トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

そろそろ産卵期だが…

2025-01-24 | 小父のお隣さん

 一月も終盤になるとニホンアカガエルの産卵が始まる。今期は隣り沢災の河原の砂礫掘りに勤しんでいる結果、水域の巡回が疎かである。その穴を埋めるために災の河原の砂礫掘りを終えてから我がフイールドに立ち寄って水見回りをした。前年の度重なる大量出水で各々の池の水深は浅くなっており早急に浚渫の必要があるものの取水地の破壊に振り回され手が回らないし肩の痛みで腕も肩も回らないのだ。なんと切ない老境だろう。

 取水升の在りかが判明しないまま伏流水が得られている状況で送水は維持出来ているのは天恵と言わざるを得ないけれど今日、吐水口で水量を計測したら16ℓ/分だった。通常は黄信号の水量であるが現在、隣り沢の流路は掘削発掘の関係で流路を取水堰から遠ざけている。その結果なら水路を戻せば水量は復活するはずだが、これはその時になってみないと判らない。

 さてニホンアカガエルの卵塊があるかどうか水域を辿りながら観察したがまだ産卵はしていなかった。だがエノキ林内に置いたトンボ用の産卵水槽の中にニホンアカガエルのメスが一体沈んでいる。孤爺に気付いて沈んだのかと思ったけれど既に絶命した個体だった。皮膚はまだ新鮮だったし、これと言った外傷も無いので絶命した理由は不明だ。腹部が膨らんでいるから産卵前のメスだと判断したのだが体格が小さ目だから今期、初産卵するはずの個体だったのだろう。水中に置くと水を汚染するので水から出したけれど埋めずに他の肉食生物に供する事にして草の上に置いた。惜しいかな惜しいかな、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。


今日のトンボ「今期は終了・閉店」

2024-12-27 | 小父のお隣さん

 22日にアキアカネを撮影して、この日は他に飛翔体はいたものの種の確認が出来なかった。オオアオイトトンボは見いだせなかった。24日、トンボ池傍で飛翔体を発見したが種別は不明で3日経過した間に一回の遭遇も無く「今期の最終視認日」は24日と言う事になった。

 過去、28日の視認日の記録があるけれど例年になく寒さが続いているこの暮では24日の日にちは「良く生きていた」と言えるだろう。次シーズンの始まりは3か月後だが、水域の浚渫をしなくてはならない現状では越冬体のヤゴには少なからず影響するだろう。その前に水源地の復旧作業を行わなければならず肩の痛みは寒さで相乗効果のご老体では嫌だなあ、が正直なところだ。トンボの季節は閉店したものの自転車操業・水商売は動ける間は続けねばならず、為すも地獄、為さぬも地獄か。年明けには少しは肩の状態が良くなっていて欲しいのは切なる思いだ。

     


今日のトンボ「今期もそろそろ消える頃・・・」

2024-12-23 | 小父のお隣さん

 今期の気象情報での最低気温は1.7℃だったがフイールドは氷点下になっていたはずである。こんな日は気温が上がっても10℃くらいが関の山、いいえ姥捨て山であるがそれでも飛翔しているトンボがいる。12月前半はマユタテアカネ、オオアオイトトンボ、アキアカネの三種を確認できたがアキアカネの存在自体が今期初である。しかし、今まで記録出来ていない一因に小生の確認不足があったのかも知れずこの日のアカトンボも頭から「マユタテアカネ!」と思わずに頭部から確認する事にしたのだった。

 トンボ池の日当たりの良い畔に陣取って飛翔をする個体を数えると最低5匹は飛んでいる。まだいるはずのオオアオイトトンボは視認できなくて、もしかしたら消えた可能性もあるものの結論付けるにはまだ早く、残り数日は探し続けねばならない。足元に着地した赤とんぼはいつも通り「マユタテ優勢」の判断だったのだが前側に移動して顔面をアップしたら黒い眉状斑が見えなかった。まさか黒い眉状斑の消えたマユタテアカネでもあるまいと思いつつ残っているとしたらアキアカネだろう。S先生が入域していれば一発確認できたけれど小生では何とも不如意なのであるがまあ、アキアカネで記録だ。


