トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

禍は思いがけずに降ってくる・・・

2019-06-30 | 小人閑居して憮然
 お皿の飾りにと勝手口から庭に出てフェンネルをひとつまみ取ろうとしたのだが、縁台の敷きゴザ落ちて濡れていた。拾い上げ自転車のサドルに被せておけば乾きやすいかと「バサッ」と広げての直後、蜂の羽音と共に左側頭部に激痛が走った。
 「なんでこうなるのー!」訳も分からず頭部付近の羽音から首に巻いていたタオルを振り回して逃げたのだった。

 もう激痛が続いていたが「薬・薬」より原因解明が先とスプレー片手に再度勝手口を開けた。蜂の姿も羽音もしなかったけれど、あまりに突然の急襲振りに「自転車付近が怪しい」と探ったらサドルの下に巣があった。
 もう「無用な殺生はしない事」なんて戒律は無視、虫、いいえ蜂退治にスクランブルだ。スプレーをロックオンし噴射したら2匹が攻撃してきた。泡をくいながらもスプレーを噴射しまくって撃退。巣にもたっぷりと噴射してサドルから切り離した。

 自転車のスタンド付近に4匹が蠢いている。2匹は攻撃態勢のあと逃げ去っているから6匹いたのだろう。アシナガバチの仲間だろうと推測は出来ても確定が出来ない。図鑑対照で「セグロアシナガバチ」のようだ。
 ネットの画像と比較すると捕殺した蜂の色彩が黒く見えて「同一か?」の不審はあったものの背の模様が同じに見えたから「セグロアシナガバチ」でよいだろう。

 刺された場所は耳の後ろの側頭部で3時間経過しているのにまだズキズキしている。駆除後、何かの時だったか忘れたのだが皮膚科でもらった軟膏を塗った。
 これは数回塗布して用が無くなり廃棄しようと思っていたらドクターは「使用期限前だし火傷や虫刺されにも使えるから」とメモして渡して頂いた軟膏を思い出して使ったのだ。腫れは酷くならなかったけれど痛みはまだある。

 まあ、とんだ厄災だった。梅雨空から蜂が降ってきた。頭頂降臨曇天の霹靂蜂刺され・・・。なにせ禿げ頭では針の通りも深いのであろうて。もう「イタイノイタイノトンデイケー」と飛んで来て欲しいし、貝合わせや幸せは歓迎するが蜂合わせは御免こうむりたい。
 これは昨夕の事なのだが今朝でも刺された場所から放射するように鷲掴みされている感覚が残っている。こんな脳味噌至近3㎝のところに毒物を注入された事は無いし、おいらの脳味噌は大丈夫だろうか大丈夫でしょうか…。

      サドルの裏の巣      巣と親蜂     拡大

                    恍惚も蜂の一刺し正気づく

上の池の部分改修

2019-06-30 | 水辺環境の保全
 二つ池を水域の最上部として棚田跡4段までをを勢力圏にしている隣接グループの水辺世話役M氏が連休前から姿を見せない。6月の定例会活動時に様子を確認したかったのだが降雨で流れて聞けずじまいだ。
 80代後半なので健康上の理由が大きいだろうと推測するが電話で尋ねる間柄でもないのである。そんなことから放置されっぱなしになった上段の水域の保全や補修が滞ってしまった。隣接グループのメンバーで後を継ぐ人材はいないのであるし、結局は時折助っ人稼業と称し補修や保全に入らしてもらった小生が行うしかないのが現実である。

 手始めに最大の杞憂、上の池の流入土砂堆積防止とオーバーフロー改修に着手した。上の池への流入は常時50φの送水管に依る毎分20ℓ前後の流入水と降雨後の地表流水が主なところで、この地表流水が池への堆積を促進させてきた。
 これを防ぐために沈泥路に接続させて欲しいと話をしたけれど断られた過去がある。理由は「畦を作ると猪が掘り返すから」と言うもので、すでに沈泥路は畦で形成されており、たかだか2m増やしたところで「同じではないか」と思ったものの年上だし担当範囲でも無いので頓挫したのだった。
 まあ、「道理があっても正しくてもまかり通る訳でもない」信義則すらもそうなのが浮き世の浮き世たる所以。
   ➡     沈泥路の接続

