちに見られるようになっていたしナワシログミも赤くなっている。少しは楽しめるかなあ。
『手を伸べて固まるわらべ近寄ればテントウ袖に母は腰引く』
『野遊びの寄り合い食べる親と子にコンビニもあり手作りもあり』
『花冷えの水面飛び込む童等を窓越しに見る母の顔々』
『若き父オンブで歩む土手の道肩にワンセグ児の顔の前』
『人の子を育む我の仕事でも我が子の育ち保母から知りぬ』
25日、新聞時評に矢作氏の「ガラパコス化現象」という題の評論が掲載されていた。面白い分析をするものだと思ったが、そこで思い当たったのは30年も前のライシャワーの著作「ザ・ジャパニーズ」の一節だ。
封建制度に触れた一節の中に「日本人が個人的リーダーシップよりも、集団によるリーダーシップを伝統的に好む云々」とある。前掲と後者を結ぶものは、日本という特異な均質社会と無責任体制ではなかろうか、と思った次第。
国土は生物も経済もグローバル化に翻弄されているのに中枢が村社会ではなあ。
『合点した神経は無しまつりびと』
『天唾も詭弁も弄し我が世春』
『税盗られ負債賜る民の国』
『霞喰う千人なれば人でなし』
WBC決勝戦が延長戦となったところで散歩に出かけた。早春ではないものの、「早春賦」を思い出させる風の冷たい日だ。
骨折していなければ風到木の片付けか溜池の漏水防止をしていた頃だ。とはいえオーバーワーク気味の体を休ませることになったのは天の采配とするか。しかし行楽日和というか格好の季節なのにプラプラ散歩程度というのも悔しい。
山の斜面に目を転ずると桜の花がところどころ確認できるようになった。大半が自生の個体だから花色も変化に富んでいる。それよりも孟宗竹の占める割合が大きいのが目に付く。
筍を出して「竹の秋」を迎える頃になると新緑との対比で更に里山の荒れが目立つようになる。
今日は道路を約七千歩、久しぶりのせいか足裏が熱い感じになった。途中にひと際赤みの強い桜があったが品種名は不明だ。自分的には緑系や黄色系の桜が好み。
シキミの花を覆って三つ葉アケビの花が満開だった。この株も花色は濃いほうだ。秋に実るかどうか、その時までのお楽しみ。レンギョウとしだれハナモモが華やかだったが、やっぱりうるさい。レンギョウを歌った初恋の歌があったが、知る人はいないんだろうな。
21日、顔見知りのAさんに連れられて日本昆虫学会のSさんがフイールドに尋ねてきた。Aさんはヒキガエルの産卵の確認だったが、Sさんの用向きは「裾群落の破壊を何とかできないか」ということだった。
共感同意できる意見だったが、一方のボランティアには欠けている領域であるのも実態だ、という話をした。昆虫や植物を主とした対象にしている人たちと森の手入れをしたい人たちの間には双方を満足させる共通理解が欠けていると思っている、のが小生の実感だ。
現場を確認したが昨年より更に破壊されてしまっていた。何とかするしかないなあ…と後にしたのだった。
それはともかくとして、木々の芽吹きがはっきりしてきた。見方によっては桜の花色より美しい。車道の脇は日本タンポポの群生だった。セイヨウタンポポでない群生はなかなか見られなくなった。
先日、観察に行ったヒキガエルのオタマジャクシは、まだ拡散しないでかたまっている。今年は陸に上がるまで水があるかどうか、雨頼みだから心配だ。
『立春のまだ明けぬれば抱き枕しばし巡らせ二転三転』
『今様の竹切り翁姫は来ず』
『凍てた手はせがれと共に暖をとり』
外は予報どおり朝から雨模様だ。町内会総会用の「議事進行要領」も朝からかかって終了した。これは「雨様々」だけど…。こんな日は波浪Day,俵万智さんごめんね。
東京マラソンもWBCの韓国の勝敗も今のところ知りえていないが、散歩にも行けないから夕方のように薄暗い外を眺めていると、甘い紅茶がほしくなった。ハイ、セルフです。
肋骨の具合はいいのか悪いのか、仰臥位をとるとまだ軋む音が出る。来月にならないと仮骨が写真に写らないとのことなので、軋ませるわけにも行かず更に二週間は上体を起こして寝るしかないと思う雨空なのである。
会員 16名、委任状3名 児童1名
ゲスト 母子5名 昆虫・植物研究者2名
活動 午前 平成20年度総会 1:活動報告・決算報告
会費収入だけの予算なので、イベントの支出削減を図る
2:21年度活動計画・予算案
遊歩道は接続したので、両脇の手入れに重点を置く
3:退会者1(遠距離・高齢のため)・入会者2名
4:年会費、保険料徴収・役員は留任
ヒラタケ菌打ち:支障木として除伐した合歓の木に試験打ち(バイオマスの活用)
午後 幼樹 支柱交換
※ 入り口の桜が満開となった。しかし枯れ死した幹、枝がはっきりしてきた。昨年より一部の 花つきが立派なのは「最後の華」か。
※顔見知りの昆虫愛好家が専門家を同行して尋ねてきた。いわゆるマント群落の刈払被害が大きく何とかならないかと言うことだった。われわれのフィールドでは無いのでダイレクトに反映は困難だが、対応の必要は感じる。丸坊主だった。