次の主は琉金

2024-12-17 | 小父のお隣さん

 池で長らく飼育していたタナゴなのだが二シーズン続けて産卵管を出した個体が出なかった。飼育年数を数えれば野生種ならばとうの昔に寿命が尽きている年齢で、健康で元気そうに観察出来ているものの老齢化は避ける事も出来ない事実なのだ。新たに若い世代を調達出来ない訳でも無いが夏の高温状態を体験してみれば産卵用母貝には過酷すぎる水温に至ってしまう現状ではこの際、繁殖活動は無理だと結論して次の主は琉金にしたのである。

 たまたま所用で出かけた通り道に金魚屋さんがあるので帰路立ち寄って物色した。欲しかったのはオランダ獅子頭だったけれど在庫が無くオーソドックスに琉金にしたのだ。大和琉金とサラサ琉金、計五匹を購入しさっそく池に放流する。しばらくは池の水流に逆らってモガモガしていたものの、昼食後に覗いたら水流の無い水草の周りに集まっている。給餌は水温10度以上でと話していたから当面は給餌する必要もないだろう。給餌しなくても池の中の水草や微生物を食べる事が出来る環境であるからして大丈夫のはずである。池のタナゴは日中は見える場所で泳いでいるがさすがに温かい頃の様に群れてはいない。

     


森の中に桃色サンゴ・・・

2024-12-14 | 小父のお隣さん

 落葉盛んな林を通して何やら桃色の色彩が見えた。通常は目にしない色彩なので拠点に上ったのだが色を魅せていたのはタラノキだった。周辺のタラノキは数多くあるのにこの一本だけが特別の装いをしている。タラノキは保全活動に入った当時、山中に残っていた株を移植したのだが、その末裔と言うべきか地下茎を伸ばして新たに発生した子か孫の世代に相当する1本である。

 山採用にと移植した樹種では無くて花粉と種子が生物の食料となるために用意したのだが、こういう考えは理解してもらえない。新芽が萌えれば期せずして切り取られ背が高くなれば途中から鋸を入れられ採集されてしまう時期がしばらく続いた。それでも人知られずこういう事を行う輩は恐らく死に絶えて当時よりもタラの芽の生き残り率は良くなってきた。それでも「春の山菜祭り」では会友によっててんぷらの材料にされる運命はそのままなのだ。

 孤爺的にはスーパーでトレイに10個ばかり並んで数百円の物を調達すれば良いではないかと思うけれど、そこまでガミガミ言うのも「何ともなあ!」なのである。そんな環境であるがゆえに開花して種子を付けるまでには幾多の困難があるのだがこの樹はそれを乗り越え開花に到ったはずだけれど既に黒い種子は見当たらなかった。まあ、サンゴ色の花火だと思い眺めれば紅葉とは異なる風情があるが「およげたいやきくん」を口ずさんでしまった。しかし風情的には小百合ちゃんの「寒い朝」がマッチする。

     


今日のトンボ「アキアカネなんだろうなぁ⁉」

2024-12-12 | 小父のお隣さん

 今朝の最低気温は3.5℃で日中も薄曇りで薄ら寒い一日だった。腕が痛くて上がらないのは変らないけれど「自宅軟禁も飽きが来て・・・」久しぶりに姥捨て山に行った。率先すべき保全作業などまだ出来る訳も無く、それでも拠点道具小屋に「再生できるか…」と捨てずにいる電動鋸盤の再検討に出かけたのである。