                      ➡    堆積部の浚渫 

 オーバーフロー部も度重なる漏水にもめげず土嚢を積み上げ丸太ダムを構築し土嚢を積み上げてようやく安心できる幅を得られたのだが、水位を下げたいために度々土嚢袋を外される。これで密閉が損なわれ新たな漏水になる事を繰り返して来て、この沈泥路接続とオーバーフロー部の強固改修の二点は小生にとり頭痛の種でもあり悲願だったのだ。
 ここにきて世話役のM氏が戦列を離れれば「鬼の居ぬ間の洗濯」ならぬ「鬼の居ぬ間の構築」が最も正解に近い。まあ「他人の不幸は蜜の味」とまでは認識していないけれど、結果的には「他人の不調は池の益」である。これが不適切なら「風が吹けば池谷が整う」・・・。人間、我が意を射ると傲慢になるものか。
 作業前 ➡   橋材を堰に転用 ➡   改修終わり

今日のとんぼ「早速の御利用、ありがとうございます!」

2019-06-29 | 小父のお隣さん
 林接池の改修に行く。前日に底となる部分の水平を水決めで行ったばかりである。この時の砕土攪拌で底部の水漏れ部が多少は埋まったのか全体に前日同様に水が残っている。
 最初に行ったのは昨夜眠りにつく前に浮かんだビジョンの実現で、昨年風倒木となり処理集積したヤナギの幹を池の中に建てる事だった。いわゆる「御柱様」産卵柱である。

 丸太材3本を不等辺三角形に配置したのち、堤の改修を行っていた時にヤブヤンマはやってきた。その前にもオオシオカラトンボのカップルが浅い泥水に打水産卵していったばかりなのだ。こうなると作業も朧で、すでに大汗かいているし喜々として続ける作業でも無いからカメラを構えて注視した。勿論作業は中止である。

 ヤブヤンマの産卵は、この池の護岸木を敷設していた当初からあったのだが、それだけ産卵環境が良いのだろう。他の水域ではこんなに度々お目にかかれる事は無いのだ。この「林接する池」の導入は「我が意を得たり」と言うよりも「トンボの意を得たり」に尽きよう。
 そのうえ早速に池中央に配置したヤナギの幹に産卵してくれて、ちょっとだけトンボとカップリングした気分になる。まあ、これを「変態」と言われても動じないもん。片腹痛いわ!。

 上掲した写真がその時の記念第一号なのだが「マーフイの法則」そのままにピントは合わずブレまくったカットばかりだった。小生、田舎者なので期待するヤブヤンマ様とのカップリング感覚で震えが来てしまったらしい。まあ小心者でもあった。

 この日の現実は幹に産卵したばかりでなく護岸木にも法面の土中にも産卵している。この日から堤の再構築を行っているので堤法面や護岸木に産卵して欲しくないのだけれど、お客様の立場になると改修するピッチを腰痛やン十肩は度外視して突貫工事するしかないか・・・。
 極楽とんぼの裏側には「産めや増やせよ」の徴用強制労働がくっついていたのであるが、連行されたのは小生ただ一人、緘黙しておれば労働基準法違反のお縄になる事もなかろう。たった独りの被害者たる小生も「お恐れながら・・・」にはしない。

 「旨い話には裏がある」との故事通り、理想郷と思えた「林接する池」はトンボだけの理想郷で小生には地獄の責め苦になった。「急げ急げ、働け働け」。それでも救いはあって「トンボ界の産めや増やせよ、少子化防止」に少しばかり寄与しているだろうて・・・。
 そう「愛は惜しみなく奪う」のではなく「無償」なのだ。お爺がこんな事を言うと「気持悪っー」と言われるゥー。

  樹皮に産卵       土に産卵 

林接する池の底面

2019-06-29 | 水辺環境の保全
 一週間ほども前の事だが夜間50mm程度の降雨があった。朝方は一時止んだので漏水著しく棚上げしている池の手当てに出かけた。降雨で水溜りになっているだろうし、その水面を利用して池底面の水平を出したかったのだある。
 池自体の底が傾斜していようと窪んでいようと機能に変わりはないものの「漏水を防ぐ設え」からすると水平で平坦であった方が胴突き作業を行いやすい。今のところ、底面は掘り上げたままの状態で突き固めも行ってはいない。この状態から池底の水平を出しつつ表土を耕起・砕土・攪拌しておく事で突き固めた時に漏水する隙間を根絶できるはずである。つまりは代掻き状態にしておく。

 水が引けば胴突き作業で締め固められるし、水が引かなければ「底面からの漏水は無い」と判断して法面の再構築にかかれる。
 溜り水の届いていない高い部分を三本鍬で耕起し低い部分に運び均す。これを繰り返して池の底面に溜り水が均一に行きわたる様にして作業は終了。さて、雨後に水が引くか引かないかが分かるまでは次の作業はお預けである。

     傾斜あり   ➡     修正中   ➡     修正終了

除草に手を染め泥に染まる

2019-06-28 | 水辺環境の保全
 田畑の除草は子どものころからの役割で、それがいまだに続いている。女装もしたことがあるけれど、これはクリスマス会で「アルプスの少女ハイジ」役だった。20代から職場で「ジイジ」と呼ばれていた小生なので同僚が間違えたのだろう。決して小生が挙手した訳ではない、と思う。

 風倒木を処理中、トンボ池の葦が増えたのを横目で見ていたが倒木処理も一段落し残りをYさんに委ね除草に入った。水域内の葦は地下茎から抜き取りたいけれど実態は不可能でスコップを基盤層まで押し込みグイと上げ引き抜くのを続けるしかない。水域内の葦は親指ほどの太さに成長している。白く美味しそうな地下茎は更に太い。これが何節も地中に残るから一掃は難しい。
 見える茎を全て抜き取り小島部分の葦はノコギリ鎌で地際から刈り取る。通常の草刈り鎌よりノコギリ鎌の方が使い勝手は好いのである。
    ➡    トンボ池の葦抜き除草 

 せっかくなのでチゴザサの繁茂が目立つ泥水池2の除草も行った。繁茂していてもこの時期のランナーの根は深く入り込んではおらず、かき集めれば一網打尽のごとく集まる。とはいえ座布団1枚分程度の面積でも抱え上げるにうんざりするほどの重さと量になるから、ズボンは泥水まみれで作業後の爪も泥が入り染まったようになかなか落ちない。
                    ➡    泥水池2の除草

 爪ブラシは痛いし歯ブラシに石鹸を付けスリスリしないと綺麗になってくれない。女子のネイルとは異なるものの男爺たるものネイルサロンは不要でもネイルの手入れは必須なのだ。それこそ男爺たる所以である。でもダンデイにはなれないのは十分承知で、なんたって「アルプスの少女ハイジ」の前歴があるのだから今だHigh爺である。
 それはそうだとしても前歴はブラッシュアップしても消せない・・・。

刈り払い機の部品交換

2019-06-27 | 今日は真面目に
 梅雨晴れの貴重な一日、刈り払いも水辺の改修もやるべきことは五万、いいえ、ごまんとあるけれど迷った末に中休みを兼ねフルシーズンに入った刈り払い機の部品交換をした。
 何年前の道具か不明なほどの代物で、一旦は廃棄を考えヘッドだけ外し会友Yさんのひび割れたヘッドと交換しようとしたのだが回転を伝えるシャフトの末端の構造が異なっていて無理だった。そのため廃棄を撤回し整備使用する事にしたのである。

 燃料をキャブに送るシリコン樹脂製のプッシュポンプが破れて燃料が送れないし漏れだすからパーツを購入した。ついでにタンクから燃料を供給するゴムチューブと戻す樹脂製のチューブのセットも購入した。どちらもタンクと気化器をつなぐ部品で、プッシュポンプが劣化で割れた現状ではチューブ類も交換しておいた方が賢明だろう。
 タンクを外し露出させる  ➡   交換完了しタンク取り付け