 出かければ出かけたで行う事はあって、まずは「水が届いているかどうか」と発生期末期の「トンボの飛翔種」の記録である。日差しが弱くトンボたちも日光浴する程でも無いので期待はしなかったのだが一頭だけ動きが見えたのだ。大きすぎて腐植するがままに転がしてある根っ子の上に、良くしたものでお日さまの方向に背を向けて休んでいる。「マユタテアカネか⁉」と撮影はしたもののどうもサイズが大きい。回り込んで顔面を覗くと特徴的な眉斑が無い。これでマユタテアカネではないのが判ったけれど「では何者⁉」なのか推定するしかない孤爺なのである。翅端斑が無いからアキアカネと推定したのだが同定できるほどの能力は無いのだった。

 孤爺的にはアキアカネで納得し他の二種、マユタテアカネとオオアオイトトンボを探したけれど日射が弱い日なれば出現は期待できない。それでもトンボ池の空中を見れば羽虫と言うか数ミリの昆虫が群れている。まあ、餌には困らない環境だから気温さえ維持できれば年末まで飛翔は期待できよう。先だってS先生がこの小虫の飛翔を眺めながら「飛び続けるエネルギーをどこから調達するのか、すごいなあ」と呟いていたけれど渡り鳥の中には大海原を10日も飛び続け蓄えた脂肪が無くなれば自らの消化管の一部までエネルギーにしていると言う「渡りの過酷・困難さ」を報じていた番組があったが「種の存続」には命を懸けるしかない過酷の中に活き永らえている生命力とはすごいものである。肩の痛みなどに負けてはおれないと一瞬は気張るのだが、でも泣くぼやく凹む孤爺であった。ちなみに湿布で外出すると冷えが増すのでこの日は肩に懐炉を貼っての外出だった。


二点位置流れ昆虫スコイぜ!「ムラサキツバメ」

2024-12-05 | 小父のお隣さん

 陽だまりで翅を大きく広げ日光浴をしていたチョウがいた。「ウラギンシジミか?」と撮影したけれど直後に翅を閉じて裏側を見せてくれたからそうでは無い事が判った。翅の色合いから「ムラサキなんとか」かと思ったけれど判断がつかなかった。S先生等が見えて実物を指し示すと即座にムラサキツバメと判断した。小生には後ろ翅にある尾状突起が見えなかったのである。

 ムラサキシジミには尾状突起が無く、そこで思い当たったのは「ツバメの名前は燕尾服の連想か…」と言う事である。それが間違いであっても個人的にはツバメとつくチョウには尾状突起があると記憶したのである。

     


今日のトンボ「師走には二種」

2024-12-01 | 小父のお隣さん

 師走になった。姥捨て山のトンボ池畔、日当たり良好な南向き崖周辺にはまだ昆虫の姿が多い。チョウ類は午前10時気温9℃の段階でキタキチョウ、クロコノマチョウ、セセリチョウの仲間、ムラサキツバメなどが見えた。蠅の仲間やミツバチ、ホウジャクなどはタイアザミの花に寄ってくる。

 さて肝心のトンボ類はと言うとさすがに師走ともなればマユタテアカネとオオアオイトトンボの二種しか見いだせない。今期の殿はこの二種で争う事になるが、これは恒例の事だし最終視認日が何日になるのかが目下の関心事。陽だまりで四方山話、正確には姥捨て山話だろうけれど動かずにいるのでトンボも衣服と言わず頭部と言わずまとわりついてくる。今度は指乗りトンボを撮影するか・・・。

 