 この交換は燃料タンクを外さないと出来ない構造で、度々行う交換ではないけれど、こんなところに設計者のセンスが見える。
 タンクを外し部品を交換、元通りに組み付けて試運転の時に「あーあ」となってしまった。部品交換した部分は復旧したけれどスロットルレバーが壊れている。取り付け金具の片方が折れてしまい針金で固定してあった。そういえばMさんが補修していたのを思い出した。

 これでは使い物にならない。一旦フイールドを下りホームセンターまでスロットルレバーを購入に行った。そんなこんなでようやく交換終了し試運転。まずは快調な運転音だ。「回転を上げるとヘッドが振動して困るから」も廃棄の理由だったのだが、これは本来230φの刈り刃を取り付けるべきなのに250φの刈り刃を取り付けていた結果だった。
 てな事で円満解決し古物の刈り払い機も操作使用に何の支障もなく戦列に迎えられた。まことに祝着至極であるが一機救ったからと言って君子たるもの傲慢になる事はない。ゴーマン氏もそれで地に落ちた・・・。
                    新品を用意した   ➡    交換終了 

逃げ水を減らしたい

2019-06-27 | 水辺環境の保全
 水源地谷止工は進行中。斜面崩落で取水升の反対側左岸に流れてしまった水流はようやく右岸に寄って流れるようになった。それと言うのも左岸に流れる水路を河床の玉石で堰き止め、土砂崩れで流れを変えた土砂の中ほどに流路を切ったからである。
 この結果、十数年を経て水路を埋めた土砂も浸食され流路を見ただけでは崩落部とは見えなくなった。

 しかしながら左岸の流路跡は浸食されたままで、段差工を施してあるけれど流されて失われた河床を整復するまでには至っていない。土砂とは異なり大石小石砂礫の河床を整復するのは手作業では膨大な労力が必要だ。
 そんなことで「増水時の氾濫で埋まれ!」と念じつつ時を過ごしたけれど、そう調子よく物事は展開しない。大石小石砂礫の河床だから伏流水も逃げ水も当然あって、渇水期には取水升に入る水量より多くなってしまう。
 それを少しでも減らす事が送水量安定化にもつながるから左岸の絞り水や河床チョロ水を集め右岸に寄せる溝を二本切った。

 これで集まる水量は雀の涙、トロル爺さんのションベン程度だけれど、それでも「気は心」「無いよりはまし」だ。
 水が欲しくて「水争い」を繰り返した先人の動機や行動は、取水と送水に手間暇かけなければ水辺が立ち行かない小生にとっては、こんな水量でも共感可能なのである。

 暑い季節に向かって吐水口ではあの環境教育NPOが母子グループをひきつれて水遊びを行うのが例年の風景なのだけれど、雨樋で桶まで水を渡す様にしておくと時折はそのまま道路に水を落としっ放しの時がある。使うのは構わないのだが「水を大切にしない」「水とフイールドはただ」と思える感覚は理解できない。道路の側溝に流すのではなく池に戻す位置で遊んでほしいけれど経験則から「無理無理」の声がする。「江戸しぐさ」や配慮なんて気遣いは全く過去の物になってしまった。
 本日も物草伊右衛門、小言幸兵衛で始まるか・・・。

            上流部          下流部

今日のとんぼ「ミヤマアカネ出た」

2019-06-26 | 小父のお隣さん
 25日、まず水見回りから動くいつものフイールドの一日。前夜、雷雨の激しいのが数回襲ってきたけれど降水量は15mm程度で「なーんだ」と言う思いで、釈迦の弟子は「アーナンダ」でした。

 まあ、それはともかくとして、お約束の水見回り泥水池に足を踏み入れた途端に少しだけ飛翔したトンボが目に留まった。マユタテアカネの初見は済ましたが2回目は巡っていない。「マユタテか?」と思って尚の事よく見たらどうも「ミヤマアカネ」らしい。白く大きい目立つ縁紋に寄り添う様な褐色帯があるが褐色帯より白い縁紋だけが先に目に留まる。

 老化現象で乱視と遠視が同棲してしまい仲が良い。普段は気にも留めないのに、いよいよの時はオットトなのである。それに加えて認識力や記銘力が劣化現在進行形。「歳は取りたくないものだ」と思ったところであかんねえ。ましてやアカンベーしても結果は変わらずの人生。

 さてこのミヤマアカネ、いわゆる未熟体「テネラル」だったので郷から移動してきた個体では無く泥水池で羽化した可能性がある。泥水地の草むらは今、キイトトンボの最盛期で、歩きを進めるのにトンボを追い分け追い分けしていく感があって、こんな情景は苦労の果てに得られた密やかなご褒美でもあるとも言える。まあ極楽とんぼの境地とはこんなものなのだろう。

 さて、ミヤマアカネだが、とりあえず数枚撮影して林接する池の再改修に大汗ボロボロで取り組んでの帰路。駐車場の草地でも目に留まった。
 朝、見た場所から100m程度は離れているし同一個体かどうか確かめる術もないけれど、このトンボはおおむね駐車場のような草丈の低い場所や地面に直接降りる傾向がある様に経験的には感じているが、さて、どうなのだろう。

 自宅からだとフイールドより近い遊水地もトンボ観察の適地なのだが、そのために行った事は無い。梅雨空の間にクチボソ釣りに行ってみたいと思っているけれどフイールド作業が目白押しだしこっちの作業が一押しだし二股賭けるモテ期は辛い、なんちゃって。 

      泥水池の個体         駐車場の個体

ようやく水源地谷止工 8 「曳き馬になった日」

2019-06-26 | 今日は真面目に
 前回は掛かった樹を曳き落として切断。先端部の2本を取水部へ運び据えた。この日は残りの木元部分の4本を曳いて取水部まで運ばねばならない。
 前回の2本は350㎝で切断したが、今回は径がやや増すので300㎝にした。立ち枯れ木なので生木ほどの重量は無いけれど乾燥木でもないからそれなりに重い。

 河床兼流路をロープで曳き運んだけれど大石小石がゴロゴロしている河原状でもあり、濡れた石には茶藻が付いており滑る。こんな場所で転倒でもしようなら大腿骨骨折になりかねない。そうなれば肋骨骨折の比では無く「寝たきり」に直行するリスクも出てくる。
 そんなことからいつも以上に足場を決め引き寄せ、足場を決め引き寄せを続け、どうにか4本を100mほど運び終えた。

 そのあと杭打ちをし番線で固定までする予定だったけれど、河床に杭を打つ元気も失せて撤退した。まあ、頑張ったところで「年寄りの冷や水」、怪我と弁当は自分持ちなのだから程々が肝要だろう。

 ここが始点   ➡    河床を曳き運ぶ   ➡    終点

モリアオガエルの産卵

2019-06-25 | 小父のお隣さん
 上の池周囲のコナラにモリアオガエルの卵塊がまた見られるようになった。一カ月前に産卵があって、しばらく見なかったけれど思いついたように産卵があり7個の卵塊を数えた。
 周期があるのかどうかバラバラとランダムな産卵では無くまとまった時期に集中する傾向が今季は顕著だ。それに今のところ産卵している区域は上の池と三日月池だけで、トンボ池の大柳と泥水池のクルミには産卵が無い。こんなところも不思議と言えば不思議で、まあ、取るに足りない事象だろうけれど引っかかりがある。

 気が付けばあれほど鳴いていたシュレーゲルアオガエルの鳴き声は全くせず、ときおりアマガエルが鳴くくらいのフイールドになってしまった。感覚的なものだけれどシュレーゲルアオガエルの鳴き声がフェードダウンしながら夏鳥のさえずりがフェードインしてくるようだ。

 小生、越後人なので「い」と「え」の認識が難しく、今回も「フイード」とやりかねなかった。勿論、越後人も「いちごじん」だし「一期一会」も「いちごえちえ」で、ワ-プロを使い始めると「保育」を発音通り「ほえく」と打ち変換できなく保育士さん達に大笑いされた過去がある。まあ、方言と言えど文化伝統・多様性なのだから笑う方が悪い。

              