豊年だ!万作だ!放念だ!万策尽き・・・る

2024-11-30 | 小父のお隣さん

 毎度、私事なのだが昨夜の入浴後のスッポンポンの状態でシートショックを起したのだった。倒れる事は無いものの布団に入っての一夜が怖い。何を隠そう肩に貼る湿布が切れていたのである。前夜には承知していて「明日は購入しなくては…」と思いつつ腕が上がらず姥捨て山に出かける身体ではないので縁台工作でヘキサ・スフェリコン試作に熱中し過ぎて買い物を忘れたのである。さーて、恐ろしい夜が始った。一旦は寝付いたけれど夜半のトイレに起きた段階で肩甲骨周りが不快で寝付けない。仕方が無いのでベット下に転がっている指圧器でグリグリやったけれど腕が痛くて差し位置の調節に痛い思いをした。ここで「ビビビッ!」と降臨したのは「孫の手を付ければいいじゃん!」ヘッドはスーパーボールで指の感触を得るのだ。孤爺となれば異性に襲われる恐怖は無いけれどわが身体が吾を襲う恐怖が内在する。

 さて今期は久しぶりのジャコウアゲハの産卵が多くて、それでも過去の最盛年のように繁殖期間にはウマノスズクサが3回は根元まで食い尽くされる様な事態にはならなかったけれど11月末に外壁のお菊虫を数えたところ15頭に達していた。昨季は零だったから落差は大きい。その蛹化場所は「人工物を好む」傾向があると拾い読みしていると散見されるけれど今期初めて食草のウマノスズクサで蛹化している個体があった。その写真は当ブログにアップした記憶があるのだが何時の事だったか。

    

         ぶら下がった縁台下の個体

 

 外壁や玄関周りにXmasの飾り物然とぶら下がるのは良いけれど二人一セットで来訪するおばちゃんたちは「ひゃー!」とか奇声を上げピンポーンもせず逃げるのは良い影響である。しかし一方では迷惑この上ない場所で蛹化する輩も居てあの「朝顔につるべ取られてもらい水」なんて俳句を思い出させるのであった。その場所は3カ所、プラの植木鉢側面は紹介済みだが篩の枠で蛹化したのもいて、これでは篩が使えない。せめて金網で蛹化してくれれば取り換えれば済むのだが「貰い篩」も「借り篩」も「買い篩」もアウトなので春までまとうトホホ過ぎ・・・。もう一カ所は縁台の角下で蛹化していた。この位置に万力を取り付ける時に判明したのだが、その折に胸元を繋ぐ糸を切ってしまった。どちらにしろ外さなければならない位置だけれど引っ越しは瞬間接着剤で大丈夫なのかどうか、まあ、春になれば判る。

     


久しぶりに食痕

2024-11-25 | 小父のお隣さん

 トンボ池横の沢筋に羽毛が散乱していた。羽毛だけで頭部や脚などは残っておらず種類が判らない。僅かに羽毛の先端に茶色の部分もあったりしたので「ヤマバトかなあ・・・」程度の認識しかないのだった。少なくとも水鳥とは思えなかったのだがそこで思い出した「水域に仕掛けたトレイルカメラを回収しなくては・・・」12月中には助成していただいた企業に報告書を提出する必要がある。

 鳥類にトレイルカメラを設えてみても獣のように容易に写ってはくれなかった。営巣中のイソヒヨドリでは巣の出入りが素早くタイムラグで映らないカットばかり増えたし、夏のヤマシギ狙いでは度重なる大雨で水域の水深が浅くなり浚渫も間に合わず飛来しなかったようだし、現在仕掛け中のカモ類はどうだか、もう期待はしていない。それでも自費購入していたとなるとン万円を棒に振ったことなったが捲土重来、24時間録画のビデオカメラを仕掛けて来季はイソヒヨドリの育雛記録を完成したい。まあ、これは自腹致し方なしだ。そう自腹痛しかた無しだいなのだが春先に続き疼痛を発するようになった肩の痛みはなんとかせにゃあ作業が滞るだけだ。とは言え羽根をむしられ食べられた個体ほどの痛みではないはずだから我慢辛坊やん坊忍坊頓坊・・・。

     