幼虫に葦を取られる要注意・・・

2019-06-25 | 小父のお隣さん
 上の池の葦抜き。身支度も決意もしっかりと胸に覚悟を以て入水、いいえ入泥したのだった。「池の葦、全部抜く!」これだけで2時間番組が出来るはずだったのだが現実は厳しかった。現実はトホホの結末でトボトボと帰路に就いたのだった。そう童話のあの台詞「あのブドウは酸っぱい」に同じだった、か!?。
 完璧な葦抜きの結末、とはいかなかったが「ムフフ」はあったのである。何度かよろけても転倒は無かったし神仏祖霊のご加護の賜物である。

 手控えた原因はクロコノマチョウの幼虫と蛹化体多数取り付いていたからなのだが、この幼虫は小生好みの綺麗処なのである。まあ、アカボシゴマダラの幼虫や蛹も好みであるからして「浮気者」「遊び人」、「依怙贔屓」「ドンファン」と罵られても弁解の仕様は無いのだ。つらつら思えば「果報者よのう!」とニタニタしたくなるが、そこはそこ尾羽打ち枯らしても腐っても鯛、「トロルお爺は男でござる」だからニヤけないヘトヘト。

 さてクロコノマチョウの幼虫を知ったのは数年前で、林道擁壁から下がったススキの葉で見たのが最初である。思わず「可愛い!綺麗!」とほおずりはしなかったけれど、例えればそんな第一印象だった。
 成蝶は「好き」とは思わないものの竹の樹液を吸っている姿を至近で見れば地味なりに美しい印象はある。それはともかく今回の葦のコロニーで感じたのは「それぞれの成長段階が一目で見れた」に尽きる。卵にまで関心は持たないが幼齢から蛹化準備、蛹化体と一目瞭然だった。

 しかしながら我が身を置いているのは池の中央、泥の中に我が足を抜きとり難く葦抜きをせざるを得ない場所なのであって、さながら「大正池に立つ枯れ木」に例えられるだろう。まあ、これはいくら何でも大袈裟だけれど、ようやく至近に戻ってきたサンコウチョウのさえずりを頭上に聞きながら「カワイイ!」幼虫を眺められる機会など滅多には無いのだ。

 今日も祝着至極だった。抹茶とお昼寝が待っているし、サンコウチョウも鳴くからかーえろ!。とまあ、とにもかくにも「底泥に足を捕られて漏らすクソッ!」。更に言えば危険な「沈」にならず良かった良かった…。
 この「沈」になりそうな事態で想い出したのは幼い頃、母から聞いた寝物語で「貧しい両親のため娘が我が身を鐘を鋳造する溶解炉に身を投じた」話しだった。現在、小生が「沈」したとしても誰にも知られず「神隠し」か「高齢者の徘徊行方不明」で同報無線で広報されるがおちか。そこに物語性は全く無く人知れず微笑まん。トホホホ・・・。

 幼虫  ➡   蛹化準備   ➡    蛹化終了

         ➡     脱皮殻付き  ➡    羽化間近か?

今日のとんぼ「マユタテアカネ初見」

2019-06-24 | 小父のお隣さん
 23日、お約束の水見回り。上の池のオーバーフロー改修に伴い水位を20㎝ほど上昇させる設えにした結果、下流部に水が行きわたらないままだ。それでも池の底が露わになる事態ではないものの、いささか焦りがある。
 そんな気分で巡回路に分け入った途端、一匹のトンボが飛び立った。キラキラと翅が輝いているし飛翔も弱弱しい。もう「羽化したばかり」は歴然だった。この時期を「テネラル」と呼ぶ事は今季になってS先生から教えてもらったのだが現場では「テネラル」なんて出てこない。デスクの前の付箋を見て「ああそうだった」と思い至る年齢になってしまった吾輩である。

 それはともかく、色だけ感じ取り一瞬は「ショウジョウトンボのメス」と思ったけれど腹部が細い。それで「マユタテアカネ出現したか・・・」と思い至ったのである。
 しかしながら自信は無いから顔面の模様で確定したかったけれど、顔面を確認できる位置まで移動できなかった。一旦、飛び立たせて再確認の手もあったのだけれど「そこまでする事もなし」で、とりあえずは「初見」でいく。

                          