今日のトンボ「翅端斑入りのマユタテアカネ」

2024-11-19 | 小父のお隣さん

 この日は小春日和になった。そうなると既に二種類になってしまった一方の雄、マユタテアカネは姿を見せて来る。温かいせいかカップルも数組見られ、その中の一組のメスが翅端斑付きだった。このメスの体色を見て想った事は「先日に見た名前が判らなかった個体はマユタテアカネのメスだったのだろう」と言う事だった。地味で黒っぽい色彩は似ていると言って良い。

 近くのカラムシにも(ヤブマオだったか)カップルが止まっていたのだが、こちらはオスメスとも普通の翅だった。確か「マユタテアカネの翅端斑はメスにだけ現れる」と記憶しているが発生割合はどの程度なのか、一定の割合で発生しているのかどうかも小生には知識がない。


今日のトンボ「あんたは誰⁉、おいらは誰…」

2024-11-11 | 小父のお隣さん

 トンボ池傍のバタフライキッチンで手入れ不足の不始末を始末している時に黒く見えるトンボが近くに降りた。色合いからも腹部の太さからも「マユタテアカネとは違う⁉」と撮影をしたのだが額の部分を確認できない。草藪が横にあるから遠回りして正面から接近しカメラを向けたところでマユタテアカネが飛来してアタックを掛けに飛び上がってしまった。

 近くに居るはずなので正面から観察出来れば眉状斑のあるか無しかで種を絞れる。しかし希望と期待も空しく撮影できなかった。S先生が来場されていれば一発で疑問解消だったけれど、そうそううまくは運ばないのが人生なのである。自宅で図鑑対照してみたけれど相当する種は判明せず、マユタテアカネの老熟体かどうかさえも不明の個体になった。

     


二点一流れ・昆虫スコイぜ!「カトウツケオグモ」好きです!

2024-11-08 | 小父のお隣さん

 クモは昆虫では無いけれど「昆虫図鑑」に普通に掲載されているから「良し」とする。クモ類を好きでない人たちは多いだろうと推測するが孤爺は特別好きでも嫌いでも無い。まあ、里山のお隣さんなのである。クモ類の中では割合、好感度の高いクモががカニグモ類なのであって最初に見たのはハナグモだったか名前などでてこないけれど「なんだこりゃ~!」とカメラを構えた小生に対し葉っぱの上で盛んに威嚇行動をとってくれたグリーン色のカニグモだった。ハナグモと簡単に片付けてはいたものの独特の姿形はついついほの字になってしまいそうなのだ。薄いグリーン色だったが小生には淡いピンク色にも思えたのだった。鏡を見れば瞳孔はハート形だっただろう。

 さて写真のカトウツケオグモ、そうだと判断したのだが今期2回目のランデブーになった。前回も今回もS先生が発見して呼んでくれたから撮影も出来たのだがまあ、単独では葉の上など見もしないので見つかるはずも無いクモでもある。見たところで「虫目」は持っておらずガチャ目なのだから頑張っても弱り目祟り目で終わるだろう。

 このクモの色彩デザインは鳥のウンコに似せているのかどうか知らないのだが、それにしても四角形の待ち姿で鳥の糞騙しをしようなんて形態がウンコに見えない。さしずめ「残念な生き物図鑑」に入りそうでもある。

 東京都のレッドデータリストの記事を見ると「刈り払いの結果、生息域が無くなった」様な内容だった。藪や灌木、草本の葉の上で待ち伏せして狩りをするタイプなので刈り払いでお払い箱になるとは因果でもあるが、里山保全や自然環境保全の目標は「生物生産緑地」とするべきなのだと改めて思った。孤爺的には細々と小さいフイールドで試行錯誤しているのだが植生を整えておけばS先生が現職の頃に校庭の一画に備えた「自然誘致園」の効果に迫る結果が出ると思っていたものの、市街地、街中と山野のフイールドでは昆虫にとっては切迫度や必要度が大きく異なるようで発生密度から言うと低いままだし、自然誘致園で発生記録されてきた種が何故か我がフイールドには現れないと言う不思議もある。何でだろう何でだろう・・・。それにつけてもあの番組、放送開始にしなきゃあかん。全国のよいこが待っている。孤爺はアサギマダラを待っているが、お迎えはまだ待ってはいない。