ようやく水源地谷止工7 「再度の材採り」

2019-06-24 | 今日は真面目に
 谷止工も終わりが見え始めているが遅々として進まない。だからこそ「延ばし延ばし」で今日に至ったのだ。
 一応の決着を見たと判断しても全体を俯瞰すると手薄な部分を見出してしまう。「後回し」の判断も「あり」だけれど、ここはしっかりと決着を付けたい。そうそう度々行える作業でもないし、先行きは益々困難になるのは明白な事実なのである

 そんな事で手ごろな用材を探したら上流部の河床脇にあった。幸いにも立ち枯れしていて伐採に何の躊躇も不要だ。周囲が河床なので伐倒も容易だと思ったのが誤りの始まりで油断は大敵なのが伐採作業と坑内作業だ。この事は安全作業講座て繰り返し言われた事である。

 伐採する一本を決め伐倒方向も選んだ。見た目の空間は伐倒方向右手側が開けているのだけれど広葉樹の樹冠が地上10数mに展開していて掛ること間違いなしだ。そこで対岸の杉と杉の間に倒そうとチェーンソーを入れたのだったが、研いだ刃先で来たのに思う程の切れ味が無く、切りこむ事に集中し過ぎて方向のコントロールがおろそかになってしまった。

 結果として対岸の大杉の上部にかかってしまい「本日の作業はお終い」となった。牽引器の用意があれば処理できたのだが「落ちる空間がある」とみて収納してしまったのだ。この日は隣沢の道具小屋に行き牽引道具を車載し翌日の処理作業とした。

  ➡   ➡ これ以降の掛り木処理の画面は失われた。接続したカメラのオートオフでである

   

大樹倒木処理終わる

2019-06-23 | 今日は真面目に
 久しぶりに巨樹の処理を行ったが爺我自賛しても良かろう。なにせ爺意自参なのである。二人で足掛け3日、実質時間換算二人工1日半の所要時間だったから年齢の割にはスムーズだったし勤労だったはずである。まあ、粉飾しなければ活躍したのはチェーンソー2台だったという風にも表現できる訳で、手挽き鋸ではこうはいかない。

 現場に立って倒木となった直後を想いおこせば本当にすっきりした。数トンの根株は主幹と太枝で支えられそのままであるけれど、業者曰く「大型重機でなければ役に立たない」という巨大さだから手弁当のチェーンソーしか作業力が無い面々ではこれが最高のメンツでもある。
 「大樹」でなく巨樹」と言いたいけれど、定義がある以上使いにくい。感覚的には「巨樹」なのだが、まあどうでもよいか。

 とにもかくにも怪我がなくて何よりだ。まずまず祝着至極であろう。

 発生時   ➡    処理後        処理集積部

羽化してみたけれど・・・

2019-06-22 | 小父のお隣さん
 作業を終え帰宅したポーチに何やらモジャッとした物体がある。視点を定めて直ぐ判明した。ジャコウアゲハの今季恐らく最初の産卵蛹化羽化体なのだった。

 1m程に伸びたウマノスズクサ全てを食い尽くして、何頭の個体が蛹化に至ったか知る由もないけれど今季第一陣の蛹化だった。それから2週間ほど経過したのか、地際まで食い尽くされたウマノズズクサは再生し30㎝程に育っている。

 さて、この玄関わきの外壁で蛹化した個体は丁度小生の頭の高さだった。出かける時は開けた扉で隔てられるから見る事もないけれど、帰宅してドアの前に立てば自ずから視線は向かう。前日には蛹自体が黒くなっていたから「羽化直前だ」と認識はしていても、明けて翌朝には忘れているし見ていない。

 既に絶命している羽化体の下には濡れたような円形が広がっていた。考えるまでもなく落下の衝撃で腹部の体液が出たのであろう。破裂しなくても翅が綺麗に展開する事も出来なかっただろうから良かったのか悪かったのか…。まあ、チョウだって「人生いろいろなのだ」と改めて思った次第。
 理由は何だったか推測すれば二通りで、自らの失敗とイソヒヨドリに依る攪乱、てなことぐらいしか浮かばない。イソヒヨドリは終日玄関付近に姿を見せているが、ポーチ小屋根に営巣中である。

        壁面、お菊虫の殻         羽化後の落下体