     

     


今日のトンボ「リスアカネ」

2024-11-07 | 小父のお隣さん

 気温が下がってくるとトンボたちも温かい場所を選んで止まるようになる。静止状態に近い人体ならほぼ恐れずに翅を休め、ついでに日向ぼっこしていくのであった。この日もトンボ池傍でヒキガエルの下半身の無い姿に集まっていたら赤とんぼが止まったのである。小生は「マユタテアカネ」と思ったのだがS先生は即座に「リスアカネです」と訂正してくれた。小生の判断は「リスアカネの出現頻度は低いしマユタテアカネだって翅端斑があるタイプもあるから…」とまあ、真面目に分析すれば非科学的この上も無い分析なのである。敢て言うまでもない蛇足だが本ブログのいかなる部分も文責は孤爺にあるのだ。

 さてS先生曰く「似た様でもリスアカネの方が大きい」とおっしゃるから周囲のアカトンボと比較すればなるほど明確に体長の差がある。端的に言うなれば体長の違いが認識されていなかったと言えるけれど、そもそも同じ種でも変異がある事も多いから俄か昆虫博士にでもなれない小生なのであって、そうなんです「でも、しか」も無理な孤爺なんです…。で、立冬お見舞い申し上げます。

     


今日のトンボ「マユタテアカネの連結体」

2024-11-04 | 小父のお隣さん

 11月ともなると目につくトンボはマユタテアカネとオオアオイトトンボくらいになる。上空を群れていたウスバキトンボも稲刈りが終わる頃には消えてしまった。日当たりが良く尾根の狭間にあるトンボ池は遅くまで飛翔がみられるのだが飛翔と言うより日向ぼっこに行動は移っていく。時折、採餌に舞い上がったりアタック掛け合ったりするけれど、概ねエネルギー温存の方向性に見える。止まる場所も地面近くになって、やはり輻射熱で温かいのであろう。

 この日もマユタテアカネとオオアオイトトンボの連結体を見つけたがオオアオイトトンボの撮影は出来なかったが連結体を見ていて思った事がある。繋がりはオスがメスの首根っこを挟みつける事で成立するが行為は全くの一瞬なのだ。そこで想う事は「許可があったかなかったか⁉」であって、多くの生物の場合、メスの方が「嫌!」と感じれば拒否行動がある。まあ、「嫌!」なのか「駄目!」なのか科学的判断など出来ない孤爺ではあるけれど明らかに拒否行動がある。

 付近で産卵行動に群れているキタキチョウはこの季節では一番観察し易い。トンボのメスが避ける飛翔⁉と思われる飛び方も見えたりするものの「駆け引きか煽りか⁉」とも取れるからトンボは分からない。となると「極楽とんぼ」は実態としてない、に見える。トンボのオスの行動は言わば「突然、首根っこを掴んで意のままにする」のだから人間社会ではまさしく犯罪に相当だ。その上、既に他のオスの精子の影響がある部分は「捨ててしまう」念の入り方だとか、自分の子孫を残す生存競争はランデブーなんて甘い香りは皆無だ。

 諺に「極楽を作るよりは地獄を作るな」の名言があるが歴史は今もって「極楽を作りたいために地獄を与えている」のが止まない。トンボ界に「極楽とんぼは居ない」を喝破した孤爺ではあるけれど「それがどうした」と言われれば引っ込むしかないなあ。まあ、極楽遁走する事になるか地獄から首根っこを捕まえられるかとんと分からんのがあの世である。とは言え海洋散骨は周知済みだから我が無機質分は「母なる海」に戻る訳で「私は貝になりたい」訳でも無いが滔々たる悠久の輪廻の中に繋がり続けるのは間違いのない事実だ。